坂木司の著作まとめ

坂木司は1969年東京生まれの日本の作家。2002年に『青空の卵』でデビューし、以来覆面作家として活動。性別は非公表。「日常の謎」と「主人公の成長」をテーマに、人が死なない心温まるミステリーや青春小説、お仕事小説を多く手掛ける。代表作に『ひきこもり探偵』シリーズ、『和菓子のアン』シリーズ、『ホリデー』シリーズなどがあり、『和菓子のアン』は静岡書店大賞を受賞。魅力的なキャラクター描写や、作中に登場する美味しそうな食べ物の描写にも定評があり、幅広い読者層から支持されている。丁寧な心情表現と爽やかな読後感が魅力。

小説一覧

1
表紙
青空の卵
坂木 司
東京創元社
外資系保険会社勤務の坂木司には、引きこもりの友人・鳥井真一がいる。鳥井を外へ連れ出すため、坂木は日常で出会う謎を鳥井に話して聞かせる。料理が得意な鳥井は、様々な料理や地方銘菓を振る舞いながら、鋭い観察眼で謎を解き明かす。二人は謎を解く中で成長していく。
2
表紙
仔羊の巣
坂木 司
東京創元社
坂木司と鳥井真一に変化の兆し。鳥井が風邪で寝込んだ日、坂木は同僚から女性の様子がおかしいと相談される。木工教室で出会った男性や駅で見かけた少年の悩み、そして坂木自身に降りかかる悪意。それらの謎を鳥井がどう解くのか。坂木と鳥井に新たな仲間が加わる、ひきこもり探偵シリーズ第2弾。
3
表紙
動物園の鳥
坂木 司
東京創元社
春が近づくある日、坂木司と鳥井真一のもとに、木村栄三郎と高田安次朗という老人が訪れる。高田がボランティアとして働く動物園で野良猫の虐待事件が頻発しており、同じボランティアの女性のために、二人は鳥井に調査を依頼。調査を進めるうちに、鳥井は自身の過去と事件の繋がりを見出す。
4
表紙
ワーキング・ホリデー
坂木 司
文藝春秋
元ヤンでホストの沖田大和の元に、小学生の息子・進が突然現れる。「初めまして、お父さん」という息子の言葉に戸惑いながらも、大和はホストを辞め、宅配便ドライバーに転身。ぎこちないながらも、親子の絆を育んでいく。宅配便の仕事や親子の生活には、様々な謎やトラブルが待ち受けていた。
5
表紙
ウィンター・ホリデー
坂木 司
文藝春秋
元ヤンキー&ホストの沖田大和は、夏休みに現れた息子・進との生活が一変し宅配便ドライバーに。冬休み、再び期間限定の親子生活が始まるが、クリスマス、お正月、バレンタインとイベント続きでトラブルも発生。大和は仕事と子育てに奮闘し、進も成長していく。
6
表紙
ホリデー・イン
坂木 司
文藝春秋
元ヤンキーの大和と小学生の息子・進の期間限定親子生活を描いた「ホリデー」シリーズ。彼らを取り巻く愉快な仕事仲間たちのそれぞれの事情を紡ぐサイドストーリー。ハートウォーミングな6つの物語。「初めまして、お父さん」。
7
表紙
先生と僕
坂木 司
双葉社
ひょんなことから大学のミス研に入った恐がりな僕は、家庭教師の生徒である中学生の隼人くんからミステリー作品の講義を受けることに。日常で遭遇する様々な謎を、隼人くんと解決していくミステリー連作集。臆病者の二葉だが、記憶力だけは抜群で、それが捜査に役立つことも。
8
表紙
僕と先生
坂木 司
双葉社
出かけた先で遭遇する日常の謎を、隼人の推理力と年相応の笑顔に救われながら2人で解決していくミステリー連作集第二弾。お互いが生徒で先生という不思議な関係が微笑ましい。
9
表紙
和菓子のアン
坂木 司
光文社
進学も就職も決まらず、なんとなくデパ地下の和菓子店「みつ屋」でアルバイトを始めた梅本杏子、通称アンちゃん。個性的な店長や同僚に囲まれ、和菓子の奥深さに触れながら、お客様の謎めいた行動の真相を探っていく。ほのぼのとした日常の中で、アンちゃんは成長していく。
10
表紙
アンと青春
坂木司
光文社
東京の和菓子店「みつ屋」でアルバイトをするアンこと杏子は、店長の椿や同僚の立花、桜井らに囲まれながら、日々和菓子に親しんでいる。ある日、杏子の元に謎めいた和菓子が届けられる。それは何を意味するのか?杏子は和菓子にまつわる謎を解きながら、自身の進路や未来について考え、成長していく。
11
表紙
アンと愛情
坂木 司
光文社
デパ地下の和菓子屋でアルバイトをするアンちゃんは成人式を迎えるも、大人になった実感が湧かない。同い年の優秀な社員に劣等感を抱いたり、金沢でお菓子に出会い目を輝かせたり。そんな中、大好きな椿店長にまさかの出来事が。和菓子の謎とアンちゃんの日常が描かれる。
12
表紙
アンと幸福
坂木 司
光文社
「みつ屋」で働くアンちゃんは、新しい出会いと別れを経験し、成長していく。新店長はアンに正社員になることを勧めるが、アンは困惑する。東京デパートの食品売り場を舞台に、アンちゃんが未来を選び、新しい扉を開く物語。甘酸っぱい謎と和菓子の世界が、アンちゃんの転機を彩る。
