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カリブ海の秘密|あらすじ・ネタバレ解説【ミス・マープル21】

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カリブ海の秘密』のあらすじと真相、原作小説との違い、考察、感想などをまとめています。ドラマ版ミス・マープルシリーズの第21話(S6E1)です。カリブ海のリゾートホテルで、宿泊客のお爺さんが突然死します。

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あらすじ

 療養のために訪れたカリブ海のリゾートホテルで、ミス・マープルは様々な宿泊客と知り合う。宿泊客のひとりパルグレイブ少佐は非常に口数が多く、誰もがうんざりするような人物だった。そんな少佐がある日の夕食でマープルに写真をみせ、殺人の話を始める。すると、その場にいた誰かを見て殺人犯に気付き、すぐに話題を変える。その夜、少佐はバンガローで突然死し、翌朝に死体が発見される。死因は心臓発作で、高血圧だったなどの状況から自然死と判断され、検死されずに埋葬される。

登場人物とキャスト

主な登場人物とキャストをまとめます。

名前 キャスト 説明
ミス・マープル
Miss Marple
ジュリア・マッケンジー
Julia McKenzie
老婦人の名探偵
療養のためホテルを訪れる
パルグレイブ少佐
Major Palgrave
ジョアンナ・ラムレイ
Joanna Lumley
口数の多い義眼の老人
突然死する
ティム・ケンダル
Tim Kendall
ロバート・ウェッブ
Robert Webb
ホテルの経営者
モリー・ケンダル
Molly Kendall
チャリティ・ウェイクフィールド
Charity Wakefield
ティムの妻
父親がホテル所有者だった
ヒリングドン大佐
Colonel Hillingdon
アラステア・マッケンジー
Alastair Mackenzie
ホテルの宿泊客
鳥類学者
イヴリン・ヒリングドン
Evelyn Hillingdon
ハーマイオニー・ノリス
Hermione Norris
ホテルの宿泊客
大佐の妻
グレッグ・ダイソン
Greg Dyson
チャールズ・メジャー
Charles Mesure
ホテルの宿泊客
野生動物の写真家
ラッキー・ダイソン
Lucky Dyson
マイアンナ・バーリング
MyAnna Buring
ホテルの宿泊客
グレッグの妻
ラファエル
Rafiel
アントニー・シャー
Antony Sher
ホテルの宿泊客
車椅子の老人
エスター・ウォルターズ
Esther Walters
モンセラート・ロンバード
Montserrat Lombard
ラファエルの秘書
ジャクソン
Jackson
ウォーレン・ブラウン
Warren Brown
ラファエルの看護師
キャノン・プレスコット
Canon Prescott
ダニエル・リグビー
Daniel Rigby
ホテルの宿泊客
神父
ヴィクトリア
Victoria
ピッパ・ベネット=ワーナー
Pippa Bennett-Warner
ホテルの従業員
エロール
Errol
キングズリー・ベン=アディル
Kingsley Ben-Adir
ホテルの従業員
ヴィクトリアの夫
ママ・ゾグベ
Mama Zogbe
アンドレア・ドンドーロ
Andrea Dondolo
島の住民
ブードゥー教の実践者
ダベントリー
Daventry
アネレ・マトーティ
Anele Matoti
警部
ウェストン
Weston
ジョー・ヴァズ
Joe Vaz
刑事

事件概要

話し出したら止まらないパルグレイブ少佐は自然死と考えられますが、他殺です。一度埋葬されますが、検死され、毒殺であることが判明します。血圧を下げる薬は少佐が常用していたわけではなく、誰かが置いた偽の証拠です。

少佐は殺人犯の写真を持っていました。その殺人犯がホテルにいたので、少佐は殺されたと考えらえますが、問題の写真はどこかに消えてしまいます。

その後、モリー・ケンダルという女性が講演中に血の付いた洋服を身に着けて突然現れ、会場が騒然とします。モリーはメイドの死体を見たと証言しますが、死体はみつかりません。モリーは精神的な病を抱えているらしく、記憶を失うこともあるようでした。ところが、翌日にメイドの他殺体が発見されます。

さらに、ホテルに泊まっていたラッキー・ダイソンという女性も水死体となって発見されます。モリーと同じスカーフを身に着けていたことから、死体発見直後はモリーが自殺したと考えられていましたが、死んでいたのはラッキーでした。

その他、謎めいている出来事をまとめると次のようになります。

  • マープルに写真を手に入れるよう頼まれた神父のプレスコットが写真を燃やしている
  • ブードゥーの人形を購入した謎の人物が存在する
  • メイドのヴィクトリアは子供の薬代に困っていたが、何故か大金を手にし、夫と口論になっている
  • ヴィクトリアが神父の部屋の引き出しで、何かを見ている
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ネタバレ

