『鴨乃橋ロンの禁断推理』は少年ジャンプ+で連載中の推理マンガで、2023年にアニメ化されました。この記事では、第1シーズンの事件のあらすじや真相、トリックなどをまとめています。
項目 | 説明 |
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タイトル | 鴨乃橋ロンの禁断推理 |
作者 | 天野明 |
掲載 | 少年ジャンプ+ |
連載開始 | 2020年10月11日 |
ステータス | 連載中 |
アニメ | 2023年10月2日放送開始 公式サイト |
登場人物
探偵役は鴨乃橋ロンで、相棒・助手役となるのが一色都々丸という刑事です。
名前 | 説明 | 解説 |
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鴨乃橋ロン かものはし・ろん |
主人公 探偵役 |
探偵養成学校の天才生徒だった 現在は探偵免許をはく奪されている |
一色都々丸 いっしき・ととまる |
刑事 相棒役 |
警視庁捜査一課の刑事で愛称はトト 周囲からはポンコツ扱いされている |
雨宮 あまみや |
刑事 | 警視庁捜査一課の刑事。トトの先輩 |
シュピッツ・ファイア Spitz Fire |
教官 | 探偵養成学校の教官。追跡学が専門 紅染温泉殺人事件に登場 |
翡翠臣疾 かわせみ・おみと |
刑事 | 将来有望な凄腕刑事で検挙数は全国No.1 ハンドコレクター殺人事件に登場 |
卯咲もふ うさき・もふ |
医者 | 天才的脳神経外科医であるが、普段は不器用 生放送殺人事件に登場 |
大都会連続溺死事件
9カ月前から続く連続殺人の被害者がみつかる。これで既に五件目だった。事件に手こずるトトは事件を即座に解決できるであろう人物・鴨乃橋ロンを訪ねる。しかし、ロンは頑なに捜査協力を拒否するのだった。トトがロンを説得していると、そこに六人目の被害者がみつかったという報告が入る。その報告を耳にしてしまったロンは、謎を解きたいという気持ちが抑えられなくなり、ついに現場へと赴くことになる。
六人目の被害者は実業家のパーティーに参加しようとしていた投資家の男性で、高級スーツを身につけ、身なりも整えていた。被害者の身につけていた腕時計や財布が盗まれていたことから、物取りの犯行と考えられる。遺体に外傷はなかったが泡を吹いて死んでいた。口の周りに付着した泡は溺死の可能性を示唆しているのだが、遺体には溺れたことを示すような証拠が一切残されていなかった。体内からアルコールなどの薬物は検出されず、毒物が使われた痕跡もなかった。
以上の特徴、特に金目のものを奪われ、水のない場所で溺死するというのは、他五名の被害者にも共通していた。被害者らに接点があったとはいえないが、いずれも、デートやパーティーに参加しようとしていた男性だった。
溺死の真相
犯人は理容師です。犯人は株で失敗して借金をつくっており、恨みを晴らすために、金持ちから金目のものを奪い殺していました。犯行にはシャンプー台を酸欠空気で満たすという手口が使われ、酸欠空気はドライアイスの煙(気体になった二酸化炭素)が利用されました。被害者はパーティーなどに参加するために問題の理髪店を飛び込みで訪れ、そこで被害に遭っています。犯人は客との会話で標的を絞り込み犯行に及んでいたため、理髪店に行ったという形跡が残っていませんでした。
感想と考察
ツッコミどころがあると思う方も、多いのではないかと思います。しかし、シャンプー台にドライアイスの煙をためておいて殺すというのはなかなか面白いです。理容師が犯人というのも、前例がないわけではないですが、見落としがちな人物が犯人ということで、本格ミステリらしさが出ています。
どうやって死体を運んで遺棄したんだとか、溺死に偽装しようとしていたなら服を濡らしたり川と池に死体を遺棄するべきだとか、煙がシャンプー台に溜まっていたようにはみえなかったとか、いろいろ思い付きます。これだけだと、難癖付けているだけになってしまうわけですが、理由付けするのも難しかったりします。
死体遺棄については、たまたま誰にも目撃されなかった、六回も、というのが簡単に思いついたりしますが、これなら、むしろ登場させないほうがいい気もします。溺死に関しては、犯人に溺死偽装の意図がなく、たまたま警察が勘違いしただけと考えられるわけですが、これもまた、書かない方がよかったと思える内容です。煙についても、ドライアイスの煙そのものを使ったとは言っていないので、ドライアイスをどうにかして無色透明なガスにかえ、それをシャンプー台に溜めていたと考えられます。
