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逆転裁判3【あらすじ・ストーリー・ネタバレ解説】

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逆転裁判3』はカプコンから2004年1月23日にゲームボーイアドバンス向けに発売された逆転裁判シリーズの第3作目です。その後、ニンテンドーDS版や『逆転裁判123 成歩堂セレクション』として現行機版も発売されています。本作は、主人公である成歩堂龍一の物語の集大成ともいえる作品でありシリーズ最高傑作と高く評価されています。この記事では、各話のあらすじと登場人物、ネタバレなどをまとめています。

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第1話:思い出の逆転

5年前――大学生の成歩堂龍一が殺人容疑で逮捕される。新米弁護士の綾里千尋が弁護を担当することになり、成歩堂の当時の恋人である美柳ちなみが目撃者として登場するが…、事件の裏にはちなみと千尋の浅からぬ因縁が隠されていた。

登場人物

  • 綾里千尋
    弁護士になってから2度目の法廷に立つ新米弁護士。依頼人を信じ抜く強い信念をもつ
  • 成歩堂龍一
    当時21歳。勇盟大学芸術学部3回生。風邪をひいておりマスクを着用。恋人のちなみに夢中な様子
  • 美柳ちなみ
    当時20歳。勇盟大学文学部3回生。成歩堂の当時の恋人。清楚な美少女
  • 呑田菊三(のんだ きくぞう)
    被害者。勇盟大学薬学部4回生
  • 亜内武文(あうち たけふみ)
    当時は「新人つぶし」の異名を持つベテラン検事だった
  • 星影宇宙ノ介(ほしかげ そらのすけ)
    千尋の師匠であり、「星影法律事務所」の所長

ネタバレ

犯人は美柳ちなみです。ちなみの動機は半年前の毒殺未遂事件に関係しています。この事件では、千尋の恋人であった神乃木荘龍弁護士がコーヒーに毒を盛られ、ちなみが最有力容疑者となっていました。この時、ちなみは捜査の目をごまかすため、毒入りボトル付きペンダントを成歩堂に「恋人の証」として渡しています。

その後、成歩堂を毒殺してペンダントを回収しようとしますが、呑田菊三に毒薬を盗んだことがバレてしまいます。そのため、ちなみは急遽、古くなった送電線を利用して呑田を感電死させることになります。成歩堂が被害者を突き飛ばしたのは間違いありませんが、そのあと、ちなみがとどめをさしていたわけです。
ちなみは成歩堂が愛飲していた風邪薬「カゼゴロシ・Z」の空き瓶に毒薬を仕込み殺そうとしていました。結局、毒殺を隠すために、切羽詰まって現場の被害者の手に握らせることになっています。

法廷で成歩堂はちなみを信じてペンダントの中身をバリバリと食べてしまい、重要な証拠がなくなってしまいます。成歩堂が毒で死亡しなかったことに対して、千尋は毒性が消えていたためだと主張します。
最終的に千尋は「カゼゴロシ・Z」の瓶を突きつけ、「命を賭けてちなみを信頼している」と豪語する亜内検事に飲むことを要求し、亜内は飲めずに敗北します。それはちなみも同じで、恐ろしい二面性が明らかになります。
なお、成歩堂が後に口にする「今日のちいちゃん、本当にホンモノだったんでしょうか!」という言葉は、最終話の重要な伏線となります。

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第2話:盗まれた逆転

逆転裁判2の半年後、高級デパートで開催される「倉院の里・秘宝展」で、秘宝「倉院の壺」が怪盗「怪人☆仮面マスク」に盗まれる事件が発生する。自称仮面マスクの天杉優作が逮捕され、成歩堂は弁護を引き受けることになる。名探偵を自称する星威岳哀牙も登場し、窃盗事件と思われた事態は、やがて殺人事件へと発展していく。

