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名探偵ポワロ

青列車の秘密|ポワロ54【あらすじ・ネタバレ解説・感想・考察】

3.5
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青列車の秘密」のあらすじとネタバレ、トリック考察、感想です。ポワロが、カレー・ニース間の走るブルートレインで、遺産相続が絡んでいそうな殺人と宝石盗難事件に遭遇します。

The Mystery of the Blue Train
項目 内容
シーズン 10
エピソード 1
長さ 1時間34分
放送日(英国) 2006年1月1日(日)
放送日(日本) 2006年12月5日(火)
出演者 キャスト一覧(imdb)
キャスト一覧(allcinema)
原作者 アガサ・クリスティー
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あらすじ

アメリカの石油王の令嬢ルース・ケッタリングは、夫のデレックと不仲だった。ルースの父であるヴァン・オールデンはデレックに手切れ金を渡し離婚させようとしていたが、借金まみれのデレックはそれを拒否する。どうやらルースには、ラ・ロッシュ伯爵という新しい相手がいるようだった。ある日、ポワロはロンドンのホテルでキャサリン・グレイと出会う。彼女は突然莫大な財産を相続したらしい。そんなキャサリンとポワロは意気投合、互いに同じブルートレインに乗車することを知る。列車にはあのルースも乗り込んでおり、ルースはキャサリンに客室の交換を提案する。フランス北部の海沿いにある街・カレーを発車した列車は、パリ郊外を慎重に進みマルセイユで一旦停車し、そこから終点のニースまで向かう予定…だったのだが、ルースの客室で顔を潰された死体がみつかってしまう。

事件概要

顔が潰された死体はルースに間違いなく、ルースが所持していた高価な宝石の紛失も発覚します。宝石の名前は炎のハートという名前なのですが、これは焔のハートかもしれません。

死体がみつかった客室には、割れたシャンパンの瓶など、様々な証拠が残されていました。こういった証拠が、むしろ謎を呼んでいたりする場合もあるのですが、ルームサービスのトレイの下で鏡が割れていたということや、一本の毛髪などは真相解明につながる証拠といえます。手紙、ライター、シャンパンなどは、被害者や容疑者の秘密に関わる証拠といえます。

容疑者といえるのは、列車に乗っていた被害者ルースの夫デレック、ルースと部屋を交換したキャサリン、キャサリンのいとこ一家、ミレル・メレッシーという黒人女性、ラ・ロッシュ伯爵です。一方、被害者の父親であるヴァン・オールデンと秘書のナイトンは乗車していませんでした。そして、ルースのメイドであるアダ・メイソンはルースから指示を受け、午後8時45分にパリのリヨン駅で降りています。その後、ホテルへ向かい秘書のナイトンに目撃されています。

ポワロは午後10時頃にルースがルームサービスを受け取る様子を目撃しています。このことから、被害者ルースは午後10時まで生存していたと考えられます。午後8時45分に列車を降りたメイドは、その後、ホテルで目撃されているので、犯行は不可能にみえます。被害者の父やその秘書を含めほとんどの容疑者に確固たるアリバイがない状況ですが、メイドだけは、確実なアリバイがあるといえます。

被害者がキャサリンと客室を交換していたことから、犯人はキャサリンを狙った可能性もあります。キャサリンは遺産を相続したため、お金持ちです。実際、キャサリンはいとこの屋敷で襲撃されます。このとき、レノックスというキャサリンの親戚の女性が犯人にかみついています。そのため、犯人にはかみつかれた跡が残っているはずですが、とりあえず、秘書のナイトンには歯形がないようでした。

ほかにも、レプリカの宝石が見つかったり、メイドが正体不明の人物を目撃していたり、実はキャサリンにルース殺害の動機があったり…、などなど、いろいろな事実が発覚します。

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ネタバレ

犯人はメイドのメイソンと秘書のナイトンです。ねらいは宝石で、ルースを殺したのは快楽を得るためでした。どうやらナイトンは殺人で興奮するタイプの人間らしく、犯行時、彼は顔がつぶれた死体の横で恋人であるメイソンと激しく愛し合ったようです。なお、ナイトンは足を引きずっていますが、これは演技で、本当は普通に歩くことができます。

ルームサービスを受け取っていたという目撃証言から、午後10時まで被害者のルースは生存していたと思われていましたが、実際には、既に殺されていました。ルースが生きていたのは夫と口論になった時までで、この後にナイトンによって殺されました。ナイトンは列車に乗っていないはずですが、パリでブルートレインが速度を落とすことを利用し、飛び乗っていました。そして、メイソンと合流したナイトンは、ルースを殺し、宝石を盗んでホテルへと向かいます。

一方、メイドのメイソンは変装してルームサービスを頼み、その後、リヨン駅で降りたように装いつつ、こっそり列車に戻り、被害者の客室に戻りました。午後10時にルームサービスを受け取ったのは変装したメイドであり、その後、マルセイユ駅で列車を降りました。トレイの下で鏡が割れていたのは、犯行がルームサービスの到着前に行われたことを示唆していました。さらに、ポワロが拾った毛髪はカツラの抜け毛で、これが変装の証拠となっていました。