密室の貯金箱盗難事件
川辺で若い男性の死体が発見される。同行を願い出るトトだったが、任された仕事は「貯金箱のお金が減った」という事件だった。
現場は戸建ての住宅で、捜査のためにやって来たロンとトトに応対したのは若い女性だった。女性には姉がいるらしく、その姉はスーツケースをもって帰省してきているという。問題の貯金箱は“鉄壁ブタ”という名称で愛されるブタの貯金箱で、破壊しない限り中身は確認できない。女性が異変に気付いたのは昨日のことで、明らかに中身が減っているという。
自宅内にあった宝石類は盗まれておらず、そもそも、貯金箱の中身は空になっていないため、空き巣の犯行という見立てには疑問が生じる。聞くところによると、最近、自宅に無言電話がかかってきているという。
なぜ貯金箱の中身が減ったのかだけではなく、貯金箱を割らずにどうやって中身を取り出したのかということもわからないままであるが、ロンは男性の死体がみつかった川辺へと向かう。
溺死の真相
川辺でみつかった男性は姉によって殺害されました。ストーカー被害を受けていた姉は自宅で被害者の男性に迫られたため、とっさに近くにあったブタの貯金箱で殴って、殺害してしまいました。つまり、ブタの貯金箱は凶器でした。
犯行時に貯金箱が割れてしまったため、姉は新しい貯金箱と取り換え、その中に小銭を入れました。重さが変わってしまったのは、凶器の方の貯金箱に入っていた小銭に血痕が付着してしまったからです。なお、新しい方の貯金箱には姉の指紋がついた小銭しか残されていないという不自然な状況になっていました。犯行後、姉は死体をスーツケースに入れて運んでいます。無言電話はストーカーの存在を示唆していました。
紅染温泉殺人事件
ホームセンターのくじ引きで一等・温泉旅行に当たったロンとトトは、せっかくなので、温泉旅行に出かける。向かった先は紅染(べにぞめ)温泉で有名な紅染旅館だった。旅館のすぐ近くには、川が流れており、紅染という名前は、その昔、川の氾濫を鎮めるために生贄となった若い女性に由来しているらしかった。人柱を捧げ、氾濫が収まったとき、川も温泉も紅く染まったという。
紅染の伝説が残る地で、ロンとトトは温泉旅館を満喫する。途中、トトの先輩刑事である雨宮が偶然現れ、ロンとトトが入浴中の男湯に全裸で堂々と侵入してくるという事件も起きた。そして、雨宮は酒に逃げたりもした。
翌朝、夫婦で宿泊中だった女性の死体が発見される。もともと心臓が弱かった被害者は、心臓麻痺で亡くなっており、死体は露天風呂に浮かんでいた。湯には“紅染”を強調するかのように、紅葉した葉っぱが大量に浮いていた。他の宿泊客が生贄になった女性のタタリだと騒ぎ始めるが、アリバイという現実的な視点から、間宮が最も怪しい容疑者となる。しかし、雨宮は紅染の由来を知らなかったため、葉っぱを浮かべるという工作は思い付かないはずだった。
雨宮が犯人でないとすると、アリバイからして怪しい人物はいないことになり、タタリに一票ということになってしまう。そんなはずはないのだが…、宿泊客は死体発見の前の晩、川に湯気が立ち込めているのを目撃していた。現場を調べてみると、露天風呂にあるはずのないバスマットもあった。しかしながら、それが何を意味しているのかはわからなかった。
紅染の真相
女性の死因は心臓麻痺だったので病死や事故死にもみえますが、他殺です。犯人は死んだ女性の夫で、動機は不倫でした。実は夫の不倫相手も旅館に宿泊しています。
犯人である夫にはアリバイがありましたが、直接妻を手にかけたわけではなく、罠を張って、間接的に殺害していました。その罠というのが、温泉のお湯を川の冷たい水と入れ替えて心臓麻痺を誘発するというものでした。犯人は竹を使って、川上から冷水を温泉に導き、さらに、温泉から川下へ向かう竹も用意して、お湯を川に捨てていました。宿泊客がみた川の湯気は、お湯が川に捨てられたことを示していました。そして、温泉に紅葉した葉っぱが浮いていたのは、川のゴミを誤魔化すためです。なお、バスマットは落とし穴を作るために使われていました。視力の低かった被害者はバスマットが敷いてあることに気付かず、冷水に浸かってしまいました。なお、