登場人物

  • 怪人☆仮面マスク
    世間を騒がせる怪盗
  • 天杉優作
    被告人。自称〈怪人☆仮面マスク〉の青年。23歳。気弱な性格だが、感情が昂ると大声を出す
  • 天杉希華(あますぎ まれか)
    優作の妻。23歳。明るくサバサバしており、スリルを好む
  • 星威岳哀牙
    私立探偵。34歳。自称名探偵で〈怪人☆仮面マスク〉のライバルも自称する
  • 毒島黒兵衛(ぶすじま くろべえ)
    被害者。48歳。警備会社「KB警備」社長
  • ゴドー
    仮面をつけた謎の検事。成歩堂に対して強い敵意を抱き、「まるほどう」と呼ぶ。無類のコーヒー好き

ネタバレ

犯人は星威岳哀牙です。哀牙は名探偵としての名声と盗品の利益を得るため、天杉優作を脅迫して怪人☆仮面マスクの犯行を自作自演させていました。しかし、毒島社長にそのからくりを見破られ、脅迫されたため、優作に殺人の罪をなすりつけて毒島を殺害。窃盗罪で捕まることで、より重い殺人罪を回避しようと企んでいました。

「倉院の壺」に付着していたピンクのペンキの染みが、哀牙が事件の10日前に出した偽の犯行予告状に言及されていたことから、彼が犯行以前に壺の現物を見ていたことが暴かれ、証拠写真が捏造だったことが判明。さらに、哀牙が「防犯ベルに指紋が付いていないのは、優作が怪人マスクの格好をしていたから」と証言したことで、彼自身が殺人現場のKB警備会社にいたことが証明され、殺人容疑が確定します。

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第3話:逆転のレシピ

年末に行われた殺人事件の裁判で、成歩堂の偽物が杜撰な弁護を行い、被告人に有罪判決が下されたというニュースが飛び込んでくる。元警察官でレストランのウェイトレスに転身した須々木マコの無実を証明するため、成歩堂は再審請求に乗り出す。

登場人物

  • 須々木マコ(すずき マコ)
    被告人。元警察官で、フレンチレストラン「吐麗美庵」のウェイトレス
  • 岡高夫(おか たかお)
    被害者。28歳。コンピュータープログラマー
  • 本土坊薫(ほんどぼう かおる
    「吐麗美庵」店長。オネエ系のマッチョな男性。料理の腕は壊滅的
  • 芝九蔵虎ノ助(しばくぞう とらのすけ)
    金融会社「カリヨーゼ」社長。42歳。通称「ナニワのゼニトラ」
  • 鹿羽うらみ(しかばね うらみ)
    「カリヨーゼ」従業員。25歳。芝九蔵を慕っています
  • イトノコ刑事(いとのこぎり けいすけ)
    マコにひそかに片思いしている。弁護に協力

ネタバレ

犯人は芝九蔵虎ノ助です。芝九蔵は、暴力団「鹿羽組」からの1億円の慰謝料を支払うため、岡高夫に作らせていた数億円相当のコンピュータウイルスを奪おうとしていました。しかし、高夫が5000万円の宝くじを当てて現金での返済が可能になったため、ウイルスが手に入らなくなることを恐れて高夫を毒殺。その後、目撃者である五十嵐を欺くため、高夫のふりをして席に座り、鹿羽うらみがマコのふりをして毒を盛る演技をするという偽装工作を行いました。

芝九蔵は、自らが「偽成歩堂」として法廷に立ち、わざと杜撰な弁護を行うことでマコに有罪判決を受けさせました。直接的な証拠がない状況で、成歩堂は高夫が使っていた点耳薬の小瓶を毒薬の瓶として掲げます。芝九蔵は思わず「毒薬はそんな瓶じゃない。毒薬は茶色の小瓶だ。」と口を滑らせ、彼が毒薬の瓶の形状を知っていたことが決め手となり、犯行を自白します。

このエピソードでは法廷が停電になります。このときゴドーのバイザーの赤い光が際立つ場面があり、伏線となっています。

第4話:始まりの逆転

6年前――綾里千尋が初めて弁護士として立った法廷で、被告人の脱獄囚・尾並田美散は警察官殺害の容疑をかけられていた。千尋の先輩弁護士である神乃木荘龍がサポートする中、検事は若き日の御剣怜侍。千尋と美柳ちなみの因縁の始まりであり、後の神乃木の毒殺事件、そして最終話へと繋がる法廷が幕を開く。

