東野圭吾さんの連作短編集『恋のゴンドラ』は、スキー場を舞台にした恋愛群像劇です。雪山で繰り広げられるロマンスは笑いあり、ハラハラドキドキありでエンターテイメント性抜群です!この記事ではあらすじ、感想、ネタバレなどをまとめてご紹介します。
項目 | 評価 |
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【読みやすさ】 スラスラ読める!? |
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【万人受け】 誰が読んでも面白い!? |
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【キャラの魅力】 登場人物にひかれる!? |
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【テーマ】 社会問題などのテーマは? |
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【飽きさせない工夫】 一気読みできる!? |
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【ミステリーの面白さ】 トリックとか意外性は!? |
あらすじ
あるスキー場のゴンドラ内で繰り広げられる浮気現場、複数の男女が織りなす恋模様――。登場人物たちは、恋の喜びや苦しみ、裏切りや友情など、様々な感情を経験しながら、それぞれの結末を迎える。
- 気軽に読める恋愛小説を読みたい!
- スキーやスノボが好きでゲレンデの雰囲気を味わいたい!
- ちょっと違った東野圭吾作品の楽しみたい!
特徴
- コメディタッチで読みやすい
ミステリー要素は少ないですが、軽くてコメディタッチでサクサク読めます - 人間関係の面白さ
登場人物たちの関係性が複雑に絡み合い意外な展開を見せます。爽やかな恋愛ものがたり…?いいえ吉本新喜劇ばりの登場人物の交差がややこしくて面白くて―― - ゲレンデの描写
スキー場を舞台にした描写がリアルでウィンタースポーツ好きにはたまらないはず - 意外な結末
最後に予想外の展開が待っています!
読む順番
〈スキー場〉シリーズの読む順番は別のページにまとめています!
感想
東野圭吾さんのライトな恋愛小説という印象です。ミステリーっぽさはあんまりないと思いますが、その分、人間ドラマが際立っていると思いました。登場人物たちの心情が丁寧に描かれており、感情移入しやすかったです。ただ、結末については賛否両論あるようで…私も少しモヤモヤが残りました。面白かったけど、終わり方は微妙ってやつですね。
高評価のポイント
- 読みやすさ
東野さんだし内容も軽めなのでサクサクと気軽に読めます - コメディ要素
コメディタッチで笑える部分が多く楽しめました! - 人間関係の妙
登場人物の関係性が複雑に絡み合い、意外な展開を見せる点が面白い!
低評価のポイント
- 結末の賛否
結末があっさりしている、後味が悪いかもですね - 内容の薄さ
ミステリーを期待すると、内容が薄く感じられるかもしれません - 登場人物への共感
登場人物に共感できない、イライラするという意見も稀ながらありそうです
ネタバレ
広太が婚約者の美雪に内緒で浮気相手の桃実とスキー場へ行きます。ところが、ゴンドラの中で美雪と鉢合わせになり、浮気が発覚(アホでしょ)。美雪は広太を許せず、婚約を解消します。その後、美雪は日田という男性と出会い、新たな恋を始めますが、広太は頭を丸めて美雪に謝罪し、再びプロポーズ。美雪は最終的に広太を受け入れます。
一方、桃実は広太との関係を失い、日田に惹かれ始めるも、広太が再び現れたことで、その想いは打ち砕かれます。
ミステリー要素もあるにはありますが殺人事件などの犯罪は発生しません。男女間の恋愛模様や人間関係の複雑さを描くことに重点が置かれています。
結末
広太と美雪が復縁する一方で、桃実は失恋。日田も報われないまま物語は終わります。ところが、最後、ゴンドラで桃実がやってみせます。里沢温泉スキー場のゴンドラで桃実は再び広太と美雪に遭遇。このとき広太は、以前の浮気騒動をまるで他人事のように、しかも自分を正当化し、桃実を悪者にするようなにして美雪に面白おかしく語ります。これを聞いた桃実は我慢の限界を超え、激昂します。彼女は、それまで隠していた自分の感情を爆発させ、身に着けていたゴーグルを外して正体を明かし、広太の嘘を暴露します。これにより、広太と美雪の関係にも新たな亀裂が…後味の悪い結末ですが、スカッとする感じもあります。
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