犯行現場は女湯だったので、男性は簡単に入ることができません。そこで犯人はのれんを変えて、女湯を男湯のようにみせていました。この入れ替えが起きている前に、ロンとトトが男湯に入り、入れ替え後に雨宮が温泉にやって来たため、雨宮は男湯に入ってしまいました。
ハンドコレクター
都内で薄着の男の死体がみつかる。死体は美術館に彫像を運んでいたトラックの荷台から発見され、両手を切り落とされていた。心臓を刺して殺害した後に両手を持ち去るという手口から、愛知の連続殺人犯・ハンドコレクターによる犯行と断定され、警視庁のトトは身のこなし軽やかそうな愛知県警の翡翠臣疾(かわせみ・おみと)、通称「慧眼のカワセミ」及び翡翠の部下である山根と合同で捜査にあたることになる。
ハンドコレクターは既に三件の事件を起こしていた。凄腕刑事の翡翠はトラックの死体が発見される前晩に、不審人物をみつけ職務質問をかけていた。カバンに凶器が入っていたことから、その不審人物こそがハンドコレクターだと判明するが、逃走したため、取り逃がすこととなる。直後、夜の廃工場に逃げ込んだハンドコレクターはすぐに山根によって逮捕されるのだが、山根がハンドコレクターに逃げられてしまい、近くにいた翡翠も体当たりをくらって逃亡を許してしまう。
逃走中のハンドコレクターが再び事件を起こしたようにみえるのだが、翡翠と山根が発見した不審人物というのは、トラックの荷台でみつかった両手のない死体だった。山根は夜の工場で不審者に手錠をかけたとき、腕に小さな昆布、ではなく鳥のタトゥーがあることに気付いていた。トラックの死体にも同じタトゥーがあったため、不審者がトラックの死体であることは間違いなさそうだった。
死の真相
翡翠達が追っていたハンドコレクターらしき男がハンドコレクターによって殺されるという不可解な事件です。様々な想像が錯綜しますが、トラックで死んでいたのはハンドコレクターに間違いなく、ハンドコレクター本人は自殺です。ハンドコレクターは翡翠に職務質問をかけられた後に逃亡し、その直後に心臓をナイフで刺して自殺しました。
ハンドコレクターの死体を最初に発見したのは山根でした。そして、山根がハンドコレクターの手を切り、他殺にみせかけました。動機は手錠の紛失で、山根はハンドコレクターの死を利用して、手錠の紛失そのものを隠蔽しようとしていました。
山根は手錠をもっていなかったので、夜の廃工場で手錠をかけたというのは嘘です。そして、翡翠が体当たりをくらったというのも嘘で、このとき、ハンドコレクターは既に自殺していました。翡翠の嘘によってハンドコレクターが生きて逃げたように思えましたが、翡翠はただ山根の責任を軽くするために嘘をついていただけで、山根の手錠隠蔽を知っていたわけではありません。なお、翡翠は山根のボタン紛失から心理状態を察してしますが、山根がボタンを失くした原因は手錠紛失にありました。
山根が小さなタトゥーを鳥だと言い切ったのは、手を切ったときによく見ていたからです。工場は暗かったはずなので、そもそも、手錠をかけただけではタトゥーの柄まではわからないはずでした。死体が薄着だったのは、羽織っていた上着を山根が処分したからで、これは自殺であることを示唆しうる証拠、すわなち、袖に付着した血を隠すためです。
生放送殺人事件
ロンは夢中になって超能力の有無を検証するテレビ番組を観ていた。生放送中のその番組では、超能力者の虎毛団吉と脳神経外科医の卯咲もふが激しい対決を繰り広げていた。虎毛は脳を操るという驚異的な超能力を披露し、その被験者はボードに書かれた「death」という文字を見るや否や、突然、死んでしまった。
超能力殺人
被験者を殺したのは虎毛でした。死んだ被験者はサクラで、このことをネタに虎毛を脅していました。虎毛が被験者にみせたのは「sleep」で、上下をひっくり返すと「death」にみえるように書かれていました。sleepの文字をみて、被験者は寝たふりをし、そこに虎毛が近づいて、ペンに仕込んだ毒針で毒殺しました。
孤島天文台殺人事件
ロンとトとは南暖島の天文台で催される流星群の観賞会に招待される。鑑賞会には、招待客として、BLUEの「クローズドサークル学」講師であるジョン・グリズリーも同席していた。10年前、島では集団殺人事件が起きていた。10年ぶりに島で鑑賞会を開催することになった天文台の館長は刑事のトトと探偵のグリズリーを招待することで、万全を期すつもりだったのだが…。
