アルバトロスは羽ばたかないは、七河迦南さんのどんでん返しなミステリー小説です!この記事では、作品のあらすじと特徴、感想、ネタバレなどをまとめています。
項目 | 評価 |
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【読みやすさ】 スラスラ読める!? |
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【万人受け】 誰が読んでも面白い!? |
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【キャラの魅力】 登場人物にひかれる!? |
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【テーマ】 社会問題などのテーマは? |
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【飽きさせない工夫】 一気読みできる!? |
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【ミステリーの面白さ】 トリックとか意外性は!? |
あらすじ
海沿いの町にある児童養護施設・七海学園――七海学園に勤務する保育士の北沢春菜は、子供たちの心のケアに奔走する日々を送っていた。そんな中、学園の子供たちが通う高校で、文化祭の日に屋上からの転落事件が発生する。
警察は事故として処理しようとするが、春菜は事件に疑問を抱き、独自に調査を開始。転落事件に先立つ春から晩秋にかけて、学園の子供たちが関わった事件――ある少年が抱える過去のトラウマ、サッカー大会で起きた不可解な失踪事件、そして、寄せ書きに隠された秘密など――に真相を解き明かす重要な手掛かりが隠されていることに気付く。
小説の特徴
連作短編形式のミステリー小説で、全体を通して一つの大きな謎を解き明かす構成となっています。各章で描かれる過去の事件が、現在の転落事件の真相に繋がる伏線として機能し、最後に全てがつながります。物語の終盤にはどんでん返しもあります。
舞台設定
海沿いの町にある児童養護施設・七海学園です。この施設で生活する子供たちは、虐待や貧困、家庭環境の問題など、様々な困難を抱えています。
テーマ
子供たちの心の傷、そしてそれに向き合う大人たちが登場します。虐待や貧困、家庭環境の問題など、様々な困難を抱える子供たちが、それでも前向きに生きようとする姿や、子供たちを支える保育士や児童福祉司たちの葛藤や献身などが描かれています。
作風
繊細で美しい文章表現、丁寧な登場人物たちの心情描写、張り巡らされた巧みな伏線が特徴といえます。
主人公
主人公の北沢春菜は、児童養護施設に勤務する保育士で、子供たちのために奔走する熱心な女性です。子供たちの心の傷に寄り添い、彼らが抱える問題を解決するために、時に大胆な行動に出ることもあります。
感想
ミステリーとしての完成度が高く、飽きない魅力的な作品でした。物語の終盤で明かされるどんでん返しは、読者の予想を大きく裏切り、作品全体の印象を大きく変えるほどのインパクトだったと思います。また、児童養護施設という舞台設定を通じて、社会的な問題にも目を向けさせてくれる、考えさせられる作品でもあったかなと私は思います。
高評価のポイント
- 予想を裏切るどんでん返し:物語の終盤で明かされる衝撃的な事実!
- 伏線の巧みさ:物語全体を通して、伏線が張り巡らされている!
- 心情描写:登場人物たちの心情が丁寧に描かれていて、登場人物の喜びや悲しみを共有することができます!
- 社会的なテーマ:子供たちの心の傷、そしてそれに向き合う大人たちの姿にテーマ性を感じます
低評価のポイント
- 物語の展開が複雑:物語の構成が複雑なので、物語の展開についていくのが難しかったり、読みにくいと感じたりすることがあるかもしれません
- 登場人物が多い:登場人物が多いです。それぞれの人物の関係性や役割を把握するのが難しいかもしれないです
- 結末:読者によっては結末の後味が悪いと感じられるかもしれません
ネタバレ
物語の語り手は主人公の春菜ではなく、彼女の親友である佳音です。春菜の視点で語られているようにみえましたが…実は意識不明となった春菜を見舞う親友の佳音の視点で語られていました。つまり、佳音が事件を振り返っているというストーリーだったわけで、これがまさに叙述トリックでした。
転落したのは春菜で、彼女を突き落としたのは、七海学園の生徒である鷺宮瞭でした。鷺宮瞭は、複雑な家庭環境と過去のトラウマから死を願っており、そこに春菜が自分の問題に干渉することへの苛立ちも重なって、春菜を突き落とすという結果になってしまいました…。
結末
転落事件の後、春菜は意識不明の状態が続きます。そして小説は、佳音が春菜の病室で、事件の真相を語る場面で幕を閉じます。エピローグでは、七海学園の子供たちや関係者が、春菜の回復を祈る様子が描かれています。また、佳音は、春菜の意思を継ぎ、子供たちのために尽力することを誓ったりもします。
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