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ミス・マープル推理ドラマ

グリーンショウ氏の阿房宮|ミス・マープル22【あらすじ・ネタバレ解説】

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「グリーンショウ氏の阿房宮」のあらすじと真相、原作小説との違い、考察、感想などをまとめています。ドラマ版ミス・マープルシリーズの第22話(S6E2)です。何かから逃げている様子の母子をマープルがかばい、グリーンショウ家に紹介します。

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あらすじ

ある夜、ルイーザ・オクスリーが息子のアーチーを連れてミス・マープルを訪ねる。マープルは何かから逃げている様子の母子をかばい、マープルの友人で風変わりな植物学者のキャサリン・グリーンショウに紹介する。ルイーザはミス・グリーンショウの秘書となり、母子は屋敷で暮らすことになる。その直後、執事のウォルター・クラッケンが、電球を交換している最中に梯子から落下し死亡してしまう。そして、グリーンショウの屋敷について調べていたホレス・ビンドラーも失踪してしまう。

登場人物とキャスト

主な登場人物とキャストをまとめます。

名前 キャスト 説明
ミス・マープル
Miss Marple
ジュリア・マッケンジー
Julia McKenzie
老婦人の名探偵
母子をグリーンショウに紹介
ルイーザ・オクスリー
Louisa Oxley
キンバリー・ニクソン
Kimberley Nixon
マープルの親しい友人
キャサリンの秘書になる
アーチー・オクスリー
Archie Oxley
ボビー・スモールブリッジ
Bobby Smalldridge
ルイーザの幼い息子
幽霊をみる
キャサリン・グリーンショウ
Katherine Greenshaw
フィオナ・ショウ
Fiona Shaw
グリーンショウ家の主
植物学者
ナット・フレッチャー
Nat Fletcher
サム・リード
Sam Reid
キャサリンの甥
役者
クレスウェル
Mrs. Cresswell
ジュリア・サワラ
Julia Sawalha
グリーンショウ家の家政婦
ウォルター・クラッケン
Walter Cracken
チャールズ・メジャー
Charles Mesure
グリーンショウ家の執事
電球交換中に転落死する
アルフレッド・ポロック
Alfred Pollock
マーティン・コムストン
Martin Compston
グリーンショウ家の庭師
ホレス・ビンドラー
Horace Bindler
ラフス・ジョーンズ
Rufus Jones
グリーンショウ家の客人
屋敷を調べている
ブロフィー
Brophy
ロバート・グレニスター
Robert Glenister
神父
シシリー・ボークラーク
Cicely Beauclerk
ジュディ・パーフィット
Judy Parfitt
マープルの友人
ケースから何かを盗む
グレース・リッチー
Grace Ritchie
ジョアンナ・デヴィッド
Joanna David
マープルの友人
電話に出た老婦人
ウェルチ
Welch
ジョン・ゴードン・シンクレア
John Gordon Sinclair
警部
フィリップ・オクスリー
Philip Oxley
オスカー・ピアース
Oscar Pearce
ルイーザの夫
アーチーの父親

事件概要

グリーンショウ家の執事が転落死し、建築史家のホレス・ビンドラーが失踪します。執事は高所の電球を交換していて事故死したと判断されますが、梯子を押した人物がおり、他殺です。

さらに、キャサリン・グリーンショウが矢で射ぬかれ死んでしまいます。ミス・グリーンショウは庭で作業をしている最中に襲われ、助けを求めて屋敷内へと逃げ込みました。このときの様子をルイーザ・オクスリーやクレスウェルが目撃しています。

ルイーザはミス・グリーンショウを助けようとしましたが、部屋に鍵をかけられ閉じ込められていました。別の部屋では家政婦のクレスウェルだけではなく、ルイーザの息子であるアーチーも同様に閉じ込められていました。警官が駆け付けますが、ミス・グリーンショウは亡くなってしまいます。

事件が起きた時、ミス・グリーンショウらしき人物がマープルに電話をかけていました。しかし、伝えようとした内容ははっきりせず、電話を受け取った人物には、お魚の山(pile of carp:鯉の山)と聞こえたようです。

ミス・グリーンショウ殺害について、庭師のアルフレッドが容疑者となります。アルフレッド本人は否定していますが、ミス・グリーンショウ殺害に使われた矢はアルフレッドのものでした。アルフレッドには犯罪歴があり、燭台も盗んだと考えられています。ただ、神父がアルフレッドのアリバイを証言しています。

その後、行方不明だったビンドラーの死体が発見されます。ビンドラーはアルフレッドの上着のボタンを握っており、ビンドラー殺害についてもアルフレッドが容疑者となります。

怪しい人物は他にもいます。まず、ルイーザの夫であるフィリップです。ルイーザはフィリップから暴力を受けていました。夫から逃げるために、マープルに助けを求めたルイーザでしたが、ミス・グリーンショウが殺害されたとき、突然フィリップが姿を現します。

アーチーは謎のお婆さんと遭遇しています。そのお婆さんは、グリーンショウに償わせると意味不明なことを呟いていました。このお婆さんは、マープルが持っていたケースから鍵を盗んだ老婦人ですが、グリーンショウの屋敷で何をしていたのかはわかりません。

