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美女缶|ネタバレ徹底解説【世にも奇妙な物語 35周年SP伝説の名作】

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美女缶』は2005年4月12日に放送された「世にも奇妙な物語 春の特別編」の一編です。はかなくて切ない物語として人気 のこのエピソードのジャンルは、SF要素を含む恋愛ドラマとなっており、視聴者に結末の解釈を委ねる作品となっています。

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あらすじ

フリーターの内尾雄太(妻夫木聡)は、同棲中の恋人・毛利春子(唯野未歩子)が出張で家を空けている間、隣に住む冴えない男・富岡富士夫(小沢喬)の部屋から美女缶と説明DVDを盗み出す。

DVDの指示通りに缶詰の液体を風呂に流し込むと、数分後に20歳の美女・藤川サキ(臼田あさ美)が現れる。最初は戸惑っていた雄太だが、その後、サキとの奇妙な同棲生活が始まる。そして二人は次第に距離を縮め、恋人のような関係になっていく。

説明DVDを最後までみた雄太はサキに「品質保存期間」があることを知る。サキの腰には「4月15日」と刻印されていた。
サキも偶然自分の説明DVDをみつけてしまい、自分が美女缶であることを悟る。そして、雄太の前から姿を消してしまう。雄太がサキを探しに行こうとすると、そこに春子が出張から帰宅する。

登場人物

  • 内尾雄太:妻夫木聡
  • 藤川サキ:臼田あさ美
  • 毛利春子:唯野未歩子
  • 冨岡冨士夫:小沢喬
  • 美女:池田香織
  • 配達員:小花幸彦
  • HOWtoビデオ女性モデル:伊藤美希
  • ナターシャ:Laura
  • ルーシー:Lucie
  • サキ設定ビデオプレイボーイ:Gregory
  • HOWtoビデオ男性ナレーター:半田雅和
  • HOWtoビデオ女性ナレーター:林田麻里

結末(ネタバレ注意)

春子が出張から帰宅した。
雄太が着替えようとすると、雄太の腰の後ろにも「4月12日」と刻印されたバーコードが…。実は雄太自身も春子によって作られた「美男缶」のひとりだった。

雄太は雨の中、海辺の公園で打ちひしがれた様子のサキを見つけ、彼女にプレゼントを渡そうと駆け寄る。しかし、思いが言葉にならず、二人は日の暮れかけた雨の中に佇み続ける。

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元ネタ

『美女缶』は、2003年に公開された筧昌也監督の映画作品が元ネタとなっています。2005年に放送された「世にも奇妙な物語」版は、その映画のセルフリメイク版です。

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感想と考察

出会いは「缶詰」、別れは「品質保存期間」です。物語は、時計の音とともに暗転し、結末は視聴者に委ねられます。

物語の最大の転換点は、主人公の雄太自身も「美男缶」から生まれた存在であり、彼にも「品質保存期間」が設定されていたことです。彼の品質保存期間は、彼がサキを追いかけた日(4月12日)でした。
ラストシーンで雄太はサキにプレゼントを渡そうとします。しかし彼自身の品質保存期間が切れることを示唆する時計の音で物語は終わります。

この結末は、単に姿が消えることを意味するのではなく、「缶の持ち主への愛情(春子への愛情)が切れてしまう」ことを意味するという解釈が有力です。
「品質保存期間」は、あくまで〈品質〉の保存ですので、「缶の持ち主への愛情が切れてしまう」ことを意味すると考えられます。美女缶や美男缶は、開けた人が最愛の恋人になるようにインプットされており、雄太による春子への愛情が薄れていた描写と考えることができます。

結末について

物語のラストで雄太が消滅したかのように描かれますが、これは「品質保存期間」が切れただけで、実際に姿が消えるわけではないと解釈できます。雄太の気持ちが春子からサキに移っていたため、この結末は悲しいものではなく、「2人には未来がある」という希望的な意味が込められているとも考えられます。ただ、いずれサキも雄太への想いが薄れていくと考えられます。

「誰にでも見えない『品質保存期間』がある」というメッセージを感じとれます。

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