宮部みゆきさんが描く『火車(かしゃ)』は、クレジットカードや破産の闇をテーマにしたミステリー小説です。この記事では、あらすじ、登場人物、読者の感想、ネタバレなどをまとめています。
あらすじ
休職中の刑事・本間俊介は遠縁の親戚から失踪した婚約者・関根彰子の捜索を依頼される。彰子には自己破産の過去があり、それが失踪の原因ではないかと本間は疑念を抱きながら捜査を進めるが…彼女の足取りは徹底的に消されていた。捜査が進むにつれて、彰子の身元に隠された驚愕の事実が明らかになっていく――。
特徴
- 社会派ミステリー
当時の社会問題を扱ったミステリー! - 緻密な心理描写
追い詰められていく女性の心理描写がすごい! - 重厚な人間ドラマ
登場人物たちの過去や人間関係が丁寧に描かれています
主な登場人物
- 本間俊介:休職中の刑事。失踪事件の捜査を依頼される
- 関根彰子:失踪した若い女性。自己破産の過去を持つ
- 栗坂和也:本間の遠縁の親戚で、彰子の婚約者
感想
私はお金の怖さとか、人が追い詰められた時の心の闇など(人間の心の闇や社会の不条理)を描いた作品だと思いました。メッセージ性が強くて考えさせられる作品だったのは間違いなく、読後は、暗い気持ちになりましたが、それだけ心に響く作品だったと思います。
高評価なポイント
- 緻密な心理描写
登場人物たちの心の動きが丁寧に描かれていると思います!特に追い詰められていく人間の心理描写がすごいと思いました - 予想外の展開
冗長な部分もあるかもしれませんが、物語は二転三転します!読んでいて飽きませんでした - 社会的なテーマ
カードローンや自己破産といった社会問題が物語の中に溶け込んでいます。おのずとテーマについて考えたくなるはずです - 読後感の強さ
物語の結末は…賛否両論かもしれませんが個人的には深い余韻を残す内容だったと思ってます!
低評価なポイント
- 結末が…
高評価なポイントでも触れましたが…結末が微妙だと思う方もいるかもしれません - テーマが重い
カードローンや自己破産といったテーマやその恐ろしさは精神的な負担になりそうです
ネタバレ注意
本物の関根彰子は殺されています。新城喬子という女性が彰子に成りすましていた女性は、彼女は父親が原因で多額の借金を抱え、取り立てから逃れるために他人の戸籍を乗っ取っていました。
新城喬子の過去は壮絶なものでした。父親の事業失敗による借金、家族の離散、そして自らも風俗店で働くという過酷な経験を経 て、彼女は「普通の幸せ」を渇望するようになります。そのために、他人を犠牲にすることも厭わないほどに追い詰められていました。本間はついに新城喬子を追い詰めますが、彼女を逮捕する直前で物語は幕を閉じます。肩に手を置くところで終わりなんですが、喬子がこれからどうなるのか、彼女が何を語るのかは、読者の想像に委ねられたかたちです。
まとめ
宮部みゆきさんの『火車』は現代性と社会性をリアルに描いた名作です。現代社会の闇や人間の心の弱さを描いた作品ですので、ぜひ手に取って読んでみてください!
この本を読んだ方へのおすすめ
同じく宮部みゆきさんの作品である『理由』なんかがおすすめです。
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