犯人
犯人は天文台館長の十文字匠(じゅうもんじ・たくみ)です。十文字には屋上にいたというアリバイがありましたが、天文台天井の開閉および望遠鏡の回転と釣り糸を利用した機械式トリックで銃を自動で発射させていました。銃は換気口の中に仕込まれており、事件発覚直後に犯人が回収しています。なおロンのそばに落ちていた銃は凶器ではなく、ロビーに飾ってあったモデルガンでした。
天文台のドーム内を密室にしたのは、被害者の小野寺カヨコ自身です。小野寺は犯人に睡眠薬を盛られ、暗いドームの中に閉じ込められていました。しかし、睡眠薬の量が少なかったため、途中で目が覚め、すぐに扉からドームの外へ出ようとします。ところが扉は犯人によって接着剤で固定されていました。このとき、扉に鍵はかかっていませんでしたが、小野寺が鍵をいじったため、扉は施錠され、ドームは密室状態になります。
その後、小野寺はドームの天井を開ければ明るくなると思い開閉スイッチをいじります。そして、望遠鏡と結ばれた拳銃の引き金が引かれ、小野寺は換気口に仕込まれた拳銃で撃たれました。
なお、ロンは小野寺と同じタイミングでドームの中に閉じ込められています。
小野寺を殺した理由は彼女が10年前の事件を蒸し返そうとしていたからでした。10年前の事件は十文字の父親が起こしており、父親は客や従業員を皆殺しにした後、自殺していました。小野寺は天体カメラマンと称していましたが、その正体は未解決事件を探るルポライターで、実は天文台の事件を追っていました。グリズリーを殺害したのも十文字で、真相に近づいたため、殺しています。
毒入りカフェラテ殺人事件
トトは記者の門季チコリから週刊誌の一日密着取材を受けることになる。チコリは難事件を次々と解決していくトトの熱狂的なファンだった。取材中、チコリとトトがカフェに立ち寄ると、そこではロンがバイトをしていた。ロンはチコリが事件記者であることを知り、手厚くもてなし始める。すると、客として来ていた女性三人組の一人が、突然倒れ死んでしまう。
毒入りを選ばせた方法
被害者と一緒に来店した二人の女性とロンが容疑者になります。女性三人組は同じラテアート付きのカフェラテを三つ注文しており、そのうちの一つに毒が入っていました。最初にカフェラテを選んだのは被害者だったので、何故か被害者は毒入りを選んだということになります。
毒を仕込んだ犯人はカフェラテを運んだ女性でした。犯人は毒が入っていないカップのラテアートをちょっと崩し、写真映えしない状態にしていました。
他人を押しのけてでも中心人物になりたがった被害者は、ラテアートが崩れていないカップ、つまり毒入りを選び、毒殺されました。被害者には犯人に恋人を奪われた過去があり、こういった事情が動機になっています。
マッドカメレオン殺人事件
ロンが卯咲もふ先生に“犯人を追い詰めてしまう病”について診断してもらっている頃、トトは雨宮の指示によって愛知に出張することになる。トトは検査のために愛知へ向かうことになったロンと共に新幹線で移動し、ひとり翡翠と再会する。ハンドコレクター事件で部下を失った翡翠はスランプに陥り、前のような鋭い洞察力を失っていた。
翡翠達は“マッドカメレオン”と呼ばれる七変化の犯人を追っていた。カメレオンという名前は被害者の証言によって得られた犯人像が体格や性別まで異なることに由来しており、それは単なる変装ではなさそうだった。
そのカメレオンと思しき人物がトトと翡翠の目の前で犯行に及ぶ。トトが追うが、犯人は逃亡し、洋服店に逃げ込んでしまう。
カメレオン犯人
犯人はオレオレ詐欺の主犯で、被害に遭っていたのはかけ子でした。犯人がスマホだけを盗んでいたのは、詐欺の証拠を隠滅するためであり、犯人像がバラバラだったのは、かけ子だった被害者達が詐欺への加担を隠すため、適当な嘘をついていたからです。
犯人は時間が狂った腕時計をしていたため、逃亡中に時計を確認していました。なお、この行動がトトには肘鉄にみえています。洋服店に逃げ込んだ後、犯人は被害者が持っていたスマホをマネキンに持たせて隠しています。そのスマホを回収しようとしたため、逮捕されることになります。
夜蛇神様殺人事件
ロンはシュピッツから依頼されていた兄失踪事件の調査を引き受け、交換条件として“血の実習事件”に関するファイルの入手を提案する。シュピッツは条件をのみ、ロンとトトを連れて、兄が失踪した山梨県の夜蛇村へと向かう。
