no murder, yes life
推理ゲーム

かまいたちの夜|ストーリー・ネタバレ【犯人と動機など】

5.0
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 1994年にSFC用ソフトとして発売された名作推理ゲーム「かまいたちの夜」のあらすじ・ストーリー、トリックなどをご紹介します。冬が近づいてくると、思い出すゲームです。

ソフト情報
項目 説明
ハード SFC
発売日 1994年11月25日
発売元 チュンソフト
ジャンル 推理アドベンチャー
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あらすじ

 大学生の透は真理に誘われスキー旅行へ向かう。透はこの旅行で真理との距離を縮めようとしていた。旅行中、二人は小林夫婦が経営するペンション「シュプール」に宿泊する。シュプールには夫妻の他に、アルバイトの久保田俊夫と篠崎みどりが働いていた。宿泊客は、OL3人組というあだ名を勝手につけられた可奈子、亜希、啓子、関西人の香山夫妻、そして、謎の田中一郎という男性だった。田中はサングラスにコートという怪しい風貌で、ほぼ部屋に引きこもり、誰とも顔を合わそうとはしていなかった。

 夕食後、OL3人組が騒ぎ出す。彼女達は部屋で「こんや、12じ、だれかがしぬ」と書かれた手紙を発見していた。不気味なその手紙は悪戯と一蹴される。その後、一同は手紙のことを忘れ、歓談を楽しむ。美樹本洋介というフリーカメラマンがペンションに到着し、彼も歓談に加わる中、夜9時を過ぎた頃、2階からガラスの割れる音が響く。不審に思った透たちは、2階の部屋を調べ、田中の部屋でバラバラ死体を発見する。部屋の窓は割れており、開けっ放しになっていた。死体が見つかるという非常事態に陥ったシュプールだか、猛吹雪によって誰も外へ出ることができず、電話線も切断されていた。携帯電話も圏外で繋がらないため、シュプールは完全なクローズド・サークルとなってしまう。

 あらすじに登場した謎をまとめます。最も大きな謎は犯人は誰か、そして、動機は何かです。単純な殺人事件ではないため、その手口も謎となります。

ゲーム内では、田中の部屋でバラバラ死体が見つかったあと(あらすじでまとめた内容の後)、主人公の選択肢によって、事件を解決することができます。もし解決できない場合は、さらなる殺人が発生し、バッドエンディングとなります。

田中の正体

まず、田中という怪しい人物がいます。この男が殺されたようですが、その素性は明らかではありません。なぜサングラスをかけていたのか、なぜ人目を避けていたのかなどの疑問が浮かびます。

手紙

「こんや、12じ、だれかがしぬ」という手紙を用意したのは誰だったのか、そしてその目的は何だったのか、というのが謎です。

窓ガラス

バラバラ死体が見つかるきっかけとなったのは、窓ガラスが割れる音です。死体が見つかった田中の部屋の窓ガラスは実際に割れており、窓は開いていました。これは証拠ともいえますが、音が響いた時、ほとんどの従業員や客が同じ場所に集まっていました。つまり、アリバイがあるということになります。

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手掛かり

夕食時、透と真理が田中の姿を目撃しています。バラバラ死体が田中であるのなら、夕食の時まで彼は生きていたと言えそうです。そして、夕食後にOL三人組が手紙を見つけます。このとき、美樹本洋介という名前の人物はまだペンションに到着していませんでした。つまり、美樹本には手紙を置くことが出来ないため、アリバイがあるということになります。

章別
  • 4章
    夕食
    食堂に田中の姿
  • 5章
    謎のメッセージ発見
  • 8章
    美樹本到着
  • 10章
    死体発見
時刻別
  • 19:00頃
    夕食
    田中を含む宿泊客全員が食堂で夕食
  • 20:00頃
    OL3人組が謎のメッセージを見つける
  • 20:30頃
    美樹本到着
    俊夫を除く全員が談話室に集まる
  • 21:00頃
    死体発見

