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ガリレオS2E9|攪乱す・みだす【ネタバレ注意】

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ガリレオ2・ドラマ第9話「攪乱す(みだす)」のあらすじ、真相、トリック解説、考察・感想です。第9話では湯川に恨みを抱いた犯人が予告殺人で湯川に挑戦します。

項目 内容
原作 ガリレオの苦悩
ゲスト 生瀬勝久
放送日 2013/6/10
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あらすじ

『悪魔の手』なる人物から警察と湯川に届いた犯行予告の手紙には湯川学に挑戦するような内容が書かれていた。そして、2通目の手紙が届き、そこには、ある男性を転落死させたという内容が書かれていた。実際、ビル建設現場で作業員が転落死しており、その犯行を示唆するような内容が、ネットの掲示板に書き込まれていた。その後、二人目の犠牲者が現れ、悪魔の手は、同様に犯行を予告していた。捜査に協力する湯川は事件発覚後に犯行予告文が見つかることに対して違和感を抱き、ネットの書き込みを隈なく調べ上げる。その結果、二人目の犠牲者の時と同じハンドルネームを使った人物の別の書き込みが見つかる。その内容は車の事故を示唆しており、警察の調べによって、ある女性が浮上する。その女性は、高速道路を走行中、突然眩暈がして車を路肩に停車したと話す。

事件概要

犯人は高藤英治という男で元研究員です。現在は仕事を辞め、市民向けのカルチャースクールで講師を務めることで生計を立てています。高藤には、その昔、学会の発表で湯川に研究内容を否定されていました。高藤はこのことを恨み続けていました。学会は10年も前の出来事ですが、半年ほど前、高藤が交際相手に「人のせいにしている」と指摘されたことをきっかけに、彼は『悪魔の手』の犯行に及びました。この高藤と湯川の助手である栗林は顔見知りで、栗林は高藤の自宅で酒を酌み交わしています。

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ネタバレ

高藤はLRAD(エルランド;Long Range Acoustic Device)で23kHzの超音波を照射し、被害者にめまいや耳鳴りを発生させていました。照射の結果、1人目は高所から転落死、2人目は電車にはねられて死亡しました。高速道路の女性も同じ被害にあっていましたが、事故には至りませんでした。

実は高藤は、「人のせいにしている」と指摘した交際相手の女性を殺し、山中に埋めています。彼は妻だと話していましたが、籍は入っておらず、結婚の事実はありませんでした。

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トリック

超音波を使った凶器が登場しました。湯川が話していたように、兵器として実際に使われているようです。音の指向性を高めたスピーカーは第3話心聴るに登場していました。

犯行予告

犯行予告や声明文などの手紙は、犯人が湯川よりも優れているということを知らしめるために使われていました。しかし、凶器の性質上、犯行が上手くいかない場合があるため、犯行予告が不発に終わる場合があります。この失敗に終わった犯行予告が証拠としてネットに残り、湯川に解決のヒントを与えました。

考察

過去のエピソードに登場した超指向性の超音波スピーカーが凶器でした。繰り返しになりますが、この凶器は転落死や事故死を誘発するものであり、直接人を殺害するわけではありません。そのため、犯人は少なくとも一回は失敗しています。これが高速道路の女性です。

超音波

犯行に使われた音波は23kHzだったようです。20kHz以上の音は超音波と呼ばれ、人には聞こえません*1。健康診断の聴覚検査に使われそうな単純な音(検査音は1000Hzと4000Hzらしいです)であれば、ウェブ上でも23kHzの音は簡単に作れるようです。この音を聞いているとやばいのかというと、そういうわけでもなさそうです。作中、ガリレオ先生は「特殊な音」と言っているので、使われた音は単純な音ではないと考えられます。

*1:犬は50kHzまでが可聴範囲といわれているため、23kHzの音は犬には聴こえます

感想

犯人は、プレゼンでけなされたことをとても根に持っていたようです。あれは、否定して貶めたというよりも、ガリレオ先生のキャラクター的に、より良い研究のために助言したという感じだったと思いますが、本人はそう思えなかったようです。そして、ガリレオ先生は全く記憶にないという。「昔の女が今でもあなたのことを想っているなんて、大間違い」みたいな格言を思い出しました。

ズラじゃない?

今回の犯人は生瀬勝久さんでした。トリックというドラマの影響はすさまじく、犯人がカツラにしか見えませんでした。ズラキャラを引き継いでいるのかと思いました(他局です)。

工学

湯川も犯人の高藤も物理学者らしいですが、高藤の発表は工学の内容だったと思います。結構、気付いている方も多いはず。物理学というと、「ヘテロ弦の場の理論におけるループ振幅と量子ホモトピー代数」とか、「シグマ核子斥力相互作用とHAL QCD法」とか、本当に、さっぱりわからない文字が並びます(素粒子とか、核とかを扱った内容が多いみたいです)。ドラマに登場した高藤の発表は「ヘルカルギア機構のバックラッシュレスと騒音低減に関する研究」で、これまた意味不明かもしれませんが、これは歯車の構造と騒音に関する研究です。典・型・的・な・といえるほどに、工学的で機械的な内容です。フィクションなので、そんなに頑張ってあーだこーだ言う必要もないですが、ちょっと現実とずれがあるように思います。きっとどこかで『物理学者です』と名乗った人が、美容師とか床屋のおじさんとかに『ああガリレオみたいな人ね』と言われ『いいえ違います、あれはかくかくしかじかでして…』みたいなやり取りが繰り広げられているに違いないのです。誇り高き物理学者に、歯車の研究しているなんて言ったら怒られるかもしれません。現実世界で例を出すならば、有名な物理学者のアインシュタインがエジソンみたいなことをやっている感じです。

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