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ネタバレ

真犯人はナット・フレッチャーと家政婦のクレスウェルです。二人は血のつながった親子で、キャサリン・グリーンショウの遺産を手に入れようとしていました。

ルイーザが目撃した首に矢が刺さったミス・グリーンショウは本人ではなくクレスウェルの変装です。そして、一番初めに姿をみせた警官は変装したナットでした。本物のミス・グリーンショウは屋敷の中におり、毒を盛られて動けなくなっていました。ミス・グリーンショウの首に矢を刺して止めを刺したのは、警官の姿をしたナットです。

ナットはキャサリンの甥と言われていましたが、実は赤の他人です。本物の甥は既に病死しています。キャサリン・グリーンショウの妹が使用人と結婚し、勘当され、妹と子供(キャサリンにとっての甥)は亡くなりました。その後、夫だった使用人は再婚し、子供を授かりました。その再婚相手がクレスウェルで、子供がナットです。つまり、ナットは甥のふりをしていただけで、本物の甥ではありませんでした。

執事のウォルター・クラッケンやホレス・ビンドラーを殺したのもナットとクレスウェルです。執事は二人が親子であることに勘付いており、ビンドラーはキャサリンに実子がいることに気付き、ナットらを脅迫していました。

その他、事実を以下の通りにまとめます。

  • お魚の山はパイル・オブ・カープ(pile of carp)ではなく、パイロカルビンという解毒剤のことだった
  • 燭台を盗んだのは神父で、庭師は盗まれた燭台をもとの位置に戻しただけだった
  • 神父が庭師のアリバイを偽証した。動機は庭師が燭台盗難の罪をかぶったからだった
  • キャサリン・グリーンショウの父親デシマスは孤児でポリオの治験をしていた
  • ビンドラーは建築史家ではなく記者で、グリーンショウ家のポリオに関する秘密を暴こうとしていた(屋敷に忍び込んで調査しているうちに、キャサリンの出産証明書を発見)
  • 「グリーンショウに償わせる」と呟いていた老婦人シシリーはポリオの治験で弟を亡くしていた
  • キャサリンの・グリーンショウが襲われたとき、ナット・フレッチャーは劇場にいたと思われていたが、演劇早々に殺される役のため、劇場とグリーンショウの屋敷を往復することができた

結末

真相を明らかにされた犯人達は犯行を認める。容疑者だった庭師のアルフレッドはミス・グリーンショウの子供だったことを知り、財産を引き継ぐことになる。そして、出て行こうとするルイーザを秘書として雇い、母子を引き止める。

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原作とドラマの違い

原作小説は短編集「クリスマス・プディングの冒険」に収録されている短編です。ドラマはオリジナルの内容だけではなく、短編集「火曜クラブ」に収録されている短編「聖ペテロの指のあと」の内容も含まれています。なお、どちらの短編もミス・マープルシリーズの作品となっています。

ドラマで描かれたミス・グリーンショウ殺害は原作と概ね同じです。ただ、原作ではマープルの甥であるレイモンド(ドラマでは12話「復讐の女神」に登場)が事件の当事者になります。

  • 原作に孤児院、ポリオの治験や治験で弟を亡くした老婦人、神父などは登場しない
  • 原作で執事や建築史家などは殺されず、ミス・グリーンショウ以外の殺人は起きない
  • ミス・グリーンショウが毒(アトロピン)を盛られるというのはドラマオリジナルで、原作には登場しない
  • ドラマではマープルが関係者を集めて謎解きしたが、原作は警部に話すだけで終わる
  • 『お魚の山』が登場するのは「聖ペテロの指のあと」である
  • 原作ではミス・グリーンショウが遺言を作成しているが、ドラマは遺言作成前に殺害される

感想

矢が刺さったミス・グリーンショウは顔が見えなかったのでかなり怪しかったです。タイミングよく顔を出した家政婦が疑わしいのは間違いないですが、警官が共犯者だったとは思いもよらないことでした。

考察

変装して誰かに襲われたふりをするというトリックでした。容疑者になりそうな人物を部屋に閉じ込めることで特定の人物に疑いがかかるようにし、さらに、変装している人物のアリバイも偽証しやすくなっています。

まとめ

 ミス・マープル「グリーンショウ氏の阿房宮」について、あらすじ、真相、ドラマと原作の違い、感想などをご紹介しました。

犯人

  • クレスウェル & ナット・フレッチャー
    Cresswell & Nat Fletcher
    実は親子。ミス・グリーンショウの遺産を手に入れるため、他人のふりをしてグリーンショウ家に忍び込む。実はナットはミス・グリーンショウの甥ではなく、そもそも相続人ではなかった。親子であることが執事にバレたため、執事を転落事故にみせかけて殺害。グリーンショウ家について調べていた男がミス・グリーンショウには実の子供がいることに気付き、二人を脅迫したために、この男も殺す。殺人の罪は庭師になすりつけようとしている。

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