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レディー・フランシスの失踪|ホームズ【あらすじ・ネタバレ解説・感想】

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 レディー・フランシスの失踪(フランシス・カーファックス嬢の失踪)は、フランシス・カーファックス嬢に関するエピソードです。この記事では、原作小説およびグラナダ版ドラマのストーリーとネタバレ、原作とドラマの違い、作品の感想などをまとめています。

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あらすじ

 「レディー・フランシスの失踪」のあらすじをタイムラインで簡単にまとめます。ドラマと原作小説で、発端の部分が異なります。

ハイライト
  • 発端
    [原作]フランシス嬢失踪を調べるためワトスン博士がスイスへ向かう
    [ドラマ]休暇中のワトスン博士が滞在先でフランシス嬢と知り合う
  • 展開
    [原作]ワトスン博士が単独で調査を進めホームズと合流
    [ドラマ]ワトスン博士が滞在先での出来事を手紙でホームズに報せる
  • 結末
    ある人物の正体に気付く
    その人物の家に乗り込むが…

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原作小説

 原作は1911年に発表されました。原作小説は「フランシス・カーファックスの失踪」や「フランシス・カーファックス姫の失踪」などと訳されており、Ladyという英単語の扱いによって差が出ているようです。

The Disappearance of Lady Frances Carfax
項目 内容
作者 コナン・ドイル
発表 1911年12月発表(ストランド)
発表順 45作品目(60作中)
発生時期 1902年7月1日~7月18日
発生順 52件目(60作中)

ストーリー

 フランシス・カーファックスが失踪した。フランシス嬢は、銀とダイヤモンドでできた高価な宝石を常に身につけており、5週間前にローザンヌのホテルを出発した後、行方がわからなくなってしまった。

 フランシス嬢の家族からホームズに捜索の依頼があったのだが、ホームズはロンドンを離れることはできなかった。代わりにワトスン博士がスイスのローザンヌへと向かい、調査を進めることになる。

 ワトスン博士の調査によって、フランシス嬢はローザンヌで怪しげな男と出会ったということがわかる。そして、その翌日、フランシス嬢はドイツのバーデンへと逃げ出し、さらに、フランスのモンペリエへ向かったということも判明する。バーデンでフランシス嬢は、シュレシンジャー夫妻と知り合ったらしいのだが、そのあと、モンペリエへと急遽旅立ったという。

 ワトスン博士はモンペリエへと向かい、元女中に聞き込みをすることになる。そこで、ワトスンは怪しげな男と格闘することになるのだが、通りがかったフランス人労働者に助けられることになる。そしてなんと、その労働者こそが、変装したシャーロック・ホームズだった。

ネタバレ

フランシス嬢がローザンヌで出会った怪しい男と、ワトスン博士がモンペリエで戦った男というの同一人物で、フィリップ・グリーンという名前の男だった。彼はフランシスに言い寄っていたのだが、フランシスは、フィリップの粗野な性格を嫌い、彼から逃げようとして、ローザンヌを去ったのだった。

男の正体はわかったのだが、フランシスがどこへ消えてしまったのかはわからない。ところが、ロンドンに戻ったホームズの調査により、フランシス嬢がバーデンで知り合ったシュレシンジャー博士の正体がホーリー・ピーターズであることが判明する。ピーターズは詐欺師で、若くて裕福な女性をターゲットにしていた。ピーターズの居場所を突き止めたホームズは、フランシス嬢に危険が迫っていると推理し、ピーターズの家に乗り込むのだが…。

真相

ホームズはピーターズの家にフランシス嬢が監禁されていると考えていましたが、そこに、フランシス嬢の姿はありませんでした。棺の中も確認しますが、そこに眠っていたのはピーターの年老いた乳母でした。

確信のあったホームズですが、ピーターズの家で、フランシス嬢をみつけることはできませんでした。しかし、その晩、あることに気付きます。それは、棺が二重底になっているということです。翌日、ホームズは乳母の葬儀に駆け付け、乳母の遺体の下に入れられたフランシス嬢を発見します。意識のない状態でみつかったフランシス嬢でしたが、生きている様子でした。

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原作とドラマの違い

 原作とドラマは、序盤から中盤にかけての内容がほとんど違います。ホームズがシュレシンジャーの家に乗り込む当たりからラストにかけては、同じストーリーといえますが、細かな違いがあったりします。

