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ガリレオ・離脱る|小市慢太郎【2話・あらすじ・ネタバレ解説・感想】

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 ガリレオ(ドラマ)第2話「離脱(ぬけ)」のあらすじ、トリック、感想、考察をご紹介します。第2話は幽体離脱した少年が、ある殺人事件の容疑者を目撃するエピソードです。

項目 内容
ゲスト 小市慢太郎
今井悠貴
虻川美穂子
放送日 2007/10/22
原作 探偵ガリレオ
原作者 東野圭吾
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あらすじ

殺人事件のアリバイを裏付ける証拠は10歳の少年が幽体離脱して見た風景を描いた絵だった……。

事件概要

 ワンルームマンションでOLの絞殺死体が見つかり、ある男性保険外交員が容疑者となります。この容疑者は川沿いに車を停めて寝ていたというアリバイを主張します。このアリバイを裏付けとなるのが、近くのマンションに住む10歳の少年が描いた絵でした。この少年は男の車を目撃し、絵を描いたようです。しかし、マンションの目の前には工場があり、角度的にも車は見えるはずがありませんでした。これに対して少年は、父親と共に、幽体離脱して車を目撃したと話します。

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ネタバレ

少年の幽体離脱の話は嘘です。少年は父親に協力していました。父親の目的はテレビ出演で儲けることです。しかし、少年は本当に車を目撃していました。視界をふさいでいた工場には扉があり、当時、その扉は開いていました。扉が開いているだけでは、問題の車は見えません。ところが、その日、工場で液体窒素の噴出事故があり、さらに、異常に暑い日だったため、蜃気楼が生じました。少年が目撃したのは蜃気楼だった、ということになります。

少年の目撃証言は確からしいということが明らかになったため、保険外交員のアリバイは証明されます。OL殺害の犯人は交際相手で、動機は不倫ということが、最後に判明します。

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トリック

 OL殺人の犯人は『かっとなってやった』タイプの殺人犯です。完全犯罪を企んでいたとは思えません。作中でも、殺人に関してはほとんど描かれていませんでした。謎解きのメインは少年の目撃証言が本当かどうかという点です。少年は幽体離脱したという嘘をつきます。嘘を見破るヒントは少年の子供らしさの欠けた仕草にあったと思います。これを根拠としたかどうかは不明ですが、嘘に気付いた様子のガリレオは少年を諭しています。結果、少年は『車は本当に見た』という内容の発言をしています。

屈折

 少年が車を見ることができたのは、空気の濃度(密度)が温度差によって変化していたためです。この濃度差によって、車に当たって反射した光が屈折しました。

 温度差を生じさせた要因は大きく分けて二つあり、一つ目が天気です。その日は非常に暑い日でした。もう一つは、工場内で起きた液体窒素流出事故です。事故を起こした工場は、換気のため重機搬入などに使われる大きな扉を開けました。これにより、工場内には、外の暑い空気と液体窒素で冷やされた空気が層をなして存在するような状況となりました。一般的に、温度が高い方と濃度(密度)は低くなるため、暖かい空気と冷たい空気では濃度に差があることになります。

工場長の嘘

 工場長は事故を隠すため、扉を開けていたことを隠していていました。これに対してガリレオは、ゴミ置き場で不自然に砕けた長靴をみつけ、事故が起きたという証拠を掴みます。そして、警察に調べさせ、工場長を自供を得ます。

柔道家

 被害者の自宅にあったトロフィーや柔道の写真は伏線になっていました。柔道で鍛えた女性を小柄な男性が絞殺できるのか、ということに閃けば、容疑者となった保険外交員が犯人ではないと気付けます*1

*1犯人ではないという確証を持てるかというと、そうではありません。犯人ではなさそう、ぐらいではないかと思います。

考察

 目撃証言の信憑性を確かめるというややマニアックな内容でした。単なる証言に、父親の金儲けという思惑が絡み、殺人犯が犯行を偽装するのと同じような展開が加わっていたように思います。しかし、話の中で、少年の偽装(嘘)を見破るヒントは、あまり登場しなかったように思います。少年の証言に矛盾があり、それをついてガリレオが嘘を見破るというのが典型的な流れのような気がします。いやしかし、そもそもぶっ飛んだ話なので、細かな矛盾はどうでもいいのかもしれません。

殺人の真相

 殺人事件の犯人は、最後、あっさり捕まります。コントみたいな結末でしたが、これは、ガリレオの犯人や動機には興味がないという信条を現しているのかもしれません。

感想

 全く関係ない話で恐縮ですが、2話目にして、ガリレオ先生がシェルドン*1に似ている気がしてきました。ガリレオの方が先に誕生しているはずなので、正確にはシェルドンがガリレオに似ているということになります。『子供は嫌い、苦手ではない』などの発言が、そう思わせたのかもしれません。こういうのを屁理屈と言ってもいい気がします。

*1ドラマ「ビッグバン・セオリー」の主人公です。物理学の研究者でIQ173という天才です。ドラマのジャンルはコメディです。

逃げ水

 逃げ水も蜃気楼の一種のようです。アイドルグループ乃木坂46の楽曲に『逃げ水』というタイトルの曲があり、この曲の紹介でバナナマンの設楽さんが『温水(ぬくみず)』と言っていたのを思い出しました。温水というのは温水洋一さんのことです。

ドラビアンナイト

 温水は置いておいて、私が蜃気楼を知ったのはドラえもん「のび太のドラビアンナイト」だと思われます。しずかちゃんが変な奴の捕虜になってしまう映画です。この映画で、蜃気楼がみえるみたいなシーン(恐ろしく具体的ではない)があったと思います。そんな影響もあり、蜃気楼は砂漠でみるものだと思っていました。実際には見たことがないですし、そこまで見たいとも思わないです。

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