死体発見のきっかけとなるのはガラスの割れる音です。このとき、アルバイトの久保田俊夫だけは、談話室におらずアリバイがありません。つまり、俊夫は誰にも気づかれずに窓ガラスを割ることができる人物であるといえます。

ゲームでは、バッドエンドをみてヒントを得ていく必要があります。
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真相

美樹本洋介が犯人です。実は田中一郎と美樹本は同一人物でした。田中に変装した美樹本はペンションにチェックインし、サングラスなどで顔を隠し、何食わぬ顔で夕食をとっていました。その後、田中は、従業員や宿泊客にばれないようにペンションから抜け出し、美樹本として再び訪れました。

バラバラ死体は田中一郎ではありません。この男は南という名前の人物で、物語にはほぼ登場していません。その素性は美樹本と一緒に銀行を襲った強盗犯です。

動機

南は盗んだ金を独り占めしようとした美樹本に殺害されました。つまり、美樹本の動機は金でした[動機については考察の項目で詳しく紹介しています]。美樹本がわざわざペンションにやってきたのは、ペンションに盗んだ金を送ったからです。ペンションにきた美樹本がバラバラ死体だけしか持っていなかった(金を持っていなかった)のは、そのためです。

トリック

田中という人物が死んだようにみせるため、美樹本は変装トリックを使いました。さらに、謎のメッセージを残すことにより、ペンションにいなかった美樹本が犯人のはずがない、と思わせようとしていました。予告に書かれた時間は12時、死体が見つかったのは夜9時だったため、時間にずれはあります。しかしながら、実際に死体が発見されたため、メッセージを残した犯人=殺人犯と認識される可能性は高くなります。時刻のずれは、雪の落下という自然現象を利用したため、犯人には完全に制御しきれませんでした。

窓ガラス

窓ガラスが割れたのは、落雪によって、窓と紐で結ばれていた板が落下したためです。犯人は窓と板を紐で結び、板を屋根の上に置いていました。屋根には雪が積もっており、落雪が起きれば板は落下します。

考察

 美樹本が南を殺害した動機は金であり、これはとてもわかりやすい動機です。しかし、ペンションシュプールを訪れ、トリックを仕込み、田中なる人物の死体を発見させた理由はややわかりにくくなっています。ゲームをやり尽くせばわかるようになっていますが、ベストエンディングをみただけでは、捕まりに来た、もしくは、余計な罪を増やしに来た、という行動にもみえます。

 ゲームはマルチエンディングですが、美樹本を告発しない限り、多くの人が死ぬことになります。これらのエンディングの存在は、美樹本が皆殺しのためにペンションにやって来たことを意味しているように思えます。そうなると、アリバイトリックはただの余興だったいうことにもなり得ます。

シナリオ

 美樹本は、田中と南という人物が強盗犯で、何らかの方法でペンションに侵入した南が田中に殺され、殺人者となった田中が逃亡したというシナリオを用意していたのだと考えれます。南の死体が発見された時、美樹本には、宿泊客らと一緒にいたという完璧なアリバイがあります。そのため、田中ではありえません。もし警察が到着したとしても、警察は田中という人物を追うことになります。もしもトリックが暴かれなければ、美樹本は殺人犯だけではなく、強盗犯としての罪からも逃れることができます。

 田中(南)の死体が発見された後、名探偵が登場し、美樹本を告発します。この名探偵は、主人公もしくは篠崎みどりとなります。主人公が真相に気付かない場合、篠崎が美樹本の犯行に気付き殺されてしまいます。つまり、美樹本は自分の計画がバレてしまったため、次々に人を殺していくことになります。

ヒゲ

 美樹本と田中が同一人物であるというのは、美樹本のつけ髭が証拠となります。つけ髭をばらされた美樹本はこれがきっかけとなって、犯行を認めるような態度をとり始めます。もしも、美樹本がつけ髭で田中に変装し、美樹本のときはヒゲなしとしていたならば、美樹本が追い込まれることはなかったように思います。

