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六つのナポレオン|ホームズ【あらすじ・感想・ネタバレ解説】

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 六つのナポレオンは、ナポレオン像を盗んで破壊する人物が登場するエピソードです。この記事では、原作小説およびグラナダ版ドラマのストーリーとネタバレ、原作とドラマの違い、作品の感想などをまとめています。

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あらすじ

 「六つのナポレオン」のあらすじをタイムラインで簡単にまとめます。このエピソードは、レストレード警部が事件を持ち込むというのが発端になっています。

ハイライト
  • 発端
    レストレード警部がホームズ達に胸像破壊事件を話す
  • 展開
    さらに胸像破壊事件が発生
    殺人事件も起きる
  • 結末
    胸像購入者の自宅に張り込み犯人を捕まえる
    犯人は胸像を破壊した理由を語らない…

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原作小説

 原作は1904年に発表されました。作品が収録された短編集「シャーロック・ホームズの帰還」は1905年に発行されています。原作は「六つのナポレオン像」と訳されることもあります。

The Adventure of the Six Napoleons
項目 内容
作者 コナン・ドイル
発表 1904年5月発表(ストランド)
発表順 35作品目(60作中)
発生時期 1900年6月8日~6月10日
発生順 47件目(60作中)

ストーリー

グラナダ版ドラマも概ね同じストーリーとなっています。

 レストレード警部が奇妙な事件をホームズに話す。その事件はロンドンでナポレオンの石膏胸像が壊されるというものだった。すでに三つの像が破壊されているという。果たして犯人は何者なのか。そして次の日、ホームズとワトスンは警部から呼び出され新聞記者のホーレス・ハーカー宅へ向かうことになる。ハーカーの家でも胸像が破壊されており、男性の死体も見つかる。被害者の身元はわからなかったが、ポケットには別の男性の写真が入っていた。

 ホームズとワトソンは、胸像が売られたハドソンの店で聞き取り調査を行い、4つの胸像がゲルダー商会で製造されたことを知る。胸像は1つ6セットらしく、このことを聞いたホームズは残り2つの胸像も破壊されると推理する。さらに、死体の身元も判明する。死んでいたのは、ピエトロ・ベヌッチという悪党らしかった。

 犯人が残る胸像を破壊すると推理したホームズは、ワトスンやレストレードと共に胸像を購入した人物の自宅で張り込みをする。すると男が現れ、胸像を盗み出し、それを破壊し始める。警部達によって取り押さえられたその男は、ベッポという名前で、ベヌッチが所持していた写真の男だった。こうして、犯人は捕まったのだが、ベッポは胸像を破壊した理由を語ろうとはしなかった…。

ネタバレ

ホームズは残る最後の胸像を手に入れた――持ち主は15シリングの胸像を10ポンド、すなわち約13倍の値段で譲ってほしいと言われ面食らっていた。ホームズは手に入れた胸像をすぐにぶち壊した。そして、その中から、盗まれたボルジアの黒真珠が見つかる。

真相解説

逮捕寸前だったベッポは手に入れた黒真珠を胸像の中に隠したらしい。そして釈放後、真珠を追い求め、胸像を追い、盗みと破壊を繰り返していた。ベヌッチを殺したのもベッポで、ベヌッチはベッポを追っていた。黒真珠を最初に盗み出したのは、ベヌッチとその妹のウクレディア・ベヌッチだったのだ。

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原作とドラマの違い

 原作とドラマはほとんど同じ内容です。ただ、細かな違いはあります。例えば、原作で胸像を仕入れたのは、ハドソン画商店とブラザーズ商会の二つですが、ドラマはハドソン商会だけになっています。ドラマのラストでホームズが披露するテーブルクロス引きはドラマオリジナルで、原作にこのような描写はありません。

 登場人物も若干異なります。ドラマにはベヌッチ(ベヌーチ)一家として、妹や父親のような人物が登場し、彼らのやり取りが描かれていましたが、原作にはほとんど登場しません。ドラマ冒頭の美女もドラマオリジナルです。

