森博嗣シリーズ作品の読む順番です。森博嗣氏のシリーズ作品はS&M、V、四季、百年、G、X、XX、W、WWの9シリーズとなっています。最新作や刊行順が新しい作品などを読んでしまうと、最初の方の作品のネタバレになってしまうかもしれません。
順番
S&M、V、四季、G、X、XXと読んでいけば、ネタバレになることはありません。百年シリーズ(M&Rシリーズ)やW、WWシリーズは雰囲気が違いますので、後回しでもいいかもしれません。
オメガ城の惨劇
「オメガ城の惨劇」はシリーズ外作品となっています。シリーズ外なので、いつ読んでも大丈夫なように思えますが、実はVシリーズなどのネタバレが含まれていますので、とりあえず最初にオメガ城を読むのはオススメできません。シリーズすべてを読むつもりはない場合や、ネタバレを気にしない場合は読んでも問題ないです。
S&M、V、四季、Gなどなどを読んでいるのが好ましいですが、作品数が多いです。ネタバレになってしまうので詳しいことはいえませんが、「すべてがFになる」などを読んで面白いと思ったら、S&Mから順番に読んでいくのが無難です。
XXシリーズ
「馬鹿と嘘の弓」「歌の終わりは海」などは、当初シリーズ外作品でしたが、現在はXXシリーズに改められています。こちらのシリーズ作品はXシリーズのネタバレが含まれていますので、XXを先に読んでしまうと面白さが減ってしまいます。
S&Mシリーズ
森博嗣のシリーズ作品の中でS&Mシリーズは一番初めに読みたい物語となっています。全部で10冊あり、『有限と微笑のパン』が最終巻となります。以降、VシリーズやGシリーズなどの別シリーズが続きます。以下に、S&Mシリーズ作品の順番(刊行順)と簡単な内容をタイムラインにまとめます。余談ですが、刊行順は「すべてがFになる」が最初ですが、執筆順は「詩的私的ジャック」の次に書かれた作品です。
- 1すべてがFになる真賀田研究所の事件。手足を切断され、ウェディングドレスを着た死体。
- 2冷たい密室と博士たち極地環境研究センタでの事件。
- 3笑わない数学者天才数学者とオリオン像。
- 4詩的私的ジャック女子大生連続殺人事件とロック歌手。
- 5封印再度無我の匣(はこ)と天地の瓢(こひょう)。
- 5.5まどろみ消去(短編集)
- 6幻惑の死と使途奇数章のみ。マジシャンの事件。
- 7夏のレプリカ偶数章のみ。萌絵の友人・簑沢杜萌登場。
- 8今はもうない別荘での事件。
- 9数奇にして模型模型展示会での事件。
- 10有限と微笑のパンテーマパークでの事件。
一覧表
S&Mシリーズの全作品をまとめると以下の表のようになります。
順番 | タイトル | シリーズ | 年月 |
---|---|---|---|
1 | すべてがFになる | S&M | 1996/04 |
2 | 冷たい密室と博士たち | S&M | 1996/07 |
3 | 笑わない数学者 | S&M | 1996/09 |
4 | 詩的私的ジャック | S&M | 1997/01 |
5 | 封印再度 | S&M | 1996/04 |
6 | 幻惑の死と使途 | S&M | 1997/10 |
7 | 夏のレプリカ | S&M | 1998/01 |
8 | 今はもうない | S&M | 1998/04 |
9 | 数奇にして模型 | S&M | 1998/07 |
10 | 有限と微笑のパン | S&M | 1998/10 |
Vシリーズ
Vシリーズ作品の順番と内容をタイムラインにまとめます。S&Mシリーズを読み切ってからVシリーズに入った方が、面白いと思います。最初の方の作品(5~6作目まで)はフライングしても大丈夫です。
- 0地球儀のスライス(短編集)
- 1黒猫の三角連続殺人鬼からの護衛を頼まれた探偵。
- 2人形式モナリザ人形劇の舞台で起きた事件。
- 3月は幽咽のデバイスオーディオルームでの殺人。
- 4夢・出逢い・魔性テレビ局での殺人。
- 5魔剣天翔エンジェル・マヌーヴァ登場。曲技飛行の事件。
- 5.5今夜はパラシュート博物館へ(短編集)
- 6恋恋蓮歩の演習豪華客船での事件。
- 7六人の超音波科学者超音波研究所での事件。
- 8捩れ屋敷の利鈍エンジェル・マヌーヴァ再登場。メビウスの輪の建物。
- 9朽ちる散る落ちる超音波研究所での事件。
- 10赤緑黒白赤く塗られた死体。
四季と百年シリーズ