 美樹本が田中の時にヒゲをつけなかったのは、おそらく、美樹本がもともとヒゲの人物だったからだと考えられます。美樹本はヒゲを剃って田中に変装したため、元の自分に戻るためには、どうしてもつけ髭が必要だったということです。美樹本はヒゲ面のままだと、変装がすぐにばれてしまうような人相だったと思われます。

解説動画

 かまいたちの夜の真相につながる伏線などを残して編集した動画(問題編)と解説動画(推理編)です。ここには記載していませんが、三本目の解決編もあります。

エンディング

 全エンディングの動画がYouTubeに投稿されています。
かまいたちの夜エンディングリスト

グッドエンド

 グッドエンドは三つあります。いずれも真犯人が判明するエンディングとなっています。

ED01 決死の体当たり

A「ぼくは無我夢中で叫びながら、美樹本の背中に体当たりした」を選ぶとこのエンディングになります。主人公は犯人を追い詰めますが、腕を折られてしまいます。しかし、真理や主人公の体当たりに、宿泊者たちが加勢し、犯人を捕まえることに成功します。気を失う主人公ですが、ペンションのベッドで目がさめ、エンディングを迎えます。

ED02 おまじない

B「折られた腕のせいで何もできない自分に歯がゆさを感じていた」を選ぶとこのエンディングになります。真理が一本背負いを披露します。痛みが消えるおまじないと言って、真理が主人公にキスをし、エンディングになります。

ED03 一本背負い

「そうだ! 猫のジェニーを使ったに違いない。」を選ぶとこのエンディングになります。もう一つの選択肢は「雪だ。雪を使って何かできないだろうか?」です。雪を選ぶとED01とED02につながりますが、猫を選ぶと、ED03になります。推理に失敗した主人公のあとを真理が引き継ぎ、事件を解決します。

バッドエンディング

 上記以外はバッドエンドとなります。事件が解決しないエンディングです。

ED04 俊夫の自殺

みどり殺害後に登場するエンディングです。犯人を告発しますが、タイトルの通り、俊夫が自殺してしまいます。

ED05 彼女が美樹本を

28章という終盤(全30章)で真犯人を告発した場合にみることができるエンディングです。真理が美樹本を刺し殺すという内容で、犯人は判明しますが、バラバラ死体の謎や動機は明らかになりません。

ED06 彼女にストックで

最終章まで到達するエンディングです。主人公が真理に殺されるという最悪の終わり方です。初プレイの場合、多くの人はこのエンディングを見ることになるようです。

ED07 廊下で人影に

みどり殺害後に登場するエンディングです。田中の部屋の再調査で「すいませんけど、他の人にしてください」という選択肢を選ぶと、美樹本が同行することになり、このエンディングになります。途中、主人公は美樹本に殺されます。

ED08 彼女を階段から

みどり殺害発覚後、主人公達は香山を犯人と断定し、閉じ込めます。A「真理に違いない」とB「犯人に違いない」の選択肢の中でBを選ぶと、真理を突き落として殺すことになります。

ED09 彼女をモップで

28章の選択肢(ED05に分岐する選択肢)で、真理を告発するとこのエンディングになります。このエンディングでも主人公が真理を殺します。

ED10 鍵をはずして眠りに

28章の選択肢で春子(香山春子)を告発した場合は、エンディングになります。部屋に一人で閉じこもる主人公ですが、最後に、部屋の扉の鍵を開けて眠りにつきます。主人公が、犯人に殺されても構わないという心境にいたるエンディングです。

ED11 彼女の部屋で

OL3人組が犯人であると推理した場合に到達するエンディングです。このエンディングに辿り着く選択肢は複数あります。そのうちの一つが、28章の選択肢でおーえると入力するという方法です。最後、主人公が犯人に殺されます。このとき、主人公は犯人を目撃しますが、「最後にみたその人影は意外にも……」という意味深な文章で終わるため、犯人はわかりません。

