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終わりなき夜に生まれつく|あらすじ・ネタバレ解説【ミス・マープル23】

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終わりなき夜に生まれつく』のあらすじと真相、原作小説との違い、考察、感想などをまとめています。ドラマ版ミス・マープルシリーズの第23話(S6E3)で、シリーズ最終話です。ある青年が若い金持ちの女性と恋に落ち、呪いの噂がある土地に引っ越します。

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あらすじ

 マイク・ロジャースとピート・ヘイマンが氷の張った池でスケートをしている最中に氷が割れピートが冷たい池に落ちてしまう。そばにいたマイクは必死に助けようとしたが、ピートは帰らぬ人に……。

 ミス・マープルはキングストン・ビショップ村を訪れ、最近夫と死別した友人マージョリー・フィルポットの家に滞在していた。ある日、マープルはハンサムなマイクと出会う。様々な職を転々としているマイクは、村はずれにあるジプシーズ・エーカーと呼ばれる土地に興味を持っていた。その土地には悪い評判があり、価格は安かったのだが、マイクに購入できる値段ではなかった。マイクがジプシーズ・エイカーを訪れると、フェニラ・グットマンという女性が景色を眺めていた。二人は恋に落ち、ついに結婚することになる。

 エリー(フェニラの愛称)は大変裕福な女性で、ジプシーズ・エイカーを購入し、そこに新しい家を建てようとする。設計はマイクの旧友で建築士のロビー・ヘイマンに依頼し、やがて、モダンな自宅が完成する。すると『土地から出ていけ』といった内容の脅迫が始まる。

登場人物とキャスト

主な登場人物とキャストをまとめます。

名前 キャスト 説明
ミス・マープル
Miss Marple
ジュリア・マッケンジー
Julia McKenzie
老婦人の名探偵
未亡人となった友人を訪ねる
マイク・ロジャース
Mike Rogers
トム・ヒューズ
Tom Hughes
マープルの知人
エリーと恋に落ちる
フェニラ・グットマン
Fenella Guteman
ジョアンナ・ヴァンダーハム
Joanna Vanderham
愛称はエリー
マイクと恋に落ちる
ロビー・ヘイマン
Robbie Hayman
アナイリン・バーナード
Aneurin Barnard
マイクの親友
池で溺死したピートの兄
マージョリー・フィルポット
Wendy Craig
ウェンディ・クレイグ
Wendy Craig
マープルの友人
未亡人
リー夫人
Mrs. Lee
ジャネット・ハンフリー
Janet Henfrey
ロマの老婦人
グレタ・アンダーソン
Greta Anderson
ビアギッテ・ヨート・スレンセン
Birgitte Hjort Sørensen
エリーの世話役
美人
コーラ・ファン・スタイブサン
Cora Van Stuyvesant
グリニス・バーバー
Glynis Barber
エリーの継母
離婚経験多数
リピンコット
Lippincott
ウィリアム・ホープ
William Hope
弁護士
エリーの後見人で管財人
フランク・スタンフォード
Frank Stanford
マイケル・マッケル
Michael McKell
エリーの親戚
ショウ
Dr. Shaw
ヒュー・デニス
Hugh Dennis
村の医師
クローディア・ハードカスル
Claudia Hardcastle
ロザリンド・ハルステッド
Rosalind Halstead
村の住人
エリーの乗馬仲間になる
ロジャース夫人
Mrs. Rogers
タムジン・アウスウェイト
Tamzin Outhwaite
マイクの母親
キーン
Keene
ケリン・ジョーンズ
Celyn Jones
村の巡査部長

事件概要

マイク・ロジャースとフェニラ・グットマンは結婚し、呪われていると噂の土地に自宅を建設します。リー夫人という怪しいお婆さんに、警告めいた言葉を伝えられる二人ですが、無視して呪われた土地に建てたモダンな家に移り住みます。以降、脅迫文が届くようになります。

マイクは特に気にしていない様子でしたが、エリー(フェニラの愛称)はひどく恐怖しているようでした。エリーは心臓に持病があるらしく、カプセル薬を常用していましたが、ある日、乗馬中に突然死してしまいます。脅迫に怯えていたことや持病などから概ねショック死と判断され、事件性は見出されません。

脅迫についてはリー夫人に疑いがかかりますが、旅人気質であるため行方が掴めません。リー夫人は過去に某氏に雇われて脅迫めいたことをしていたらしく、このことから、リー夫人にロジャース夫妻の脅迫を依頼した黒幕がいると推測されます。

その後、エリーの友人だったクローディア・ハードカスルも乗馬中に突然死してしまいます。乗馬という趣味で意気投合した二人には馬に対するアレルギーがあるという共通点がありました。

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ネタバレ

真犯人はマイク・ロジャースです。マイクはグレタ・アンダーソンと共謀して、財産目当てでエリーに近づき、エリーを殺害しました。自然死と考えられていたエリーですが、カプセルの中に青酸カリを仕込まれており、毒殺でした。

マイクはリー夫人を雇ってエリーを脅迫していました。呪いの噂がある土地で暮らしたのも、脅迫も、全てエリーの死をショック死にみせるための偽装工作でした。マイクの共犯者だったリー夫人はエリーに本当のことを伝えようとしたため、マイクに殺されています。

クローディアが亡くなったのは、エリーが服用したのと同じカプセルを口にしたためです。馬アレルギーがあったクローディアは偶然みつけたカプセルをアレルギーの薬だと思い飲んでしまいます。クローディアの死体を発見したのはマープルで、このときマープルは青酸カリ特有の臭いに気付いています。

ピート・ヘイマンが池で溺れた事件はエリー殺害とは直接関係がありません。ピートの事件はマイクの異常性を示すもので、実はマイクは助けるふりをしてピートの腕時計を盗み、池の底に押し込んで殺していました。ピートの兄であるロビーは、ロジャース夫妻の自宅でピートが愛用していた腕時計をみつけ、マイクがピートから腕時計を奪ったことに気付きます。

結末

完全犯罪を成し遂げたように思えたマイクとグレタだったが、リピンコットからある記事が届く。その記事には、二人が並んで歩く姿が写っていた。さらに、マイクのもとに全てを見抜いたミス・マープルが姿を現し、マイクがピートを池で殺したことも明らかになる。

マイクは既にグレタを絞め殺していた。マープルも殺そうとするが、母親のような存在を殺すことはできず、直後に、邸宅が火災となる。火を放ったのはピート殺害を知ったロビーだった。すべてが終わり、逮捕されたロビーは手記を書き始める。

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原作とドラマの違い

原作小説「終りなき夜に生れつく」はノン・シリーズで、ミス・マープルは登場しません。内容は概ね同じです。原作小説はマイクが主人公となっています。

感想

最終話はこれまでと違った雰囲気で、モダンな印象でした。新鮮な感じがしたので、私は好きです。印象的だったのはガラス張りの自宅ですが、衣装もこれまでとは違い親近感のある装いだったと思います。

考察

マープルの登場シーンが少なく、主人公といえる若者が犯人でした。映像作品だとわかりにくいですが、原作では物語は犯人の書いた手記だったというのが最大のトリックになっています。

まとめ

 ミス・マープル最終話「終わりなき夜に生れつく」について、あらすじ、真相、ドラマと原作の違い、感想などをご紹介しました。

犯人

  • マイク・ロジャース
    Mike Rogers
    エリーに近づいたのは遺産を得るためで、グレタも共犯者だったが、最終的にグレタも殺している。リー夫人を金で雇って脅迫し、エリーのショック死に信憑性を持たせようとした。

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