HEAVY RAIN 心の軋むときは2010年2月18日に日本で発売されたミステリーゲームです。この記事では、あらすじ・ストーリーや登場人物、ネタバレなどをまとめています。
あらすじ
イーサン・マーズは、妻のグレイス、息子のジェイソンとショーンに囲まれ、幸せな日々を送っていた。しかし、ある日、ショッピングモールでジェイソンが交通事故に遭い、命を落としてしまう。そしてイーサンも事故で重傷を負い、昏睡状態に――。イーサンの家庭は、事故がきっかけで崩壊し、グレイスとは離婚。ショーンは両親の間を行き来する生活を送ることになる。
ジェイソンの死から2年後、街では少年を狙った連続殺人事件が発生する。被害者の遺体には、必ず折り紙で作られた仔犬と蘭の花が添えられていました。世間はこの犯人を〈折り紙殺人鬼〉と呼んで恐れていた。
スコット・シェルビーは遺族からの依頼で、折り紙殺人事件の捜査を開始。被害者遺族を訪ね歩き、情報を集める。FBI捜査官のノーマン・ジェイデンも折り紙殺人事件を捜査することになる。最新の捜査機器ARIを駆使し、事件のプロファイリングを進める。
イーサンは、公園のメリーゴーランドにショーンを乗せて遊んでいると、突然の頭痛に襲われる。意識を取り戻すと、ショーンの姿はなく、手には折り紙の仔犬が握られていた。
ショーンが折り紙殺人鬼に誘拐されてしまった。
自宅に戻ったイーサンの元に、折り紙殺人鬼からの手紙が届く。手紙には、ショーンを救うための試練が書かれていた。イーサンは、ショーンを救うため、自分の命を懸けて試練に挑むことを決意するが、与えられた試練は常軌を逸したものだった…。
- 高速道路を一定距離逆走する
- 無人発電所のガラス片が散らばるパイプ内を這い回る
- 高圧電流の流れる迷路を突破する
- 自分の指を一本切断する
- 麻薬の売人を射殺する
- 遅効性の毒を飲む
イーサンは試練を乗り越えるごとに、ショーンの居場所を示す手がかりを手に入れる。しかし同時に警察から折り紙殺人の容疑者として追われる身になってしまう。
マディソン・ペイジは不眠症に悩むジャーナリストで、傷だらけのイーサンとモーテルで出会い、事件に興味を持ち始める。イーサンが試練に挑んでいることを知った彼女は、イーサンを助けようとする。ジャーナリストとしてのスキルを活かし、独自に事件の捜査を進め、そのうちにイーサンとマディソンは惹かれ合っていくのだった。
登場人物
イーサン・マーズ
本作の主人公の一人。建築家。かつて交通事故で息子ジェイソンを亡くし、そのトラウマからPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しんでいる。妻とは離婚し、残された息子ショーンとも心の距離を感じている。
ショーンが折り紙殺人鬼に誘拐されたことで、「愛するもののために命をかけられるか?」という殺人鬼からの試練に身を投じることになる。試練を乗り越えるごとに、過去のトラウマと向き合い、父親としての愛情を再確認していく。
スコット・シェルビー
本作の主人公の一人。私立探偵。折り紙殺人事件の被害者遺族から依頼を受け、独自に捜査を進めている。
冷静沈着で頭脳明晰だが、過去に大きな心の傷を抱えている。被害者遺族のローレン・ウィンターと協力関係を築きながら、事件の真相に迫っていき、金持ちの息子であるゴーディ・クレイマーの関与を疑う。
ノーマン・ジェイデン
本作の主人公の一人。FBI捜査官。折り紙殺人事件の捜査のため派遣されてきた。高度な捜査能力を持つが、ARI(拡張現実インターフェース)の使用に伴う薬物依存に苦しんでいる。
地元警察のカーター・ブレイクと対立しながらも、事件のプロファイリングを進めていく。薬物依存と戦いながら、正義を貫こうとする姿が描かれる。
マディソン・ペイジ
本作の主人公の一人。ジャーナリスト。不眠症に悩まされており、事件の取材中にイーサンと出会う。当初はスクープを狙っていたが、イーサンの息子を救おうとする姿に心を打たれ、彼を助けるようになる。