13
表紙
切れない糸
坂木 司
東京創元社
大学卒業間近の新井和也は、父の急死により家業のクリーニング店を継ぐことに。不慣れな集荷作業で預かった衣類から、様々な謎が生まれる。喫茶店の友人・沢田や職人シゲさんに助けられながら、和也は謎を解き明かし成長していく。商店街を舞台に、人と人との繋がりを描いた物語。
14
表紙
シンデレラ・ティース
坂木 司
光文社
大学2年の夏、サキは母親の策略で大嫌いな歯医者でアルバイトをすることに。個性的なスタッフと触れ合ううちに、サキは次第に打ち解けていく。しかし、クリニックには虫歯だけでなく、患者の心に隠された秘密が持ち込まれ…。サキの忘れられない夏が始まる。
15
表紙
ホテルジューシー
坂木 司
KADOKAWA
大家族の長女である浩美(ヒロちゃん)は、大学の卒業旅行費用を貯めるため沖縄のホテルジューシーで住み込みバイトを始める。そこは、昼夜で人格が変わるオーナー代理や、アバウトな双子のハウスキーパーなど、個性的な人々ばかり。ヒロちゃんは翻弄されながらも、沖縄の文化や人々に触れ、成長していく。ホテルに訪れる客にまつわる謎も解き明かしていく青春ミステリー。
16
表紙
夜の光
司, 坂木
新潮社
約束は交わさない。別れは引きずらない。大事なのは、自分に課せられた任務を遂行すること。正体を隠しながら送る生活の中、出会う特別な仲間たち。天文部での活動を隠れ蓑に、今日も彼らは夜を駆ける。未来というミッションを胸に、戦場で戦うスパイたちの活躍を描く。
17
表紙
短劇
坂木 司
光文社
満員電車、立て看板の裏、穴の底…日常に潜む奇妙な出来事を描く26のショートショート集。憂鬱な朝、カフェラテを求める女性の前に現れたのは?会社の給湯室で、流し台が見たものは?雨宿りの書店で、男女の過去が交錯する。ブラックユーモアと予想外の結末が織りなす、坂木司初の奇想短編集。
18
表紙
大きな音が聞こえるか
坂木 司
KADOKAWA
高1の泳は、なりたい大人がいないのが悩み。サーフィンをしている間だけは忘れられる。終わらない波・ポロロッカの存在を知り、アマゾン行きを決意。たくさんの人や出来事に出会い、ぶつかりながら、泳は少しずつ成長していく。胸が熱くなる青春小説。
19
表紙
肉小説集
坂木 司
KADOKAWA
凡庸を嫌うデザイナーの僕、正反対な婚約者と強烈な父親。不器用な人生の瞬間を肉の部位と料理で彩る短編集。ロースカツ、角煮、生ハム…母が煩わしい時も、年老いて格好悪い時も、肉を食べて前を向けば変われる。心とお腹にしみる、おいしくてあたたかな物語。
20
表紙
何が困るかって
坂木 司
東京創元社
平凡な日々の風景に溶け込む人々が抱える、ちょっとした困り事や隠された物語を描いた18の短編集。嫉妬から始まる「いじわるゲーム」、日常を見守る「洗面台」の独白、「鍵のかからない部屋」から出たい私の物語など、日常と非日常のあわいを、奇妙で少しぞっとする不思議な読み心地で描く。
21
表紙
女子的生活
坂木司
新潮社
見た目は女性だが、実は男性で女性が恋愛対象のトランスジェンダー、みきはアパレル会社で働くOL。「女子的生活」を謳歌していたが、同級生の後藤が訪ねてくる。後藤はお金がなく助けを求める。みきは合コンを条件に承諾。そこで自然派の女性ゆいが現れ、みきとバトルを繰り広げる。
22
表紙
鶏小説集
坂木 司
KADOKAWA
塾友との葛藤、子を愛せない父親の悩み、他人に振り回される漫画家…様々な岐路に立つ人々が鶏肉を巡る5つの物語。夜のコンビニで出会った少年たち、我が子を好きになれない父親、疲弊する漫画家など、悩みながらも奮闘する姿を描く。彼らの日常と心の機微をあぶり出す、滋味深い小説集。
23
表紙
楽園ジューシー
坂木 司
KADOKAWA
沖縄の安宿「ホテルジューシー」でバイトをすることになったザックンは、暗黒の少年時代を過ごした。ハーフであることからいじめを受けてきた彼は、ホテルでの出会いを通して成長していく。男女のアレコレや家父長制度、外国人差別など、様々な問題に触れながら、ザックンは自分自身と向き合っていく。
24
表紙
ショートケーキ。
坂木 司
文藝春秋
ケーキをめぐる連作短編集。「ホール」では、父が出て行ってからホールケーキを買えなくなった大学生のゆかとこいちゃんが「失われたホールケーキの会」を結成。「ショートケーキ。」では、ケーキ屋で働く俺が、ホールケーキを買う客を天使と呼ぶ。「追いイチゴ」では、ケーキ屋の店長である私が、ショートケーキに秘密の儀式を行う。「ままならない」では、ママになったあつこがママ友と互助会を結成。「騎士と狩人」では、事なかれ主義の会社員央介が経理担当の女性に惹かれる。