夜蛇(やだ)村では、ダム開発の計画が進められており、ロンやトトが村を訪れたときも役人が村に宿泊していた。その役人の死体が滝つぼで発見されることになる。
ロン、トト、シュピッツの三人は死体発見の前の夜に、役人が泊まっていた部屋で大きな蛇が人に巻きついている姿を目撃していた。部屋に駆け付けた三人だったが、蛇がいたはずの客室はもぬけの殻で、誰かが外に出た様子もなかった…。
夜蛇神様
役人を殺したのは村長です。村長は村人達が疑われないようにするため、夜蛇神様の仕業にみせようとしていました。トト達がみた大蛇は掛け軸の絵で、掛け軸は畳の裏に貼り付けられていました。
トト達が部屋に入る直前まで、畳は立てられており、窓越しに掛け軸の絵が見える状態になっていました。しかし、扉を開けると畳が倒れるような仕掛けがされていたため、トト達は気付きませんでした。
動機は役人への恨みであると簡単に語られますが、実は、シュピッツの兄が深く関係しています。
兄の行方
シュピッツの兄は生きており、村に匿われています。
民俗学者だった兄は15年前に夜蛇村を訪れ、村長と知り合いました。このとき冗談半分で、ダム計画を退けるために夜蛇神様の伝説でイタズラをしてはどうかと助言しました。この話を真面目に受け止めた村長は実際に重機隠蔽を実行することになります。
その後、かくかくしかじかで、M家から追われる身となったシュピッツの兄は追っ手から逃れるため、夜蛇村に身を潜めました。兄に感謝していた村長や村人は総出でかばうことになります。
村長が役人を殺したのは、役人がシュピッツの兄に気付き、それをネタに村長を脅迫していたからでした。
トリック一覧
各エピソードに登場したメイントリックや結末を簡単にまとめます。
事件名 | トリック |
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大都会連続溺死事件 | 理容師が犯人 シャンプー台に溜めた酸欠空気で殺害 |
密室の貯金箱盗難事件 | 貯金箱は凶器だった 新品とすり替えて壊れていないようにみせる |
紅染温泉殺人事件 | 竹を使って川の冷水と温泉のお湯を入れ替える 水風呂に浸からせてショック死させる |
ハンドコレクター事件 | 刑事が犯人 手を切断して自殺を他殺にみせる |
生放送殺人事件 | sleepを逆さまにしてdeathにする |
孤島天文台殺人事件 | 暗闇を利用して被害者を操作する 糸や銃を使った遠隔殺人 |
毒入りカフェラテ殺人事件 | ラテアートを崩して毒入りを選ばせる |
マッドカメレオン殺人事件 | 詐欺への加担を隠すため被害者が偽証した |
夜蛇神様殺人事件 | 紐で立てた畳を押さえる ドアの開閉で紐が外れる |
OPとオマージュ
アニメのオープニングには、有名なミステリ作品のオマージュが盛り込まれています。最初に登場するのが、金田一耕助風のロンと首のない菊人形で、その後、ポアロ風のロンとコンパートメントの死体、コロンボ風のロンとワイン、明智小五郎風のロンと絞殺された女性の死体が登場します。
オマージュされた作品のタイトルは「犬神家の一族」「オリエント急行殺人事件」「別れのワイン」「D坂の殺人事件」で、オープニングに登場したのは、「別れのワイン」を除き、死体発見のシーンでした。なお、「別れのワイン」はラストシーンとなっています。
まとめ
「鴨乃橋ロンの禁断推理」について、あらすじ、真相、感想などをまとめました。原作者は天野明(あまの・あきら)氏で、代表作は「家庭教師ヒットマンREBORN!」、アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」のキャラ原案も担当されています。漫画は「少年ジャンプ+」で基本的に初回全話無料となっています。キャンペーン状況によって無料(繰り返し読める状態)になることもあります。
推薦コメント
著名な推理作家の方々が、マンガ「鴨乃橋ロンの禁断推理」に推薦コメントを寄せておられます。以下はコメントの引用です。引用元は下記の通りです。アニメについても同様に推薦コメントがございます。
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