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奈落の城|あらすじ・ネタバレ【一柳和、2度目の受難】

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本格推理アドベンチャーゲーム奈落の城 一柳和、2度目の受難は『雨格子の館』の続編で、一柳和シリーズの第2作目です。この記事ではあらすじやネタバレをまとめています。

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あらすじ

主人公の一柳和は、友人である高遠日織に誘われ、ヨーロッパの小国にあるアルノルト・フォン・ルロイ伯爵の別荘である古城・奈落の城を訪れる。城は谷底にあり、地上には鐘のある塔と吊り橋しかみえない。城内は全て地下にあった。一柳和はルロイという名前に聞き覚えがあった。「雨格子の館」もルロイ伯爵家の建てた館だった…。

和は伯爵アルノルト(アル)や執事のディーター、メイドの千絵子、ネリー、SPのジョージと出会う。その後、アルの従兄弟ザック、主治医クレア、その叔父でオカルト好きのヴィンス教授、祈祷師ハユツク、アルの祖母の親戚である三笠といった招待客が城に集まる。ヴィンス教授によれば、この城が悪魔憑きの少年を幽閉するために建てられたという。

夕食後、停電が発生し、不気味な声が響く。その後、日織からアルに脅迫状が届いていることを打ち明けられる。

翌朝、食堂で赤ワインがこぼれる奇妙な出来事が起こる。さらに、SPのジョージが行方不明になり、城と外部を繋ぐ唯一の吊り橋が落とされていることも判明する。
城は完全に孤立した。和は調査を開始し、食堂のワイン事件のトリックや、物置で古い詩が書かれた紙切れを発見する。夜にはアトリエから奇妙な音楽が聞こえ、宝物庫には悪魔召喚の魔法陣が置かれていた。
私立探偵である三笠から渡された手書きの見取り図によれば、城の構造は公けになっている見取り図とは異なるらしかった。

その後、サロンでジョージが白い布に巻かれ、胸に刃物が刺さった遺体となって発見されてしまう。
和は日織の部屋で、日織が残したと思われる励ましのメッセージを見つける。廊下ではハユツクが柱時計を操作しているのを目撃し、彼の正体に疑問を抱きます。深夜、部屋のドアをノックする音と、白いガウンを着た人影(クレア先生に似ているが…?)を目撃する。

翌日、和はネリーから柱時計の予備の鍵束を借りる。廊下で執事ディーターを見かけるが、声をかけても無視されてしまう。どうやら、日織の部屋に入っていったようだった。しかし、部屋に入るとディーターの姿はなく、日織のパソコンには魔法陣が表示されていた。
ディーターも失踪してしまった。和はクレア先生と共にディーターの部屋を調査し、中身が破り取られた日記の表紙を発見。その後、玄関の扉が開いていることが判明し、アルたちと外に出て切断された吊り橋を確認する。
和は調査を続け、日織の部屋のクロゼット奥に隠し通路を発見。三笠の見取り図と柱時計の謎を解き、食堂のワイン事件のトリックに使われた隠し部屋と空気銃も発見する。
宝物庫では13代ルロイ伯爵の手記(日本語訳版)を見つけ、そこには城で起こったとされる奇怪な出来事と、それに対する悪魔封じの方法が記されていた。ジョージの偽装遺体はこの手記の見立てだったかもしれなかった…。

主な登場人物

  • 一柳 和(いちやなぎ なごむ)
    主人公。21歳の大学生。極度の怖がりだが、事件に巻き込まれやすい体質
  • 高遠 日織(たかとお ひおり)
    和の友人。26歳の売れない役者。和を城に誘う
  • アルノルト・フォン・ルロイ(アル)
    19歳の伯爵家26代当主。日織の友人で、和たちを城に招待する
  • ティーロ(ディートリヒ / ディーター)
    27歳の執事。アルとは子供の頃からの付き合いで兄弟のような関係
  • イザーク・フォン・ルロイ(ザック)
    24歳。アルの血の繋がらない従兄弟。日本人とのハーフで絹也(きぬや)という和名を持つ
  • 三笠 尉之(みかさ やすゆき)
    36歳。アルの日本人の祖母の親戚。私立探偵
  • ヴィンス(ヴィンセント)
    50歳。歴史学者でオカルト好き。クレアの叔父
  • クラリッサ(クレア)
    27歳。アルの主治医。ヴィンスの姪
  • ジョージ
    33歳。アルの護衛(SP)。黒人男性で寡黙
  • 中居 千絵子(なかい ちえこ)
    21歳。アルの家のメイド。ドジっ子
  • コルネーリア(ネリー)
    18歳。アルの家のメイド。日本語は片言
  • ハユツク
    出身・年齢不明の祈祷師。アルに呼ばれて城にやってきた
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ネタバレ