ED12 社長やってますわ

7章で、香山に就職に誘われた際に、お願いします、という前向きな選択肢を選んだ後、さらに「真理、結婚して一緒に大阪に来てくれ!」を選ぶと、このエンディングになります。

ED13 冗談なのに

みどり殺害が発覚した後、告発の選択肢で「犯人は……ぼくだ」を選ぶと、このエンディングになります。冗談でしたが、本気にした俊夫に刺され、主人公は殺されます。(エンディングの正確な番号は43です)

シナリオ

 「かまいたちの夜」には、ミステリー編以外に、スパイ編、悪霊編などの様々なシナリオがあります。それぞれのシナリオについてネタバレありでストーリーをご紹介します。

スパイ編

透は真理にスキー旅行に誘われ、長野県にあるペンション・シュプールを訪れる。真理は実は日本の諜報機関の一員だった。透はスパイの抗争に巻き込まれ、何度も命の危険にさらされる運命をたどることとなる。死者が相次ぐ中、真理の上司である小林から、実は“かまいたち”というスパイは実在しないという衝撃の事実が明かされる。今回の騒動は、内部の裏切り者を暴くための巧妙な策略だったのだ。しかし、真理と透はこの作戦の存在を知らされていなかった。理と透は怒りに駆られ、小林に向かって拳を振り上げ、彼をぶっ飛ばすのだった。

悪霊編

ペンション・シュプールには幽霊が出るという。部屋でくつろいでいた透と真理だったが、窓から誰かに覗かれているという感覚に襲われる。どうやら、他の宿泊客たちも同じような体験を小林に報告していたらしい。オーナーの小林は商売上、幽霊の話はタブーだと考えていたのだが、時折、シュプールで幽霊が出るという噂があるのは確かだった。そんな中、美樹本というフリーライターが遅れて登場し、20年前のクリスマスに起きた事件について話し始める。それはシュプールが炭火小屋だった頃、一郎という男性と美雪という女性が何者かによって殺されたという内容だった。なんと驚くべきことに、一郎と美雪こそが真理の実の両親だった。

ペンションに響くガラスの割れる音…。田中が殺された。悪霊の存在がますます現実味を帯びてくる。小林は警察に連絡を取ろうとするが、通じない。何度も試みるうちに、電話からは恐ろしい声が聞こえてくる。「真理」――。真理は全身血まみれで透の前に姿を現し、髪を鞭のように振り乱しながら襲いかかってくる。透が自身の胸元を見ると、洋服ごと切り裂かれ、血が滲み出ていた。真理は母である美雪に操られているようだった。美樹本の助けを借りて真理を拘束することに成功した一同。そして、透が真理に話し掛ける。

部屋に再び大きな衝撃が走る。美樹本と小林が部屋に駆け込んできた。幽霊たちの不気味な姿が次々と現れる。すると、小林が20年前のクリスマスに起きた殺人事件の真相を語り始める、が、その時、美雪が小林に襲いかかるのだった。美樹本が、透と真理を部屋へ誘う際に託したお守りを美雪に向けて投げるよう叫ぶ。しかし、お守りは粉々に砕け散ってしまう。絶望的な状況の中、美樹本は美雪に「姉さん!」と呼びかけるのだった。

美樹本は事件の真相を知っていた。自らが仇を討つ覚悟を決めてシュプールを訪れていたのだった。透の手にはお守りだけが残されていたが、美樹本はそのお守りがかつて美雪が真理を生んだときに身に着けていたものだと告げる。美雪に操られた真理を抱きしめながら、透は叫び声が交錯する中で、真理の体から力が消えていくのを感じた。

鎌井達の夜編

談話室にゲームが存在することに気づいた透と真理。二人は“かまいたちの夜”というゲームを手に取り、その世界へと没入していく。プレイヤーの名前は透と真理だった。驚くべきことに、ゲームの展開は、二人がペンションを訪れる経緯と酷似していた。次第に現実とゲームの世界が交錯し始める。二人の行動がゲームに反映されていたのだった。ゲーム内の透と真理も、自身の意識でゲームを進めていく。ゲームには二人の心情までが妙に反映されており、不気味さを感じざるを得ない。それでも透は、ゲームを中断せずに進めることを決意する。