ドラマ

 グラナダ版ドラマは1986年8月20日に放送されました。シーズン3の第7話(52分)です。

The Six Napoleons
項目 内容
シーズン 3
話数 7
放送順 20
放送日(英) 1986年8月20日(水)
キャスト キャスト一覧

ストーリー

原作と同じストーリです。

 ホームズはレストレード警部から奇妙な事件――ナポレオンの胸像が次々に壊される事件――の話を耳にする。その後、新聞記者のハーカーの家でも胸像が盗まれる事件が発生し、玄関先には男の死体も転がっていた。事件を調査するホームズとワトソンは、胸像を販売したハドスン商会を訪れ、仕入れ先がゲルダー製作所であることを知る。どうやら胸像は6つ1組らしい。また、殺された男性が所持していた写真に写っていたのがベッポというイタリア人であることも判明。ハドスン商会で働いていたベッポは、1週間という短い期間で辞めてしまったという。そして、被害者がピエトロ・ベヌーチであることもわかる。

 レストレード警部はベッポがマフィアがらみで殺害されたと考えるが、ホームズは胸像を購入したブラウン氏の自宅での張り込みを提案する。ホームズ、ワトスン、レストレード警部がブラウン邸の監視を始めてしばらく経つと、ベッポが姿を現し、胸像を盗んで破壊した。そしてベッポは警官達に取り押さえられ、あっけなく捕まるのだった。

ネタバレ

翌朝、最後の胸像を買い取ったホームズは、ワトソンとレストレードの前で胸像を破壊する。すると、破片の中から、ボルジア家の黒真珠が見つかるのだった。黒真珠は1年以上前に、とある王女の寝室から盗まれていた。犯人はルクレチア・ベヌーチという小間使いで、殺されたピエトロ・ベヌーチの妹だった。黒真珠を盗む計画を立てたベヌーチ一家だったのだが、ルクレチアの恋人で連絡係のベッポに裏切られ、黒真珠を持ち逃げされてしまう。

その後、ピエトロはベッポを追い、ゲルダー製作所の裏で追い詰める。このときベッポは倉庫に逃げ込んで黒真珠を胸像に隠していた。その後、ベッポはピエトロに対する傷害で警察に逮捕されたのだが、出所後、ハドスン商会で6つの胸像の行方を突き止め、黒真珠を取り戻そうとするのだった。

感想

胸像が破壊されるという不可解な事件です。途中、殺人事件も発生します。なぜ犯人は胸像を破壊するのか、という謎がわかりやすくて面白いです。それにしても、6個から1個のアタリ(真珠入り胸像)を当てるのは難しいにしても、2個から1個のアタリをみつけるのも外すというのは、なかなか運の悪い男です。日頃の行いが悪かったのでしょう。

当たっていたら

もしも、最初の1個目や2個目で見つかっていたとしても、胸像破壊犯(ベッポ)は裏切った仲間に追われていたので、殺人や傷害などのかたちで公けになっていたように思います。盗品の真珠が原因で殺人が起きて、それをホームズが解決するよりも、胸像が絡んでいる方が、やはり面白い気がします。

考察

黒真珠のサイズはそれほど大きくないので、飲み込んでみてもよかった気もします。しかし、後処理(真珠を取り出す作業)が大変かもしれません。警察24時系の番組で放送していた職質を受けた強面の男性が注射器を飲み込むという映像を思い出してしまいます。

胸像をその場で破壊してそのまま立ち去る、と聞いて、胸像に隠した何かを探していそうだと直感的に気付けるかもしれません。ただ、黒真珠にはたどり着かないでしょう。

まとめ

 シャーロック・ホームズの「六つのナポレオン」について、原作とドラマのあらすじとネタバレ、感想などをご紹介しました。

登場人物

登場人物をネタバレありで簡単にまとめます。シャーロック・ホームズとワトソン博士、レストレード警部は除いています。

名前 説明
ベッポ
Beppo
胸像を破壊していた人物であり殺人者
傷害で逮捕される直前に黒真珠を盗んで胸像に隠していた
ピエトロ・ベヌーチ
Pietro Venucci
被害者
ベッポに黒真珠を横取りされベッポを追っていった

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