事件は、アルノルト(アル)が仕組んだ狂言でした。アルはルロイ家に届く脅迫状の犯人を特定するために、事件を起こしていました。成功したかにみえましたが、狂言と関係ない別の事件が古城で発生。三笠が失踪し、城の地下迷宮で監禁された状態で発見されます。

脅迫状

アルの元に、匿名で脅迫状が届き、脅迫状には、「ルロイ家の血筋に相応しくない」といった内容が書かれていました。アルノルトの関係者しか知りえない情報(アルの祖母の葬儀の際に絵が落ちたという事実)も含まれていたため、アルノルトは招待客の中に犯人がいると考えます。

脅迫状の犯人はメイドのネリーです。ネリーは、アルノルトが城の呪縛から解放され、幸せな生活を送れるようにと願っていました。ところが、堅苦しい文面にしたため、意図せず脅迫状のような内容になってしまい、誤解を生んでいました。なおアルノルトは、ネリーの真意を理解し、彼女を許しています。

失踪と殺人

アルノルトは、脅迫状の犯人を特定するために、狂言を仕掛けます。まず、護衛であるジョージを失踪させ、その後、白い布で巻かれた遺体として発見させます。これは、ルロイ家に仇なす者は変死するという伝承を再現したものでした。

ジョージは狂言です。ジョージは生きており、城から脱出しています。ジョージは、吊り橋がまだ架かっている状態のときに城を脱出し、その後、アルノルトによって保護されていました。

日織の失踪も狂言です。アルノルトに協力し、失踪したようにみせていました。祈祷師ハユツクの正体は日織の変装です。

狂言に協力していたのは主謀者のアルと、日織、執事、そして、ルレアです。

ワインの事件

食堂で、誰もいないはずなのにワインの瓶が倒れるという出来事が起きます。これは、クレアが隠し通路から空気銃を使って仕組んだものでした。クレアは、隠し通路を通り、食堂の彫像の中に隠れて、空気銃でワインの瓶を狙い撃ちました。しかし、クレアの腕が悪かったため、ワインの瓶はなかなか倒れず、食堂にはコルクが散乱することになりました。

真相

探偵である三笠が城内で姿を消し、城の地下迷宮で縛られた状態で発見されます。これは、アルノルトの狂言とは別に発生した事件であり、城に潜む別の人物の犯行です。
三笠は城の地下迷宮で、首に斧が落ちてくるという仕掛けが施された状態で監禁されていました。自力で脱出することができず、和によって救出されることになります。

三笠を監禁したのは、執事ティーロの中に潜む別人格でした。
ティーロは、幼少期に母親が悪魔崇拝に傾倒し、自身を生贄に捧げようとしたというトラウマを抱えていました。そのトラウマが原因で、ティーロは多重人格となっており、そのうちの一つの人格が悪魔に憑りつかれたと信じていました。その別人格は、城に潜む悪魔を排除するために、三笠を襲い、見立て殺人を実行しようとしました。別人格は、城に伝わる悪魔払いの儀式を模倣し、三笠を迷宮に監禁し、斧で殺害しようとしました。

結末

和は、執事の中に潜む別人格を追い詰め、その正体を暴きます。別人格は、アルノルトを殺害しようとしますが、日織に阻止されます。和は、別人格に、主人格であるティーロの存在を語りかけ、ティーロの母親が息子を愛していたこと、そして悪魔は存在しないことを伝え、説得を試みます。

最終的に、ティーロは別人格を抑え込み、自我を取り戻します。しかし、ティーロは11歳の時の記憶のまま成長が止まってしまっていました。アルノルトは、ティーロを救うために、彼の心の傷を癒そうとします。

事件後、アルノルトはティーロに執事としての教育を施し、二人は以前と変わらぬ関係を築いていくことになります。また、城の崩壊を阻止するために、和は城に仕掛けられた謎を解き、崩壊を食い止めます。和は、城に隠された仕掛けを解き明かし、城のエネルギーを安定させます。

事件解決後、和は日織と共に、事件とは無縁の場所でのんびり過ごすことを願うのでした。

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