道尾秀介の著作まとめ
道尾秀介は、1975年生まれの日本の小説家・推理作家です。2004年に『背の眼』でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。緻密な構成と伏線、驚きのどんでん返しを持ち味とし、「読者を驚かせる名手」と評されています。ミステリー、ホラー、ヒューマンドラマなど幅広い作風で知られ、人間の感情の絡みや心の闇を描くことに定評があります。代表作に『向日葵の咲かない夏』、『カラスの親指』、『月と蟹』などがあり、『カラスの親指』で日本推理作家協会賞、『月と蟹』で直木賞を受賞するなど、数々の文学賞を受賞しています。累計発行部数は600万部を超え、多くの読者を魅了し続けています。
小説一覧
1

背の眼
道尾秀介
幻冬舎
作家の道尾は、児童失踪事件が続く白峠村で奇妙な声を聞き、霊現象探求家の真備に相談。自殺者の背中に眼が写った心霊写真を見せられる。道尾は真備と助手の北見と共に白峠村へ向かい、事件の真相を追う。村に伝わる天狗伝説と過去の血塗られた事件が絡み合う。
2

骸の爪
道尾 秀介
幻冬舎
ホラー作家の道尾は、取材で滋賀県の仏像工房を訪れる。そこで笑う千手観音と血を流す仏像を目撃し、翌日には仏師が失踪。道尾は霊現象探求家の真備とその助手と共に、工房を再訪し謎を追う。20年前の事件、誰もが口を閉ざす過去とは。
3

花と流れ星
道尾 秀介
幻冬舎
霊現象探求家の真備、助手の凛、作家の道尾のもとには、誰にも言えない秘密を抱えた人々が訪れる。「流れ星のつくり方」「花と氷」など、人生の光と影を描いた5つのミステリー短編集。傷ついた人々が、それぞれの過去と向き合い、心の救済を求めて彷徨う姿を描く。
4

カラスの親指 by rule of CROW's thumb
道尾秀介
講談社
人生に敗れた詐欺師コンビ、タケとテツ。ある日、彼らの生活にスリの少女まひろが転がり込む。やがて姉やひろとその恋人貫太郎も加わり、奇妙な共同生活が始まる。しかし、タケの過去の因縁が彼らを脅かし、一世一代の騙し合いに挑むことになる。
5

カエルの小指 a murder of crows
道尾秀介
講談社
元詐欺師の武沢は、実演販売士として真面目に生きていた。ある日、中学生キョウから母親が詐欺被害に遭ったと打ち明けられ、復讐のため詐欺の協力を依頼される。武沢はかつての仲間と再会し、テレビ番組を巻き込んだ大掛かりな計画を企てる。
6

光媒の花
道尾秀介
集英社
認知症の母と暮らす男の秘密、ホームレス殺害に手を染めた小学生兄妹の畏れ、心を通わせた少女への嘘、耳が聞こえなくなった少女の葛藤、姉を見舞う青年の誤解、自信を失った教師と教え子の希望。光と影に満ちた人間模様が、一匹の蝶を通して描かれる連作群像劇。
7

鏡の花
道尾秀介
集英社
大切なものを喪失した人々が生きる世界。姉の秘密を追う少年、夫の過去を語る曼珠沙華、亡き人との再会を願う製鏡所の娘。それぞれの世界が繋がり、読者を包む連作短編集。小さな行為が世界を変え、喪失と光、生と死、真実を鮮やかに描き出す、道尾秀介の新しい挑戦。
8

N (小説)
道尾秀介
集英社
6つの章は自由に読める。魔法の鼻を持つ犬と教え子の秘密を探る教師、鳥の言葉の謎を解く高校生、少女殺害の真犯人を知る英語教師、恋人の遺体を消した侵入者、奇跡を見た看護師、ペット探偵を尾行する刑事。720通りの物語が生まれる。
9

龍神の雨
道尾秀介
新潮社
添木田蓮と楓は両親を事故で亡くし継父と暮らす。蓮は継父から楓が暴行を受けていることを知り殺害を決意する。一方、溝田辰也と圭介の兄弟も両親を亡くし継母と暮らす。ある日、蓮は継父殺害を実行しようとするが、帰宅すると継父の遺体があった。実は楓が殺害し、その後脅迫状が届く。降り続く雨の中、2組の兄弟の運命が交錯するミステリー。
10

風神の手
道尾 秀介
朝日新聞出版
火振漁で有名な町にある遺影専門の写真館を舞台に、小さな嘘が人々の運命を複雑に変えていく連作ミステリー。漁師の青年と秘密を抱える少女の恋、小学生二人が遭遇する事件、末期癌の老婦人が語る罪など、各章の出来事が繋がり、意外な真相が浮かび上がる。
11