登場人物

  • 尾並田美散(おなみだ みちる)
    被告人。脱走した死刑囚(25歳)。ちなみの元恋人で、気弱な性格
  • 美柳勇希(みやなぎ ゆうき)
    被害者。警察の巡査部長(23歳)で、ちなみの姉
  • 御剣怜侍
    新米検事。当時20歳。師である狩魔豪の影響を受けた派手な服装をしています
  • 神乃木荘龍(かみのぎ そうりゅう)
    千尋の先輩弁護士(27歳)。千尋を「コネコちゃん」と呼び、常にコーヒーを持っている
  • 美柳ちなみ
    被害者の妹であり、尾並田の元恋人

ネタバレ

犯人は美柳ちなみです。ちなみは14歳の時、父親の2億円のダイヤを独占するため、尾並田と姉の勇希を唆し狂言誘拐を企てていました。しかし、誘拐の途中で尾並田を裏切り、死を偽装して行方不明となります。6年後、尾並田が脱獄し、勇希がちなみの過去を公表しようとしたため、ちなみは勇希を殺害します。その後、勇希に変装し、尾並田と面会。尾並田はちなみを信じ続けたため、最終的にちなみとの約束通り毒を飲み、自殺しました。
なお、神乃木荘龍が千尋の恋人であったことが明示され、毒殺事件の伏線となります。

第5話:華麗なる逆転

成歩堂は真宵と春美と共に霊力修行のため、山奥の霊場「葉桜院」を訪れる。そこで絵本作家の天流斎エリスが殺害される事件が発生し、容疑者として尼僧の葉桜院あやめが逮捕される。この事件では成歩堂が負傷したため、御剣怜侍が弁護を引き継ぐことになる。

登場人物

  • 天流斎エリス
    被害者。有名な絵本作家
  • 葉桜院あやめ
    被告人。葉桜院の尼僧。美柳ちなみと瓜二つの容姿をしている
  • 毘忌尼(びきに)
    「葉桜院」の住職
  • 狩魔冥(かるま めい)
    御剣の計らいで検事側を務める
  • 綾里舞子
    千尋と真宵の母親。DL6号事件以降行方不明となっていました

ネタバレ

犯人はゴドーで、ゴドーの正体は神乃木荘龍です。
事件の発端は綾里キミ子(春美の母)にあります。キミ子は、倉院流家元の地位を狙い、娘の春美にちなみを霊媒させ、真宵を殺害する計画を企てていました。天流斎エリスはその計画を阻止するため、春美に先んじて自らちなみを霊媒。エリスに霊媒されたちなみが真宵を殺そうとしたとき、ゴドーがエリスを刺殺することで、ちなみの殺害計画を阻止します。ゴドーは千尋を守れなかった後悔から、千尋の最も大切な妹である真宵を守ることを誓っていました。そして、天流斎エリスの正体は綾里舞子です。

矢張が目撃した「空飛ぶ人影」は、凶器で刺殺された舞子の遺体を焼けた吊り橋のワイヤーに吊るし、振り子のように対岸へ送ったものでした。これにより殺人現場が葉桜院ではなく奥の院だったと偽装していました。
美柳ちなみと葉桜院あやめは双子の姉妹です。事件当日、真の殺人現場である奥の院にいたちなみ(舞子が霊媒したちなみ)と、自室にいたあやめという「2人の人物」が存在していました。また、法廷で証言台に立った「あやめ」は、ちなみが本物のあやめと入れ替わっていました。なお、当時、成歩堂と交際していたのはちなみではなく葉桜院あやめです。
ゴドー検事(神乃木荘龍)は、過去にちなみに盛られた毒の副作用で「赤」が見えない色盲の状態でした。これが、事件現場の雪の上に飛び散った血の文字を見落とすミスに繋がっています。この事実は、成歩堂が法廷の照明を落とし、ゴドーのバイザーの赤い光が浮かび上がることで明らかになります。

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