アニマルランド殺人事件のあらすじやネタバレについてまとめています。動物たちが暮らす平和な村・アニマルランドを舞台にした社会派(!?)なミステリーです。
あらすじ
ある日、島で殺人事件が発生する。被害者はコンコン宝石店の主人であるキタキツネのゴン吉で、心臓を銃で撃ち抜かれ、宝石店の居間のソファーに座ったまま亡くなっていた。
主人公(プレイヤー)は、通報を受けて忠実な部下である警察犬の〈おいどん〉と共に捜査を開始する。第一発見者はゴン吉の次男ココンで、現場検証の結果、凶器と思われる拳銃、金色の毛、そして「ペルーへ。もし、わしになにかあったらこれを警察へ。ゴン吉」と書かれた破れた紙が入った封筒と、「ヌ」という文字が書かれた便箋の切れ端が発見される。
宝石店の宝石はすべて盗まれていた。ドアや窓にこじ開けられた形跡はなく、顔見知りによる犯行の可能性が浮上する。また、床には「リンリン、タージ、コンタ」という3人の名前が書かれたメモも落ちていた。
登場人物
物語には以下の主要なキャラクターが登場します。
名前 | 紹介 |
---|---|
私 (種別不明) |
プレイヤー ベテラン刑事 |
おいどん (犬) |
主人公の部下 新米刑事 |
ゴンきち (キタキツネ) |
被害者。38歳。宝石店社長 |
コンタ (キタキツネ) |
ゴンきちの長男、20歳 宝石店専務 |
ココン (キタキツネ) |
ゴンきちの次男、18歳 ニート。遺体の第一発見者 |
ピョンコ (うさぎ) |
コンビニ店員。ココンの恋人 |
ペルー (ペルシャ猫) |
宝石店店員 |
リンリン (パンダ) |
銀行員。宝石店の取引先 |
タージ (亀) |
ゴンきちの友人 |
ドラクレ (虎) |
ゴンきちの友人。喫茶店経営 |
ヌキ (タヌキ) |
マンションの住人 |
ツネコ (キタキツネ) |
ゴンきちの元妻 1年前に離婚 |
コアラさん (コアラ) |
元刑事 『犯罪捜査の神様』 |
途中の展開
捜査によってさまざまな証拠が手に入ります。
- 【目撃情報およびアリバイ】
- ピョンコが事件当夜、コンタが店に入るのを目撃し、11時頃に銃声を2回聞いたと証言
- コンタは8時半から9時まで父と話し、その後は自宅でリンリンと会っていたと主張
- ココンは11時頃はペルーとデートしていたと主張
- 【被害者の状況および凶器】
- ペルーによると、ゴンきちは「金色の毛の亡霊」に悩まされノイローゼ気味で、亡霊退治のために凶器の拳銃を入手していた(凶器は被害者自身のものだった)
- タージによると、ゴンきちはニートの次男ココンのことで悩んでいた
- ドラクレによると、ゴンきちは3年半前に突然「さかなハンティング(水中銃で魚を撃つ遊び)」をやめてしまった
- 【容疑者とアリバイ】
- 現場の「ヌ」のメモから、タヌキのヌキが疑われる
- ヌキの部屋から盗まれた宝石が発見され逮捕されるが、本人は殺人を否認
- 後にヌキのアリバイが証明され、捜査は振り出しに戻る
- 発見された宝石の中に、指輪が一つ足りないことが判明
- 【3年半前の事件の影】
- 元妻ツネコによると、ゴンきちは3年半前のハンティングから帰宅後、「ついにやっちまった」「あの金色の」など と口走り、それ以来ハンティングをやめ、半年後に離婚した
- 迷いの森で3年半前の新聞記事を発見・迷いの森で誰かが水中銃で殺害された事件が報じられていたが、被害者の顔は不鮮明
- 森の奥の小屋で、毛を金色に染める薬を発見
真相(ネタバレ)
- ココンの犯行
行方不明だった指輪はピョンコがはめていた。ココンは父の死体発見時に宝石を盗み、ピョンコに指輪を贈り、残りをヌキの部屋に隠して罪を着せようとしていた - リンリンの秘密
押収した指輪の中から、リンリンと金色のパンダ・双子の姉ルンルンの写真が見つかる。ルンルンは3年半前に迷いの森で水中銃で殺されており、迷宮入りとなっていた(森でみつかった新聞記事の被害者はルンルンだった) - ダイイングメッセージ
ゴンきちの体内から大量の紙切れが見つかる。現場の「ヌ」のメモと合わせると「双子のパンダが私を殺す」という文章になる - リンリンの自殺とコンタの告白
リンリンが手首を切って自殺し、「自分が犯人だ」という遺書を残す。 その後、コンタが真相を告白する- 殺人はコンタとリンリンの共犯(過失致死のため計画的な犯行ではない)
- リンリンは、姉ルンルンを殺したのは、姉の人気に嫉妬していたゴンきちだと疑っていた
- コンタとリンリンは、ゴンきちに自首を促すため、金色の毛(ルンルンを模したもの)を見せるなどしていた
- 事件当夜、交渉が決裂し、ゴンきちが拳銃で威嚇射撃した弾がリンリンの腕をかすめた
- 逆上したコンタがゴンきちともみ合いになり、拳銃が暴発してゴンきちに命中した
- まだ息のあったゴンきちは、二人をかばうためにダイイングメッセージを破り飲み込んだ
衝撃の結末
事件解決後、コアラさんが他の動物たちと共に現れ、演説を始めます。
コアラさんは、事件の根本的な原因はゴンきちやリンリン個人ではなく、アニマルランドというシステムそのものにあると主張します。アニマルランドは人間によって作られた『大きな檻(つまり動物園)』であり、動物たちは人間の気まぐれな人気によって価値を決められ、翻弄されていると訴えます。ゴンきちがルンルンを殺したのも、かつて人気者だったキツネが、パンダに人気を奪われたという嫉妬が原因であり、それは人間が作り出した歪んだ環境が生んだ悲劇だと指摘します。動物たちは自然な生き方を奪われた犠牲者である!「おれたちを自然に帰せ!」
他の動物たちも同調して叫びますが、ちょうど通りかかった人間の親子連れは、その叫びを「みんなで仲良くお歌を歌っている」としか認識していませんでした。めでたしめでたし。
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