雷神
道尾秀介
新潮社
小料理屋を営む藤原幸人は脅迫を受ける。30年前、幸人の故郷で母が不審死、有力者が毒殺された。幸人は姉と故郷へ。そこで再び殺人事件が。過去と現在が交錯し、事件の真相が明らかになる。最後の一行まで驚愕が待ち受けるミステリー。
12

いけない
道尾 秀介
文藝春秋
弓投げの崖付近で交通事故が発生。被害者の安見は、事故を偽装されそうになる。少年は殺人現場を目撃する。宗教団体の幹部女性が死体で発見される。各章の最後には写真があり、物語ががらりと変わるトリックが仕掛けられている。終章では、すべての物語が絡み合い、さらなる真実が明らかになる体験型ミステリー。
13

いけないII
道尾 秀介
文藝春秋
体験型ミステリー。明神の滝で失踪した姉の裏アカウントを見つけた妹、桃花。夏祭りの夜、少年は仲間と肝試しで伯父を訪ねる。暴力に耐えかね息子を殺した老いた容疑者。各話の最終ページには仕掛けられたトリックが。全ての謎が繋がり、驚愕のラストが待つ。
14

向日葵の咲かない夏
道尾秀介
新潮社
夏休み前日、ミチオはクラスメイトS君の家で首吊り死体を発見。しかし、死体は忽然と消えた。一週間後、S君は姿を変えミチオの前に現れ、「殺された」と訴える。ミチオは妹ミカと真相を追うが、周囲は闇を抱え、事態は予想外の方向へ。
15

シャドウ
道尾 秀介
東京創元社
小学5年生の我茂凰介は、母を癌で亡くす。間もなく、幼なじみの亜紀の母親が自殺、亜紀は交通事故に遭い、父も異常をきたす。不幸が続く中、狂気が表出し、過去の記憶が蘇る。家族の幸せを願う凰介は、驚愕の真実に辿り着く。誰が誰の影なのか、謎が深まるミステリー。
16

片眼の猿 One-eyed Monkeys
道尾秀介
新潮社
盗聴専門の探偵である「俺」は、楽器メーカーから産業スパイの調査を依頼される。調査を進めるうちに同業者の冬絵と出会い、スカウトしてチームを組むことに。しかし、核心に迫ろうとした矢先に殺人事件が発生。事件に巻き込まれていく。
17

ソロモンの犬
道尾 秀介
文藝春秋
大学生の秋内は、友人の陽介が飼い犬に引きずられ事故死する現場に居合わせる。友人の京也の言動に疑問を持った秋内は、動物生態学の間宮助教授に相談。犬の生態から事故の真相を探るうち、友人たちの不可解な行動が浮かび上がる。予測不能な結末が待つ青春ミステリー。
18

ラットマン
道尾 秀介
光文社
結成14年のアマチュアバンドのギタリスト姫川亮は、練習スタジオで不可解な事件に遭遇。バンドメンバーの隠された素顔が次々と浮かび上がる。事件の真相が判明したとき、亮が秘めてきた過去の衝撃的記憶が呼び覚まされる。仲間、家族、愛とは何かを問うミステリー。
19

鬼の跫音
道尾 秀介
KADOKAWA
「鬼の跫音」は、道尾秀介初の連作短編集。心の闇に囚われた人々が織りなす、恐怖と悲しみが交錯する物語集です。刑務所の椅子に刻まれたメッセージから始まる猟奇殺人事件、いじめられっ子を救う不思議な女性、恋敵を殺した男の運命など、日常に潜む鬼を描いています。予想外の結末と、後味の悪さが魅力の作品です。
20

球体の蛇
道尾 秀介
KADOKAWA
幼なじみ・サヨの死の秘密を抱える17歳の友彦は、サヨに似た女性に夢中になる。彼女が住む家の床下に忍び込むうちに、運命を変える事件が。幼い嘘と過ちが連鎖し、それぞれの人生を思いもよらない方向へ駆り立てる物語。
21

プロムナード
道尾 秀介
ポプラ社
道尾秀介のエッセイ集。作家になるまでの道程、偏愛する映画や本、昔好きだった女の子の話など、ユーモラスなエピソードが満載。自虐ネタも多く、笑える内容で、ミステリー作家としての顔とは違う、道尾秀介の意外な一面が垣間見える、ファン必読の一冊。
22

月の恋人 Moon Lovers
道尾 秀介
新潮社
弥生は、彼氏と職場を捨て上海へ。そこで家具会社社長の蓮介と出会う。一方、美貌のシュウメイは、蓮介の会社のCMモデルを断っていた。恋は始まり、弥生の過去や蓮介の秘密、シュウメイの想いが交錯する。絆と再生を描くラブストーリー。
23

月と蟹
道尾 秀介
文藝春秋
海辺の町に住む小学生の慎一と春也は、ヤドカリを神様に見立てて願い事をする遊びを始める。ささやかな儀式は次第にエスカレートし、子供たちの切実な祈りは周囲の大人たち、そして彼ら自身を巻き込んでいく。少年たちのひと夏の終わりを描いた物語。
24