 原作ではホームズが依頼を受けてワトスンに調査を頼むという発端でしたが、ドラマでは、ワトスンが休暇中にフランシス嬢と出会うという発端になっています。つまり、ドラマの冒頭でフランシス嬢は、まだ失踪していません。ドラマでは、ワトスンからの手紙を受け取ったホームズがフランシス嬢の危機を察知するのですが、一足遅く、フランシス嬢は行方不明になってしまいます。

 その他、原作とドラマの違いをまとめると、次のようになります。

  1. 原作では、シュレシンジャーは夫妻として登場するが、ドラマでは夫婦ということが隠されている
  2. ドラマに登場したフランシスの兄(ラフトン)は原作に登場しない
  3. ドラマのようなラストシーンは原作にはない

ドラマ

 グラナダ版ドラマは1991年2月21日に放送されました。シーズン5の第1話(50分)となります。このシリーズから“The Case-Book of Sherlock Holmes”というドラマタイトルになっています。日本語タイトルはシャーロック・ホームズの冒険のままです。

The Disappearance of Lady Frances Carfax
項目 内容
シーズン 5
話数 1
放送順 27
長さ 50分
放送日(英) 1991年2月21日(木)
キャスト キャスト一覧

ストーリー

 休暇中だったワトスン博士は、魅力的な女性・フランシス嬢と知り合うことになる。ワトスンが滞在していたホテルには、募金活動を行うシュレシンジャーという少佐もいた。シュレシンジャーは車椅子で生活しているようなのだが、ある日、川に落ちて溺れたフランシス嬢を自ら泳いで助け出していた。助け出されたフランシスは、シュレシンジャーの募金活動を支持しているらしいのだが、資金を巡って、彼女と兄のラフトンは激しい喧嘩になってしまうのだった。

 ワトスンは、フランシスが溺れたことや、フランシスとラフトンの喧嘩などを全てホームズに伝えていた。すると、ホームズから差し迫った電報を受け取る。このとき既に、フランシス嬢は姿を消していたのだった。

 フランシスの兄・ラフトン伯爵によれば、フランシス嬢は相続したとても貴重な宝石を銀行に預けているという。ホームズとワトスンが銀行を訪れると、そこに謎の男が現れる。その男こそが誘拐犯だと思い込んだワトスン博士だったのだ、その男というのは、フランシス嬢に好意を抱くフィリップ・グリーン卿だった。

ネタバレ

以降、ホームズがシュレシンジャーの正体を暴き、自宅に乗り込むという展開になります。これは原作小説と同じです。ドラマは、最後、元気だったフランシス嬢が正気を失ったような様子が映しだされ終わります。

ロケ地

ワトスン博士やフランシス嬢が滞在していたホテルは、Underscar Manor(アンダースカーマナー)という建物です。

外観などはGoogle検索の結果の方がわかりやすいです。

感想

ドラマと原作小説でだいぶ違う物語になっています。ここまで違うのは、初めてではないかと思います。

ドラマは最後の映像が、せつなくて怖いです。あれほど快活だったフランシス嬢がみせる虚ろな姿は、衝撃的でした。最後に、ホームズが『失態だった』というような言葉を洩らしますが、これほど、後味が悪い感じのエピソードは「レディ・フランシスの失踪」だけではないかと思います。

考察

棺に入ったご遺体の下にフランシス嬢を隠す、というトリックが登場します。棺は一人用(倫理的に、一人用は当然のように思いますが)なので、成人を二人分納めることはできそうにありません。バラバラにするなどの工夫が必要で、このエピソードでは特注の棺が用意されています。ちなみにですが、フランシス嬢はまだ息があったので、生き埋めにされたことになります。余談ですが、車いすの人物が実は歩ける、というのをみて、名探偵コナンの一番最初のエピソードを思い出します。名探偵ポワロにも同じようなトリックが登場していました。

まとめ

 シャーロック・ホームズの「レディ・フランシスの失踪」について、原作とドラマのあらすじとネタバレ、感想などをご紹介しました。最後に登場人物とロケ地をご紹介します。

登場人物

 登場人物をネタバレありで簡単にまとめます。シャーロック・ホームズとワトソン博士は除いています。

名前 説明
フランシス・カーファックス
Lady Frances Carfax
失踪した女性
シュレシンジャーに財産を狙われ誘拐されてしまう
シュレシンジャー
Albert Shlessinger
女性を狙った詐欺師
フランシス嬢を誘拐し生きたまま土葬しようとする

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