談話室には関西弁を話す社長さんとその夫人、OL3人組がいた。偶然にも透の苗字も、社長さんの苗字である“鎌井”と一致していた。さらに登場人物は増え、女の子“カマイ”やサングラスの男性“カマーイ”といった面々も加わります。皆が楽しく酔っ払い、実に愉快な夜を過ごす透たちは、心躍る瞬間を感じる。まさに鎌井達の夜!

「鎌井達の夜」完

なんだ、このゲーム?と驚きの声を上げつつ、一瞬ためらいながらも、透はゲームの電源を落とす。次々に透が電源を切り、それをみている透が、テレビの向こうにもう一人の透をみつけ、砂嵐になるのだった。

雪の迷路編

真理に中級者コースへ案内された透は途中で転倒して足を痛めてしまいました。もうおっちょこちょいなんだからー。運転ができなくなった透に代わって、真理がシュプールまで運転することになるわけですが、真理は運転スキルに自信がない様子で、透は心配になります。帰り道、車の前を何かが横切り、真理は慌ててハンドルを切ったのですが、車は横転してしまいます。

車に積んでいたハンドライト片手に、猛吹雪の中を2人は必死に歩き続けましたが、雪山で完全に迷ってしまいます。防寒具を身に着けていたにもかかわらず、寒さは厳しく、徐々に感覚が鈍っていきます。寒さと疲労が限界に近づいていた2人。しかし、遠くに一筋の明かりを見つけます。シュプールでした。救いを感じながら進む2人でしたが、シュプールの玄関には人が倒れていました。アルバイトの久保田が頭から血を流し、静かに息を引き取っている様子でした。

状況がわからないまま、透と真理はペンションの中に入ります。しかし、物音はせず、静寂がただただ広がっています。不安が胸に広がりる中、服を着替えるため、二人は2階へと向かいますが、廊下を進む途中で、再び誰かが倒れているのをみつけます。香山の奥さんでした。死んでいました。逃げ出したい衝動をグッと抑え、透と真理は小林夫婦の部屋へと足を進めます。しかし小林夫婦も命を落としていました。

透は真理を落ち着かせるため、自身の部屋へと戻りました。心の奥深くで悪夢であることを願いながら、鍵を確かめる手つきでドアを堅く施錠しました。しかし、そのとき、突如として女性の絶叫が。その悲痛な叫び声が繰り返され、一瞬の静寂が訪れた後、床を踏みしめる音が耳に響きます。その足音は確実に、透と真理のいる部屋へと近づいてきます。ロックされたドアノブが激しく動き出し、不規則なリズムで軽く叩かれました。そして乱暴に扉が叩かれます。雪山からの生還したはずの二人でしたが、悪夢は、まだ終わりではなかったのです。

チュンソフ党の陰謀編

“かまいたちの夜”の製作に携わった原作者が、ある秘密文書をカセットに忍び込ませることに成功しました。その文書には“恐ろしい陰謀を止めるため”の重要な情報がおさめられていました。この文書を書いたのは我孫子武丸(あびこ・たけまる)という名で知られる人物であり、彼が“かまいたちの夜”のほとんどのストーリーをチュンソフトの一室で書かされていたことも明らかにされました。しかし、プロジェクトが進むにつれ、彼はチュンソフトの真の姿と恐るべき陰謀に気付いたのです。

過去に発売された“弟切草”には、ゲームの中にサブリミナル効果が挿入されており、「日本を乗っ取り、洗脳された若者たちを熱狂的なチュンソフトの信者とし、最終的には日本全体を支配する」という凶悪な野望が秘められていました。我孫子武丸は、その陰謀を告発しようとしていた。そして、文の最後には、読者に対し「あなたがこの文を読んでいる今、無事に生き延びてくれることを祈っています。そして、陰謀を止めてくれることを願っています」と記されていたのでした。

