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ホームズ

最後の事件|ホームズ【あらすじ・感想・ネタバレ解説】

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 最後の事件は、ホームズの宿敵であるモリアーティ教授が登場するエピソードです。原作およびグラナダ版ドラマのストーリーとネタバレ、原作とドラマの違い、作品の感想などをご紹介します。

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あらすじ

 「最後の事件」のあらすじをタイムラインで簡単にまとめます。ホームズシリーズの作品は、依頼人が相談にやって来て奇妙な体験談を語るというストーリーが多いですが、このエピソードは依頼人らしき人物が登場しません。そのため、他とは違った特徴のあるエピソードになっています。

ハイライト
  • 発端
    ホームズがモリアーティ教授の一味に狙われる
  • 展開
    身を隠すためホームズとワトスンはヨーロッパ大陸へ
    ライヘンバッハの滝周辺へと向かう途中、ワトスンがホテルに呼び戻される
  • 結末
    ホームズとモリアーティ教授が対峙し……

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小説

 原作は1893年に発表されました。短編集「シャーロック・ホームズの思い出」として発行されたのも1893年です。

The Final Problem
項目 内容
発表 1893年12月発表(ストランド)
発表順 26作品目(60作中)
発生時期 1891年4月24日~同年5月4日
発生順 31件目(60作中)

ストーリー

グラナダ版ドラマも同じストーリーです。

 ある晩のこと、ジョン・ワトスン博士の家に、やや興奮した様子でホームズが訪れる。ホームズの指の関節には、かすり傷や出血がある状態だった。ホームズはモリアーティ教授やその手下を数ヶ月にわたって追跡していた。関係者を全て捕らえる寸前だった。しかし、ホームズはその日、モリアーティ教授の訪問を受け、教授に対する追求から手を引くよう警告されていた。その直後、ホームズは街角でひかれそうになり、さらに、通りを歩いているとある家の屋根からレンガが落ちてくるという出来事に遭遇する。ワトスンの家に向かう途中、武装した暴漢に襲われもした。ホームズは暴漢を警察に引き渡したのだが、その黒幕を捕らえる望みはなさそうであった。

 ホームズはワトソンに大陸への移動を依頼し、庭の裏の壁を乗り越えて立ち去る。翌日、ワトソンはホームズの指示通り、指定された一等車で友人を待つが、そこにいたのは年老いたイタリアの神父だけだった。しかし、その神父こそがホームズの変装した姿だった。うまく逃げおおせたと考えていたホームズだったが、駅のホームにモリアーティ教授が姿を現す。どうやら、ワトスンが尾行されていたようだった。追跡者から逃れるため、ホームズとワトソンは当初の計画を変更してカンタベリーで途中下車する。そこで列車を待っていると、ホームズの予想通り、一両編成の特別列車がカンタベリーを走り抜ける。その列車にはあのモリアーティ教授が乗っていた。

 週が明け、ブリュッセルを経由してストラスブールに到着したホームズはモリアーティ教授の一味のほとんどが英国で逮捕されたことを知る。その後、ホームズとワトソンはスイスに辿り着き、マイリンゲンという街に滞在することになる。ホームズとワトソンがライヘンバッハの滝付近の散歩を決め、歩いていると、そこに一人の少年が現れる。その少年はワトソンに、宿に急病人がいると書かれた手紙を渡すのだった。

ネタバレ

ホームズは手紙が偽りであることを見抜いていた。しかし、ワトスンにはそのことを伝えなかった。手紙を信じたワトスン博士は患者の様子をみにいくため、ホテルへと戻り、ホームズは一人その場に残るのだった。

宿に戻ったワトソンは、主人が急病人について何も知らないことに気づく。急いでホームズのもとに戻るが、ライヘンバッハの滝には誰も見当たらない。ぬかるんだ行き止まりの道には2組の足跡があるだけで、引き返してきた者はいない様子だった。しかしそこにはホームズからの手紙が残されていた。

手紙には、ホームズが急病人は嘘だと見破っていたこと、モリアーティ教授が書く時間を与えてくれたこと、そのモリアーティと戦うところであることなどが綴られていた。激しい争いの形跡を確認したワトソンは、ホームズとモリアーティが死闘を繰り広げ、そのまま滝つぼに転落したと確信するのだった。その後、モリアーティの一味はホームズが集めた証拠によって全員有罪となる。英国に帰国したワトソンは、「シャーロック・ホームズは、自分の知る限り最も優秀で、最も賢明な男だった」と語るのだった。

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原作とドラマの違い

 原作とドラマの展開や結末は全く同じといえます。ただ、モナ・リザ盗難事件の詳細はドラマオリジナルの内容となっています。原作では「フランス当局の依頼の極めて重大な事件」と書かれているだけで、モナ・リザ盗難事件とは明言されていません。原作におけるフランス当局の事件は、いわゆる“語られざる事件”の一つとなっています。その他、細かい違いですが、原作ではホームズとワトソンの冒頭の会話がワトソンの自宅という設定になっています。ドラマはベイカー街221Bです。

ドラマ

 グラナダ版ドラマは、1985年9月29日に放送されました。シーズン2の第6話(51分)で、このエピソードがシーズン2の最終話となります。ドラマに登場するライヘンバッハの滝は実在するようです。シャーロック・ホームズで有名な観光地のようですが、滝自体素晴らしい、という口コミをよく見かけます。

