名探偵ポワロ第28話「盗まれたロイヤル・ルビー」のあらすじとネタバレ、トリック解説、感想・考察です。エジプト王子のルビーが盗まれ、クリスマス休暇にも関わらずポワロは調査に駆り出されます。
項目 | 内容 |
---|---|
シーズン | 3 |
エピソード | 9 |
放送日(英国) | 1991年2月24日(日) |
放送日(日本) | 1992年3月3日(火) |
出演者 | キャスト一覧 |
あらすじ
静かなクリスマスを過ごす予定だったポワロだが、国益に関わるという理由でエジプト王子の盗まれたルビーを捜索することになる。
ポワロは王子の証言を手掛かりに、エジプト学者・レイシー大佐の屋敷へと向かう。ルビーの存在を知り得た人物は大佐の屋敷にしかいないようだった。屋敷に潜入したポワロはプディングを作っている住人や客人と挨拶を交わし、その後、食事を迎え、プディングが食卓に出されると、その中から捜索中のルビーがみつかる。それは間違いなく、盗まれたロイヤル・ルビーだった。
ポワロは回収したルビーを王子に返すが、今度は犯人を捕まえるように命令されてしまう。再びレイシー邸を訪れることになったポワロが屋敷に到着すると、孫娘の一人が刺されるという事件が発生する。
事件概要
ルビーを盗まれた王子はファールークという名前です。この王子の父親とレイシー大佐が友人関係にあったため、王子は大佐の家に滞在していたようです。このとき、王子はルビーについて屋敷の中で話しました。つまり、屋敷の中にいた人物がルビーの存在を知っていたということになります。王子には、他に心当たりがないようなので、ルビーを盗み出すことができた人物は屋敷にいるということになります。
屋敷にいた人物は数が多いです。まず、ホレース・レイシー大佐と妻のエム・レイシーがいます。なお、ポワロはレイシー夫人の悩みを聞くという口実で屋敷にやってきています。大佐の方は若い男と何やら相談しています。若い男の名前はデビッド・ウェルウィンといいます。デビッドはレイシー家との間に血のつながりはありません。
レイシー夫妻には子供がいるようですが、屋敷では暮らしていないようです。屋敷に住んでいるのは孫娘のセアラ・レイシーだけです。赤いドレスが印象的な女性です。セアラが熱を上げているのがデズモンド・リーワートリーという男性です。レイシーの屋敷にいる客人で、デズモンドの妹・グローリアも一緒です。その他、レイシー夫妻の孫が三人おり、コックとメイドも登場します。すべて合わせると計11人になります。
ネタバレ
ルビーを盗んだ犯人はデズモンド・リーワートリーです。グローリアも共犯です。彼女は妹といっていましたが、本当は妹ではありませんでした。
ルビーがプディングに入っていた理由は、プディングを作っているときに名探偵ポワロが現れたためです。名探偵の登場に焦ったグローリアは、慌ててプディングにルビーを入れました。プディングは二種類あり、一つはクリスマス、もう一つは新年用で、グローリアがルビーを隠したのは新年用のプディングでした。ところが、子供達がはしゃいでクリスマス用のプディングが床にこぼれてしまったため、食卓には新年用が並ぶことになりました。
ルビーが見つかる前、ポワロは「プディングを食べるな」という警告が書かれた紙切れを自身の客室で発見します。この警告を書いたのはメイドのアニー・ベイツです。アニーは教会で、犯人達の物騒な会話を耳にし、ポワロが殺されようとしてると勘違いしました。
ルビー発見後、ポワロが再び屋敷を訪れると、孫のブリジットが刺されるという事件が発生します。これは孫達がポワロを騙すために演技しているようでしたが、ブリジットは本当に刺されたようでした。実は、ブリジットはポワロに協力しており、刺されてなどいません。ポワロの目的はブリジットの手にルビーを握らせ、真犯人と思しき人物がどのような行動をとるか観察することにありました。ポワロの罠に引っ掛かった犯人はルビーを持ち去り、そのまま逃亡します。なお、犯人達がすぐに逃げなかった理由は飛行機が故障していたためです。デズモンドが電話していたのは、修理を急かせるためだったようです。
トリック
宝石を盗んで逃げる、というシンプルな犯罪でした。しかし、飛行機の故障や名探偵の登場などによって犯人は追い込まれていきます。捜査に関しては、ルビーの存在を知り得た人物が犯人であるなど、順当な推理によって犯人が絞り込まれていきます。
隠し場所
犯人はプディングの中に宝石を隠しました。やむを得ず隠したというかたちではありましたが、新年までは見つからない隠し場所のはずでした。ところが、子供達が走りにまわってメイドにぶつかり、そのメイドがクリスマス用のプディングをぶちまけてしまうという事故が発生します。この事故により、早々と宝石が見つかってしまいます。
考察
運の悪い犯人でした。飛行機の故障だけではなく、クリスマス用のプディングが台無しになるというアクシデントにも見舞われました。ルビーが見つかったことで、ポワロの捜査は一旦終了していましたが、王子の鶴の一声により犯人も捜すことになります。もしも、王子が犯人捜しを命じなければ、犯人達は罪に問われなかったかもしれません。この場合、プディングのアクシデントは僥倖になりえます。
感想
登場人物がなかなか多かった気がします。日本の俳優さんが出演するドラマであれば、役者名や顔で区別できるのですが、海外ドラマはそうはいかないので、誰が誰だかわからなくなりがちです。
プディング
プディングと聞いてプリンを想像しましたが、食卓に並んでいたのは私の知っているプリンではなさそうでした。調べてみるとプリンは和製英語らしく、英語ではカスタード・プディングというようです。とはいえ、結局のところ、プディングの一種らしいです。英語のプディングがなまってプリンになったようなのですが、なまったってどういうことなのか気になるところではあります。伝言ゲームみたいなことでしょうか。
まとめ
名探偵ポワロ「盗まれたロイヤルルビー」について、あらすじ、真相のネタバレ、トリック考察および解説、感想・雑談をご紹介しました。
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