真犯人はティム・ケンダルです。ティムは妻のモリーを自殺にみせかけて殺害し、ホテルなどの財産を手に入れようとしていました。モリーが精神的な病を抱えているようにみえたのは、ティムがフェイスクリームに薬物を混ぜていたからです。薬物だけではなく、精神病について書いた書籍なども使ってモリーに精神病であると信じさせ、自殺へと追い込む計画でした。

ティムがパルグレイブ少佐を殺したのは、過去に犯した殺人の犯人であると見抜かれたためです。ティムは同じ手口で、前の妻を殺していました。

口封じのために少佐を毒殺し、高血圧の薬をバンガローに置いたティムでしたが、薬をみつけたメイドのヴィクトリアに気付かれてしまいます。金に困っていたヴィクトリアはティムを脅して金を手に入れ、共犯者となります。

モリーがヴィクトリアの死体をみたと騒いだ時、まだヴィクトリアは生きていました。ヴィクトリアはモリーを精神的に追い込むために、幻覚のように振舞い、その直後に、ティムに始末されてしまいます。

ティムはモリーと間違えてラッキーも殺害しています。ラッキーはモリーと同じスカーフを購入し、崖からの景色を眺めていたところ、運悪くティムに突き飛ばされてしまいました。

ヴィクトリア殺害時とラッキー殺害時にアリバイがあったと思われていたティムですが、アリバイが成立したのは、死亡時刻が誤認識されていたからでした。モリーがヴィクトリアの死体をみたとき、ティムは講演会場にいましたが、このときヴィクトリアはまだ生きていました。そして、ラッキーは水死体発見よりも前に海に突き落とされており、しばらく海を漂った後に死体が見つかっています。

パルグレイブ少佐がみた人物の中にティムは入っていませんでしたが、これは、マープルがティムの視線を見誤ったためでした。マープルがみていたのは少佐の義眼で、実は少佐はティムを視界に入れていました。

その他、隠された事実は以下の通りです。連続殺人とは関係がありません。

  • ブードゥー教に対して否定的だった神父のプレスコットは、実はモリーへの恋心を絶つために、ブードゥー教の人形をゾグベから手に入れている
  • メイドのヴィクトリアは物を盗む癖があった。ヴィクトリアが神父の部屋でみたのはブードゥー教の人形だと考えられる
  • プレスコットが燃やしていたのはモリーの写真で、殺人犯の写真は真犯人が持ち去っている
  • ヒリングドン大佐とラッキー・ダイソンは不倫をしていた
  • ダイソン夫妻はラッキーの前夫を殺害したかもしれないが、詳しくは語られない

結末

真犯人のティムが拳銃で妻を自殺にみせかけて殺害しようとします。しかし、真相に気付いたマープルが真犯人を罠にかけており、ティムが握った拳銃は空砲にすり替えられていました。殺人未遂の現場をマープルに押さえられたティムはマープルに向かって空砲を発砲。駆けつけた警部らによって、ティムは連行されます。その後、マープルが警察で真相を語ります。

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原作とドラマの違い

原作小説とドラマは概ね同じです。細かな違いは以下の通りです。

  • 原作にイアン・フレミングは登場しない
  • 原作に神父プレスコットの恋は登場しない
  • 原作にブードゥー教は登場しない。ブードゥー関する内容や登場人物はドラマオリジナル

感想

ドラマの中にイアン・フレミングが登場しています。軽いタッチのスパイ小説を書こうとしているらしく、主人公の名前に悩んでいましたが、その名前はどうやらジェームズ・ボンドに決まりそうです(イアン・フレミングを演じていたのはジェレミー・クラッチリーさん)。

考察

薬物で幻覚を引き起こして自殺へ追い込むという手口が登場しています。

まとめ

 ミス・マープル「カリブ海の秘密」について、あらすじ、真相、ドラマと原作の違い、感想などをご紹介しました。

犯人

  • ティム・ケンダル
    Tim Kendall
    ホテルを手に入れるために、妻を自殺にみせかけて殺害しようとする。同じ手口で前妻も殺害しており、このことをホテルの宿泊客に気付かれてしまう。この宿泊客を自然死にみせかけて殺害するが、犯行をメイドに知られてしまい、メイドも殺すことになる。さらに、妻と別の宿泊の女性を間違えて海に突き落としてしまう。結局、妻の殺害には失敗し連行される。

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