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殺戮にいたる病【あらすじ・感想・ネタバレ】

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殺戮にいたる病』は我孫子武丸先生の推理小説です。蒲生稔の逮捕と、死刑判決が確定するようなエピローグから始まるミステリーです。

項目 説明
タイトル 殺戮にいたる病
著者 我孫子武丸
シリーズ
発行日 1992年9月
Audible版 なし
(2025年1月時点)
出版社 講談社
評価
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あらすじ

東京の繁華街で、若い女性が次々と猟奇的に殺害される事件が発生。犯人の蒲生稔は逮捕の瞬間も全く抵抗せず、静かに捕まります。稔は「永遠の愛」とやらを求め、次々に女性たちを殺害し、その後、殺した女性の体の一部を持ち帰っていました…。

蒲生雅子は息子の異常な行動に気づきつつも、母親としての愛情と疑念の間で葛藤します。また、元刑事の樋口は、稔に殺された被害者と親交があったことから事件に関心を持ち、独自に調査を進めていきます。

登場人物

物語は蒲生稔、蒲生雅子、樋口武雄の三人の視点で描かれていきます。

  • 蒲生稔
    殺人鬼
  • 蒲生雅子
    生きがいは息子。夫との関係は冷え切っている。なお、蒲生家は、夫、稔の母親であり雅子の義母である容子、そして息子と娘の五人暮らし
  • 樋口武雄
    元刑事。妻が病気で亡くなっている
  • 島木かおる
    島木敏子の妹。敏子は樋口の妻が入院していていた病院の看護師だったが、稔に殺されてしまう
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感想

最後に驚きの事実が明かされます!ページ数が少なめなので、一気に読めそうです。視点はいろいろと飛びますが、話の流れを見失うことはないと思います。

  • どんでん返し!
    最後の最後に待ち受けるどんでん返しが凄まじいです。まさに「まんまと騙された!」ですね
  • グロい!
    猟奇的な殺人鬼の視点が描かれるということで…それはそれはグロいです
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ネタバレ

連続殺人犯として描かれていた蒲生稔は雅子の夫でした。叙述トリックにより、雅子の息子が稔だと認識してしまいがちですが、息子は信一です。信一は稔の犯行に気付き、いろいろと調べていたようですが、稔に殺され、連続殺人鬼の犯人だと誤解されてしまいます。もちろん、信一は犯人ではありません。

なお、被害者は文学部学生の江藤佐智子、女子高校生の加納えりか、樋口と親交があった看護師の島木敏子、会社員の田所真樹、そして、蒲生新一と蒲生容子の合計6名です。敏子の妹・島木かおるは殺人未遂となります。

ビニール袋

雅子が信一の部屋で発見したビニール袋は、稔が庭に埋めたものを信一が掘り起こして自室のゴミ箱に捨てています。

庭から消えていた二つのビニール袋。テープを入れっぱなしにしていたビデオカメラが、憶えもないのにテレビ台の中にしまってあったこと。いつも、そして今日もずっと誰かに見張られているような気がしていたこと。
気づかれていたのだ。俺のしていたことをすべて。何もかも。
殺戮にいたる病

結末

稔が捕まり、死刑が確定したが控訴せず云々というエピローグが、物語の結末部分になります。本の最後では、稔が自分の母親である容子を殺します。樋口が蒲生家に突入したとき、稔は殺した容子の遺体と行為の真っ最中でした……。

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