2012年4月から9月まで放送されたアニメ『氷菓』は高校生が主人公のミステリーアニメで、ミステリーの中でも<日常の謎>と呼ばれるジャンルの作品です!より詳しい内容をネタバレなしでご紹介します。
内容紹介
主人公は高校生の折木奉太郎(おれき・ほうたろう)と千反田える(ちんだ・える)で、古典部に所属する二人はいろいろな謎に巻き込まれていきます。アニメの特徴は次の通りです。
- 日常の小さな謎を解決していく推理もの。日常系アニメに謎解きが含まれているイメージ
- 日常ものといえなくもないが、ゆるゆるではなく、シリアスな場面もある
- 高校が主な舞台なので、部活動や文化祭などが登場する
- 主人公の折木奉太郎は重度の面倒くさがり、ヒロインの千反田えるは好奇心旺盛など、キャラの個性が見所の一つ
- 殺人などのミステリーらしい事件は起きないので、スケールは小さいかもしれない
- アニメはラブコメ要素が強め。十代の初々しい恋愛が描かれる
- アニメーション制作は京都アニメーション
謎
原作は推理作家として大変有名な米澤穂信さんです。アニメにはミステリーのうんちくなんかも度々登場します。登場人物がぶつかる謎は、例えば以下のような内容があります。
- 古典部の文集が<氷菓>というタイトルになっているのはなぜか?
- 千反田えるがいたにもかかわらず、古典部の部室が密室状態になったのはなぜか?
- 映像部の脚本家が倒れてしまった。途中まで書かれた脚本の犯人は誰か?
アニメのエピソード一覧
アニメは全22話ですが、OVAの11.5話を含めると全部で23話になります。
- 01-05氷菓01.伝統ある古典部の再生
02.名誉ある古典部の活動
03.事情ある古典部の末裔
04.栄光ある古典部の昔日
05.歴史ある古典部の真実
※1話の後半は「遠まわりする雛」
- 06,07遠まわりする雛06.大罪を犯す
07.正体見たり
- 08-11愚者のエンドロール08.試写会に行こう!
09.古丘廃村殺人事件
10.万人の死角
11.愚者のエンドロール
- 12-17クドリャフカの順番12.限りなく積まれた例のあれ
13.夕べには骸に
14.ワイルド・ファイア
15.十文字事件
16.最後の標的
17.クドリャフカの順番
- 18連峰は晴れているか18.連峰は晴れているか
- 19-22遠まわりする雛19.心あたりのある者は
20.あきましておめでとう
21.手作りチョコレート事件
22.遠まわりする雛
- 11.5持つべきものは持つべきものは
原作について
原作は7作あり、その中で5作がアニメ化されています。なお、7作中2作は短編集となっており、アニメ化されたのは短編集の中の1つのエピソードとなります。アニメ化された作品のストーリーはいずれも原作に忠実な内容となっておりますが、古典部の部室の場所、時代や年齢設定(原作小説は2000年、アニメは2012年)などが変更されています。なお、OVA作品の11.5話はアニメオリジナルでしたが、ストーリー自体は原作者の米澤穂信氏が考案したものとなっており、のちに愛蔵版に収録されました。
刊行 | タイトル | アニメ | 備考 |
---|---|---|---|
2001/11 | 氷菓 | 〇 | 長編 |
2002/08 | 愚者のエンドロール | 〇 | 長編 |
2005/05 | クドリャフカの順番 | 〇 | 長編 |
2007/10 | 遠まわりする雛 | 〇 | 短編集 |
2010/06 | ふたりの距離の概算 | × | 短編集 |
2016/11 | いまさら翼といわれても | △ | 短編集 |
2017/10 | 米澤穂信と古典部 | × | 短編やインタビューなど |
2023/03 | 〈古典部〉シリーズI | △ | 愛蔵版 |
感想
おそらく制作が京アニだからですが、雰囲気は涼宮ハルヒのアニメに似ています。氷菓は現実世界を舞台にしていますので、ハルヒよりも現実的で、なおかつ、アクション系の要素はありません。魅力は謎解きにあり、特に愚者のエンドロールに登場するトリックは、なかなか意外性があって面白いと思います。高校生とは思えない大人びたキャラクターも魅力的です。
まとめ
アニメ「氷菓」について内容や特徴をネタバレなしでまとめました。2024年7月には、同じく米澤穂信さん原作の<小市民シリーズ>がアニメ化され、放送される予定です。小市民も高校生が主人公で、日常の謎をテーマにしたミステリーアニメです。
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