The Final Problem
項目 内容
シーズン 2
話数 6
放送順 13
放送日(英) 1985年9月29日(日)
出演者 キャスト一覧

ストーリー

原作と同じストーリです。

 ベーカー街に戻ったばかりのワトソンは窓がノックされる音を耳にする。近寄ると、そこにいたのは親友のシャーロック・ホームズだった。ホームズはモリアーティ教授の手下に追われており、自分の部屋が見張られていることに気付いていた。

 数ヶ月前、ホームズはモナ・リザの盗難に深く動揺したフランス当局から助けを求められていた。モナ・リザを保護していたガラスには、モリアーティ教授の手下であるメンドーサの指紋が残っており犯人は明らかだった。黒幕のモリアーティ教授は美術愛好家にモナ・リザの複製を売って儲けようとしていたが、複製を売りさばくためには、本物のモナ・リザが行方不明になっている必要があった。捜査にあたったホームズは犯人逮捕が間近に迫っているような情報を流し、メンドーサをおびき出した。まんまと引っ掛かったメンドーサは名画を所持しているところを捕らえられ、モリアーティ教授の計画は破綻する。赤髪連盟からのホームズの妨害に激怒したモリアーティ教授は、ホームズに警告するのだった。

 モリアーティ教授の手下に追われることになったホームズは、スコットランドヤードが一味を逮捕するまで、ワトスンと共に大陸へと避難する。密かに行動を進めていたホームズだったが、モリアーティ教授の気配に気付くのだった。そして、ワトスン博士とライヘンバッハの滝に向かう途中、急病人の手紙を受け取ったワトスンがホテルに戻り、ホームズは一人きりになる。

ネタバレ

ホームズとモリアーティ教授がライヘンバッハの滝で対峙する。急病人が嘘であることに気付いたワトスンは滝へと急ぐが、そこに友人の姿はなかった。ホームズからの別れの手紙をみつけたワトスンはホームズとモリアーティが格闘の末、滝つぼに落下し、沈んでいったと想像するのだった。ベーカー街に戻ったワトソンは才能溢れる親友シャーロック・ホームズの最後の冒険を書く決意を固めるのだった。

感想

ホームズが滝つぼに落ちてしまうシーン、とても悲しいです。しかしながら、続きがあることを知らないわけでもなかったりします。ドラマ「シャーロック・ホームズの冒険」では、滝つぼに落ちるシーンがリアルです。本当に人間が落ちているようです。

シャーロック・ホームズは自分の命をかけて、モリアーティ教授を倒しています。頭がいい冷淡な人物という印象もあるシャーロック・ホームズですが、情熱的かつ勇敢な想いを胸に秘めている人物でもあります。

考察

原作もドラマも、ホームズが命を狙われるようなストーリーとなっており、ホームズ自身が被害者のような物語です。犯罪界のナポレオンを敵に回してしまったホームズは、話が通じない相手なので身を隠すわけですが、執念深いモリアーティに見つかってしまい、罠を仕掛けられてしまいます。その罠(ワトスン博士が受け取った急病人の手紙)に気付いたホームズはワトスンをモリアーティ教授から遠ざけたようなかたちになっています。

モナ・リザの事件はドラマオリジナルですが、この事件は指紋が証拠となって犯人が捕まります。1900年頃、指紋という証拠はまだ認知度が低かったのかもしれません。なお、指紋という証拠は「ぶな屋敷」にも登場していました(ドラマだけではなく、原作小説にも登場)。

まとめ

 シャーロック・ホームズの「最後の事件」について、原作とドラマのあらすじとネタバレ、感想などをご紹介しました。

登場人物

 登場人物をネタバレありで簡単にまとめます。この作品に依頼人などは登場しません。

名前 説明
シャーロック・ホームズ
Sherlock Holmes
名探偵
モリアーティ教授と格闘し姿を消す
モリアーティ教授
Professor Moriarty
犯罪界のナポレオン
ホームズと共にライヘンバッハの滝に落下
ジョン・ワトスン
Dr. John Watson
医師
ホームズと共に行動する

その後(続編について)

 「最後の事件」ですが、シャーロック・ホームズシリーズは続きます。ドラマの次の作品は「空き家の冒険」で、このエピソードがシーズン3の第1話になります。原作の発表順においては、「最後の事件」の次は「バスカヴィル家の犬」となっていますが、時系列としては「空き家の冒険」が次の作品にあたります。最後の…というタイトルでありながら、発表順だけではなく時系列としても最後ではないのでややこしいですが、さらにややこしいことに、発表順の最後は「ショスコム荘」で、時系列の最後は「最後の挨拶」だったりします。なお、ショスコム荘はグラナダ版でドラマ化されていますが、最後の挨拶はドラマ化されていません。

 著者のコナン・ドイルは、この作品でホームズシリーズを終わらせようとしていたというのは有名な話です。ファンから熱い、というか、暴動に近い要望があったようです。それだけ人気のシリーズだったということなのですが、コナン・ドイルは歴史ファンタジーのような作品を書きたかったようです。実際、そのようなジャンルの作品を残しています。その他、SFなどのジャンルも手掛けており、実は、いろんなジャンルの作品があったりします。

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