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ミステリー用語

ミステリーのジャンルと代表作

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 本格、古典、特殊設定などミステリーのジャンルと、各ジャンルの代表作といえる作品をご紹介しています。

本格ミステリー

 ミステリーは一般的に“論理的な展開による謎解きを重視した小説”と定義され、この定義に当てはまる作品は本格ミステリー、あるいは、本格推理小説などと呼ばれます。多くのミステリー作品はこの本格ミステリーに含まれますが、狭義の本格ミステリーでは、探偵役が飛躍なく論理的に結論に辿り着いていることや、読者に対してフェアであることが求められるため、この分類から外れることがあります(例えば“アクロイド殺し”など)。

 新本格ミステリーという名称もありますが、これは、日本の推理作家の世代を意味する言葉です。古典的な本格ミステリとは物語の舞台や時代背景が異なることが多いですが、作品の内容そのものは本格ミステリーと同じです。なお、新本格と呼ばれる年代は1987年から1999年にデビューした作家で、綾辻行人氏、森博嗣氏、京極夏彦氏などが含まれます。

 本格ミステリの定義については、東野圭吾氏の「容疑者Xの献身」に対する意見に端を発した論争があります。詳細はX論争黙示録というサイトにまとめられています。2005年頃の内容ではありますが、推理作家が本格ミステリについてどのように考えているかがわかります。

十角館の殺人

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島。島にある青屋敷を建てた建築家・中村青司は青屋敷で焼死した。半年後、島を訪れたミス研の学生たちが次々に襲われる。

カササギ殺人事件

1955年7月。とある家政婦の葬儀が執り行われた。家政婦の死体は鍵のかかった屋敷でみつかった。階段の下で倒れていた彼女は、たんに掃除機のコードに足を引っかけただけなのか……。事故死に思えたその死は徐々に波紋を広げていく。

代表作:名探偵コナン

ホームズに憧れる推理オタクの高校生・工藤新一!小学生の体になってしまった小さな探偵、その名は江戸川コナン!

古典ミステリー

 コナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズ、アガサ・クリスティーのポアロシリーズ、エラリー・クイーンの作品などは、古典ミステリーと呼ばれます。日本の作品では、横溝正史の金田一耕助シリーズ、江戸川乱歩の明智小五郎シリーズ、高木彬光の神津恭介シリーズなどが、古典的な作品です。

犬神家の一族

犬神財閥の創始者・犬神佐兵衛翁が病死した。残された莫大な遺産をめぐって、戦慄の連続殺人事件が幕を開ける

Xの悲劇

引退した名優ドルリー・レーンはブルーノ地方検事とサム警視に捜査協力を依頼される。事件は、ニューヨークの路面電車で起きた殺人で、毒針を植えつけたコルク球という前代未聞の凶器を用いた大胆な犯行、なおかつ、容疑者は多数だった。

イヤミス

 イヤミスは後味の悪いミステリーのことを呼びます。読後にイヤな気分になる作品というのは数多くありますが、特に、イヤミスの女王と呼ばれる湊かなえ氏によって、ジャンルが確立し、知名度も高くなっています。

告白

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」
中学校の女性教師はホームルームで、そう告白した。そして、様々な語り手によって次第に事件の全体像が浮き彫りになっていく。

バカミス

 おバカなミステリー。バカバカしい(笑)、そんなアホな(笑)を描いた作品がバカミスであり、論理的に破綻していたり、展開などにツッコミどころが多い作品はバカミスではありません。

○○○○○○○○殺人事件

アウトドアが趣味の公務員・沖とその仲間たちは、夏休み恒例のオフ会のため、仮面の男が所有する孤島へと向かう。赤毛のJKが初参加し盛り上がるなか、メンバーの二人が失踪。そしてついに殺人事件が…。連続する密室の意図は?犯人は?そしてこの作品のタイトルとは?

理系ミステリィ

 科学をトリックなどに取り込んだミステリーで、大学が舞台になっていたり、理系大学の教授や大学院生などが登場する場合が多いです。

すべてがFになる

孤島のハイテク研究所で完全に隔離された天才・真賀田四季。閉ざされた彼女の部屋から、ウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れる…。

探偵ガリレオ

突然、燃え上がった若者の頭、心臓だけ腐った男の死体、池に浮んだデスマスク、幽体離脱した少年…警視庁捜査一課の草薙俊平は、説明のつかない難事件を解決するため、物理学者の湯川学を訪ねる。

特殊設定ミステリー

 超能力などの超自然的な能力が実在する世界観で描かれたミステリーは、最近、特殊設定ミステリーと呼ばれています。現実世界を舞台としていないため、常識的にはあり得ないと考えられていることが通用しない世界観となります。結果的に、論理性やフェアな記述が失われてしまうため、ルール説明が詳しく書かれている場合が多いです。

 細かなジャンルとして、科学的なフィクションを設定した作品はSFミステリー、幽霊や妖精などを取り込んだ作品はホラーミステリーやファンタジーミステリーとも呼ばれます。

折れた竜骨

ソロン諸島の領主を父に持つアミーナはある日、暗殺騎士を追う騎士ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。

medium 霊媒探偵城塚翡翠

霊媒の城塚翡翠と推理作家の香月史郎。心霊と論理の組み合わせで真実を導き出す二人は、世間を騒がす連続死体遺棄事件に立ち向かう。

日常の謎

 ミステリー作品の多くは、殺人や強盗などの凶悪な犯罪を扱っていますが、日常の謎に分類される作品には、そういった犯罪が登場しません。一般的な人物の日常を舞台にしているため、殺しや残酷な描写などが苦手な人でも読めるミステリーです(ただし、日常の謎に分類されている作品であっても、残酷な描写など登場する場合もあります)。

 お仕事ミステリーと呼ばれるジャンルも日常の謎に含まれますが、これは特殊な職業の人の日常を描いたミステリーということになります。(ミステリーは探偵や刑事の日常を描いていると考えることもできます)

氷菓

何事にも積極的に関わらないことをモットーとする奉太郎は、高校入学と同時に、姉の命令で古典部に入部させられる。そこで出会った好奇心少女・えるの一言で、彼女の伯父が関わったという三十三年前の事件の真相を推理することになる。

ビブリア古書堂の事件手帖

鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋 ・ビブリア古書堂。そこの店主は古本屋のイメージに合わない、若くきれいな女性だった。

ハードボイルド

 ミステリーに登場する探偵役は頭脳派で、論理的に犯人を追い詰める場合が多いですが、ハードボイルドに登場する主人公の多くは攻撃的であったり、反道徳的です。なお、ハードボイルドというのは作風や文体の一種であり、この手法を用いた結果、主人公にハードボイルドな特徴(直接的な人物像)が現れています。

長いお別れ

私立探偵フィリップ・マーロウは酔漢テリーを二度も救ってやった。そして彼はテリーの殺害容疑を晴らす為に三たび立ち上る!

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