四季シリーズと百年シリーズは作品数が多くないため、まとめてご紹介します。四季シリーズは春・夏・秋・冬に分かれていますが、一冊と考えています。
- 0虚空の逆マトリクス(短編集)
- 1女王の百年密室とある宮殿を訪れた主人公の物語。
- 2四季真賀田四季の物語。
- 3迷宮百年の睡魔主人公がとある島を訪れる。
- 4赤目姫の潮解赤目姫の世界。
赤目姫の潮解
百年シリーズの「女王の百年密室」は2003年、「迷宮百年の睡魔」は2004年の刊行になっています。しかし「赤目姫の潮解」は2013年の刊行となっており、この間に、GやXシリーズが刊行されました。先に赤目姫を読んでしまっても問題ありませんが、気になる方は、Gシリーズ「ジグβは神ですか」の次に読んで下さい。赤目姫は難解な作品となっていますが、シリーズを読み進めれば、内容がわかるようになると思います。
GとXシリーズ
GとXは同時期に作品が刊行されていたため、まとめてご紹介します。途中、WシリーズやWWシリーズの作品が刊行されていますが、これらのシリーズは読み飛ばしてしまっても大丈夫です(GとXシリーズを読み切ってからWシリーズ、Wシリーズを読み切ってからWWシリーズというのがおすすめです)。
- G1φは壊れたね装飾された部屋と死体。
- G2θは遊んでくれたよ転落事件と死体に書かれたθの文字。
- G3τになるまで待って洋館での事件とラジオ。
- G3.5レタス・フライ(短編集)
- G4εに誓ってバスの事件。
- G5λに歯がない歯を抜かれた死体。
- G6ηなのに夢のよう高所の死体。
- X1イナイ×イナイある女性の兄を捜索。
- X2キラレ×キラレ満員電車の切り裂き事件。
- X3タカイ×タカイマジシャンと高所の死体。
- G7目薬αで殺菌します劇薬入り目薬が発見される。
- G8ジグβは神ですかラッピング死体。
- 百年赤目姫の潮解(参考)
- G9キウイγは時計仕掛けキウイとプルトップ。
- X4ムカシ×ムカシ殺人が起きた屋敷で再び事件が起こる。
- X5サイタ×サイタ連続爆破事件。
- W1彼女は一人で歩くのか?(参考)
- G10χの悲劇トラムの中での事件。
- X6ダマシ×ダマシ結婚詐欺の調査。
- G11ψの悲劇失踪した博士。
- WW1それでもデミアンは一人なのか?(参考)
GとXの読む順番
Gシリーズは9作目の「キウイγは時計仕掛け」まで読み、その後、Xシリーズを読み進めるのがおすすめです。また、刊行順に読んでいっても問題ないと思います。
XとXXシリーズ
「馬鹿と噓の弓」はXXシリーズの1作目で、Xシリーズの続編です。そのため、Xシリーズ6作品を呼んだ後に、読むことをオススメします。なお、Xシリーズを読む前に、Gシリーズを読んでおくと、より一層楽しめると思います。
順番 | タイトル | 刊行 |
---|---|---|
1 | イナイ×イナイ | 2007/05 |
2 | キラレ×キラレ | 2007/09 |
3 | タカイ×タカイ | 2008/01 |
4 | ムカシ×ムカシ | 2014/06 |
5 | サイタ×サイタ | 2014/10 |
6 | ダマシ×ダマシ | 2017/05 |
シリーズ別の順番と主人公
シリーズの順番を表にまとめます。表には主な登場人物も載せています。多くのシリーズ作品は、シリーズ完結後に次のシリーズが刊行されていました。しかし、GとXは、例外となります。シリーズが始まったのはGの方が先ですが、途中で、Xシリーズが始まり、先にXシリーズが完結しています。
シリーズ名 | 最初の作品 | 完結/未完 | 主な登場人物 |
---|---|---|---|
S&M | すべてがFになる | 完結 | 犀川創平 西之園萌絵 |
V | 黒猫の三角 | 完結 | 瀬在丸紅子 保呂草潤平 小鳥遊練無 香具山紫子 |
四季 | 春 | 完結 | 真賀田四季 |
百年/M&R | 女王の百年密室 | 完結 | サエバ・ミチル ロイディ |
G | φは壊れたね | 未完 | 加部谷恵美 海月及介 山吹早月 |
X | イナイ×イナイ | 完結 | 小川令子 真鍋瞬市 |
XX | 馬鹿と嘘の弓 | 未完 | ? |
W | 彼女は一人で歩くのか? | 完結 | ハギリ ウグイ |
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