カササギたちの四季
道尾 秀介
光文社
リサイクルショップ「カササギ」を舞台に、店長の華沙々木、従業員の日暮、常連客の菜美の3人が織りなす四季折々の物語。春夏秋冬、店に持ち込まれる品々にまつわる4つの事件に、華沙々木が探偵役として挑むも、事態は思わぬ方向へ。心温まる連作ミステリー。
25

水の柩
道尾 秀介
講談社
老舗旅館の長男である中学生の逸夫は、退屈な日常に不満を感じていた。同級生の敦子は、いじめを受けており「普通」を求めていた。文化祭を機に二人は交流を深める。敦子からタイムカプセルの手紙の交換を頼まれ、逸夫の世界は色付き始めるが、彼女には秘めた決意があった。
26

光
道尾 秀介
集英社
小学生の利一は仲間と冒険の日々。赤い川の謎、湖の人魚伝説、偽化石作り、洞窟の殺意。小さな恋も芽生える。懐かしい記憶は溢れ、大切な人に受け渡される。子供の頃の特別な時間と空間を描いた、切なく眩い物語。
27

ノエル-a story of stories-
道尾 秀介
新潮社
孤独と暴力を耐える日々を送る中学生の圭介は、級友の弥生に絵本作りに誘われる。妹の誕生に複雑な思いを抱く小学生の莉子は、童話の続きを書き始める。妻に先立たれた元教師の与沢は、読み聞かせボランティアをする。3人が紡ぐ物語は、哀しい現実を飛び越えていく。
28

笑うハーレキン
道尾秀介
中央公論新社
会社も家族も失った家具職人の東口は、川辺の空き地で仲間と暮らしていた。彼の悩みは、見たくない記憶の塊である「アイツ」につきまとわれること。そんな中、謎の女・奈々恵が現れ、奇妙な家具の修理を依頼される。川底の遺体、迫りくる危険、そして「アイツ」から逃れることができるのか。
29

貘の檻
道尾秀介
新潮社
離婚した辰男は、息子との面会後、32年前に死んだはずの女性を見かける。彼女は直後、自殺。辰男は父が殺人犯とされた過去と女性の死の真相を追うため、故郷の村へ。悪夢に苛まれながら、薬物、写真、地下水路、村の因習に翻弄され、驚愕の真実にたどり着く。
30

透明カメレオン
道尾 秀介
KADOKAWA
冴えない容姿だが美声のラジオパーソナリティ恭太郎は、バーで出会った美女・三梶恵の復讐計画に巻き込まれる。彼女の父親を死に追いやった悪党への復讐を手伝ううちに、恭太郎やバーの仲間たちも過去の傷を抱えていることがわかる。計画は予想外の展開を見せ、虚実が入り混じる中、驚愕のラストが訪れる。
31

スタフ staph
道尾 秀介
文藝春秋
夫に裏切られ移動デリで生計を立てる夏都は、ある日、保健所職員を名乗る男に誘拐される。連れて行かれた先には、中学生アイドル・カグヤが。姉のスキャンダルを揉み消すため、夏都はカグヤに協力することになるが、事態は思わぬ方向へ。
32

サーモン・キャッチャー the Novel
道尾 秀介
光文社
神様の通う屋内釣り堀には、高得点でもらえる伝説の白い箱があった。箱の中身を知りたいバイトの明、箱を狙う父親、店主を脅す女性、幽霊を撮影する兄妹、謎のヒツギム人らが釣り堀に集い、一匹の鯉を巡り人生をかけた大勝負に。運命が動き出す、驚きと興奮のミステリー。
33

満月の泥枕
道尾秀介
光文社
娘を亡くし妻と別れた凸貝二美男は、泥酔した公園で人が池に突き落とされるのを目撃。後日、池から頭蓋骨が発見され、近所の剣道道場師範が行方不明に。二美男は貧乏アパートの住人達と師範の行方を探すことになるが、何故か頭蓋骨を狙う者達に追われる羽目に。頭蓋骨の謎を追ううち、ある男の人生が明らかになる。
34

スケルトン・キー
道尾 秀介
KADOKAWA
19歳の坂木錠也は、追跡潜入調査を手伝う。彼は生まれつき恐怖を感じない。児童養護施設育ちで、顔も知らない母から謎の鍵を託された。ある日、施設の友人が出生の秘密を教え、衝動的な殺人の連鎖が始まる。
35

フォトミステリー PHOTO・MYSTERY
道尾 秀介
ワニブックス
フォトミステリーは道尾秀介初のショートショート集。世の中に存在する写真に文を添え、写真と連動する新感覚ミステリーを50編収録。写真と文章が組み合わさることで、不穏な物語が生まれる。短いからこそ生まれる面白さが詰まった、読み返すほどに深まる作品集。