キャサリン・グレイを襲ったのはメイドのメイソンです。動機は嫉妬で、遺産などは関係がありません。メイソンはナイトンがキャサリンに惚れていることに気付き、キャサリンを排除しようとしていました。

他の登場人物が抱えていた秘密についてまとめると、まず、黒人女性のミレルはヴァン・オールデンの愛人でした。彼女はヴァン・オールデンの依頼で列車に乗り込み、デレックと不倫しようとしていました。もしも、デレックがミレルと不倫すれば、有利な条件でルースと離婚できます。しかし、デレックはルースを愛していたため、ミレルの誘いには乗りませんでした。ミレルが食堂で涙を流していたのは、手紙を読んだからでした。ヴァン・オールデンの妻は行方不明と噂されていましたが、実際には生存しており、その妻がシスター・ロザリアでした。愛人であるミレルは、妻であるシスターと会い、この時、シスターはミレルを娘と勘違いしていたようです。

ラ・ロッシュ伯爵は泥棒で、ねらいは宝石・炎のハートでした。伯爵はデレックから暗証番号を聞き出し、午前4時頃にシャンパンを持って被害者の部屋へ向かいました。このとき、惨殺死体を目撃し、持っていたシャンパンを落としてしまいます。デレックは暗証番号を知らないはずでしたが、妻ルースと口論した時、ルースが金庫を開けたため、それをみていたデレックは暗証番号を覚えていました。

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トリック考察

 共犯、嘘、変装、足が不自由なふり、人違い殺人、泥棒、美人局、快楽殺人、遺産、死んだはずの母親…などなど、様々な内容が登場していました。

 共犯者がアリバイについて嘘をついたや、変装して被害者が生きているようにみせた、などが登場していました。犯人が何か凄いトリックを仕掛けたかというと、そういうわけでもなさそうですが、被害者の客室交換という行動によって容疑者が一気に増える展開になっていたと思います。

原作

原作は第8作目の長編小説「青列車の秘密」です。このエピソードはドラマ化にあたって改変されている部分が多いです。ですので、別の作品と思った方がいいかもしれません。ドラマでは、ラストでポワロがオリエント急行について話していますが、原作小説にあのようなシーンはありません。

ドラマと原作の違いは、他にも多々あります。タンプリン夫人の若い夫がルビーを手に入れるようなシーンは原作にはなく、ドラマのオリジナルです。犯人のナイトンも、ドラマでは自殺を図っていますが、原作では逮捕されています。キャサリン・グレイが襲われるシーンも、ヴァン・オールデンがキャサリンの父親を自殺に追いやったという設定もドラマのオリジナルです。また、ミレルはドラマではヴァン・オールデンの愛人でしたが、原作では、そもそもデリクの愛人だったりします。

原作でキャサリン・グレイはセント・メアリ・ミード村の出身になっています。これはミス・マープルシリーズで、メインの舞台となる村です(架空の村です)。

みんなの感想

 原作小説のレビューをご紹介します。

トリックはキレキレだが話は淡白なオリエント急行の殺人よりも、推理小説、恋愛小説、国際的犯罪小説などの色んな顔がある青列車の方が、読み物としては面白いかも。

ドラマで先に見ている作品でも、原作小説は色々な要素が割愛されていないので楽しめた~。豪華列車での殺人…オリエント急行を匂わせますね!(ドラマ版でもサっと触れたはず)

アガサ・クリスティーが読みたい!という気分になり、読んだことのないものを選んだ。ドラマは見たことがあって、犯人は確かあの人……、という状態で読んだのだが、楽しめた。

“オリエント急行”に先駆けて書かれたクリスティの列車ものだが、知名度は低いと思う。地味で、舞台設定をあまり活かせていない印象。なお、テレビドラマ化の際は大幅に改変されている。

感想

英語のタイトルは“The Mystery of the Blue Train”ですので、ブルートレインで間違いないと思いますが、日本語のタイトルは青列車で統一されているようです。ブルートレインというと、日本のブルートレインが思い浮かび、ミステリーだと西村京太郎さん(十津川警部)が出てきそうになりますが、ポワロの方はフランスのブルートレインなので、なんだかややこしいです。伊達市ときいて、福島県伊達市かと思ったら、北海道伊達市だったみたいなトリックになりそうです。

まとめ

 名探偵ポワロ「青列車の秘密」について、あらすじ、真相、トリック考察および解説、感想・雑談をご紹介しました。最後に登場人物とロケ地をご紹介します。

登場人物

 事件関係者は以下の通りです。

名前 説明 解説
ルース・ケッタリング
Ruth Kettering
令嬢
被害者
被害者宝石を狙っていた使用人に殺害される
不倫相手の伯爵も宝石ねらいの泥棒だった
アダ・メイソン
Ada Mason
被害者のメイド
犯人
駅で降りたふりをして被害者に変装した
キャサリン・グレイを襲うがかみつかれて退治される
ナイトン
Knighton
秘書
犯人
メイソンの恋人であり共犯者
ブルートレインに飛び乗り無賃乗車する
キャサリン・グレイ
Katherine
お金持ち
容疑者
事件直前に被害者のルースと客室を交換
キャサリンが狙われたようにもみえたが遺産とは関係がなかった

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