不思議のペンション編

何故かペンションの名前が“クヌプル”になっている。最初は気のせいだと思っていた透も、ペンションの中に入って、小林やペンションの内装がまるで別世界のように変わっていることに気付き驚く。どうやら、このペンションは“不思議のペンション”という、身もふたもない名称の伝説があるらしい。透と真理は、地下室に眠ると言われる宝を求めて、不気味な迷宮を探索し始める。

最後の部屋で“迷宮くん”が登場する。業界初!意識を持った迷宮!らしい。よくわからないが、真理は何かを理解しているようだった。すると、迷宮くんが金色に輝く宝箱を2つも出現させる。太っ腹である。1つは“しあわせの箱”で、もう1つは“ふしあわせの箱”だという。そんなわけで、見事に“しあわせの箱”を選び出した真理だったが、中身には全く納得していない様子。迷宮くんはおまけをくれた。「しおりを金色に変えればCDドラマが聞ける」

ゲームの評価

 このゲームは殺人事件の推理を楽しめるというだけではなく、推理を外した場合は最悪な展開を迎える構成になっています。そしてこれは、単なるゲームオーバー(コンテニューしてやり直せばいい状態)ではなく、真相への手掛かりになっていたりします。バッドエンディングを繰り返して、何度も物語を行き来することで、情報を集めて事件を解決するというのは、ゲームならではだと思います。決まった結末を追うだけ、というよりも、試行錯誤を重ねたり、苦労を味わえるというのが、醍醐味かもしれません(これは“かまいたちの夜”に限ったことではないかもしれません)。

ドラマ

 「かまいたちの夜」を原作とした本格恐怖ミステリードラマが放送されています。主演は藤原竜也さんと内山理名さんです。かまいたちの夜という人気ゲームのファンサイトで知り合った男女がペンションで殺人事件に巻き込まれるというストーリーとなっています。ゲームとは違い特殊設定ミステリーのような結末を迎えます。

物語の結末で、真理の正体が明かされます。それは、なんとイマジナリーコンパニオンであり、主人公・透の”願望”を映し出した存在だったという事実です。(イマジナリーコンパニオンというのは、実体を持たずに移動が可能で、人も殺すことができる存在です。この存在が許されるとすれば、ミステリーの意味合いが希薄になり、むしろホラーに近い気もします。“かまいたちの夜”のメインシナリオは本格的な推理モノでしたので、このイメージで視聴すると、ちょっと肩すかしをくらう気がします)

まとめ

 本格推理アドベンチャーゲーム「かまいたちの夜」の犯人、動機、ミステリー編以外のシナリオの内容などをネタバレありでご紹介しました。このゲームには、複数のシナリオが存在し、さらに、マルチエンディングとなっています。メインはミステリー編と呼ばれるシナリオで、早い段階で犯人を突き止め、告発するエンディングがグッドエンディングとなっています。

 美樹本洋介が南を殺害した犯人で、動機は銀行強盗の分け前で揉めたからでした。美樹本は犯行後、南の死体をバラバラにし、スキーバッグに詰めて運び、田中一郎としてペンションに潜入。田中は自分の部屋に死体を隠し、窓が割れる仕掛けを仕込み、美樹本として振る舞いながらアリバイを確保しています。ルートによっては、負傷や死んだふりも登場します。トリックの中で重要な要素は、田中一郎と美樹本洋介が同一人物だったというトリックです。窓ガラスが割れる仕掛けやアリバイ作りなど、細かなトリックが組み合わさっています。

続編について

 「かまいたちの夜2」という作品が続編になります。2では「かまいたちの夜」がゲームだったという設定になっており、登場人物などに繋がりがあります。しかし、ストーリーはほぼオリジナルといえ、1をプレイしたりしていなくても楽しめる内容となっています。ちなみに、2の物語の発端は、主人公の透が孤島に招待されるというもので、ミステリーでいう孤島モノの作品となっています。

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