ジャーナリストとしての知識や行動力を活かし、事件の真相を追う。過去に暴漢に襲われたトラウマを抱えている。
その他の人物
- ショーン・マーズ
イーサンの息子。折り紙殺人鬼に誘拐される - グレイス・マーズ
イーサンの元妻。ジェイソンの死後、イーサンと離婚 - カーター・ブレイク
地元警察の刑事で、ノーマンの相棒。粗暴な性格で、強引な捜査を行う。ノーマンとは捜査方針を巡って対立することが多い - ローレン・ウィンター
折り紙殺人事件の被害者遺族。スコットに捜査を依頼し、協力する。過去のトラウマから抜け出せずにいる - チャールズ・クレイマー
地元の名士で、ゴーディの父親。事件の真相を隠蔽しようとする - ゴーディ・クレイマー
チャールズ・クレイマーの息子。折り紙殺人鬼の模倣犯として疑われる
真相(ネタバレ)
折り紙殺人鬼は主人公のひとりだったスコット・シェルビーです。スコットは、幼い頃に双子の兄弟であるジョンを亡くしています。 雨の日に兄弟で遊んでいたところ、ジョンが工事現場の排水溝に落ちてしまい、助けを求めたにもかかわらず、近くにいた父親は助けてくれませんでした。そのままジョンは溺死してしまい、スコットは深いトラウマを抱えることになります。このトラウマが、父親に試練を与える折り紙殺人鬼の原因で、「息子を救うために命をかける父親」を求めて犯行を繰り返していました。
スコットの依頼人であるローレン・ウィンターの息子を殺したのも、もちろんスコットです。彼女の反応を見ることで、自分の行動を正当化しようとしていたのかもしれません。
結末・エンディング
イーサンは、ショーンが監禁されている倉庫に辿り着きます。そこにスコットが現れ、真相を語り始めます。スコットは用済みとなったイーサンを殺そうとしますが、ノーマン・ジェイデンが駆けつけ、スコットを追跡。イーサンはショーンを救出し、必死に蘇生を試みます。
プレイヤーの選択によって、様々なエンディングを迎えます。ベストエンドは、ショーンが救出されて、イサーンがマディソンと恋仲になり、三人で新たな一歩を踏み出すエンディングです。ノーマンは真相に辿り着けるかどうか、スコットは遺族に復讐されるかどうかが、エンディング分岐のポイントになります。
- 再出発【イーサン】
ショーンを救出。マディソンと恋人関係。3人は過去の悲劇を乗り越え、新たな生活を始める。日当たりの良い家に引っ越し、幸せな日々を送る - 新しい始まり【イーサン】
ショーンを救出。マディソンとは恋人関係にならない。イーサンはショーンと共に新たな生活を始める - 別れ【イーサン】
ショーンを救出。イーサンが警察に犯人と間違われて射殺される。真犯人は不明なまま事件は終結。イーサンの墓参り - ショーンの死【イーサン】
ショーン死亡。イーサンは自殺する。事件は未解決のまま、折り紙殺人鬼の犯行は続く - ヒロイン【マディソン】
事件をまとめた取材本「HEAVY RAIN」を出版し、ベストセラー作家となる。事件の真相を明らかにしたジャーナリストとして、一躍時の人となる - 悲しきヒロイン【マディソン】
スコットに捕らえられ、殺害される。事件の真相は闇に葬られる - 解決【ノーマン】
ARIを駆使して犯人を特定し、事件を解決する。しかし、薬物依存の後遺症に苦しみ、幻覚を見るようになる。事件後もFBI捜査官として職務を続けるが、精神は蝕まれていく - 現実と…【ノーマン】
捜査中にマッドジャックやスコットに殺害される。事件は未解決のまま、ノーマンの殉職がニュースで報道される。FBIは捜査を打ち切り、事件は迷宮入り - 復讐【スコット】
スコットの正体に気付いたローレンがスコットを射殺 - 折り紙の墓【スコット】
ローレンがスコットの墓前に立つ
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