有栖川有栖の著作まとめ

有栖川有栖は1959年大阪府生まれの推理作家。同志社大学在学中から推理小説研究会で活動し、1989年『月光ゲーム Yの悲劇'88』で鮮烈なデビューを飾った新本格ミステリの旗手。緻密な論理構成とフェアな伏線、鮮やかな解決が持ち味で、「日本のエラリー・クイーン」と評される。孤島や吹雪の山荘など、限られた状況下で起こる連続殺人事件を描くクローズド・サークルを得意とする。代表シリーズには、作者と同名の大学生アリスを探偵役の助手とする青春ミステリ「学生アリスシリーズ」と、クールな臨床犯罪学者・火村英生と推理作家アリスが難事件に挑む「作家アリスシリーズ」があり、共に高い人気を誇る。日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞、吉川英治文庫賞、日本ミステリー文学大賞など受賞多数。関西弁の軽妙な語り口も魅力。

小説一覧

1
表紙
月光ゲーム Yの悲劇'88
有栖川 有栖
東京創元社
英都大学推理小説研究会のメンバーは夏合宿で矢吹山のキャンプ場へ。しかし、山が噴火し、下山できなくなる。そんな中、雄林大学の戸田が殺害され、現場には「Y」の文字が。次々と仲間が殺され、現場には「y」の文字が残されていた。
2
表紙
孤島パズル
有栖川 有栖
東京創元社
英都大学推理小説研究会の江神とアリスは、マリアの伯父の別荘がある孤島へ。そこにはマリアの祖父が遺した5億円相当のダイヤが眠っており、宝の地図と遺言状の「進化するパズルを解いたものが相続人」という言葉が手がかりだった。しかし島で殺人事件が発生。無線機が壊され、孤立した状況で、アリスたちは連続殺人の謎に挑む。
3
表紙
双頭の悪魔
有栖川 有栖
東京創元社
四国山中の芸術家村へ行ったマリアを追って、英都大学推理研の一行が大雨の中村へ。橋が濁流に呑まれ、江神とアリス達は分断される。その両側で殺人事件が発生。それぞれ真相究明を始める。読者への挑戦が三度添えられた、犯人当ての限界に挑む本格ミステリ。
4
表紙
女王国の城
有栖川 有栖
東京創元社
英都大学推理小説研究会のメンバーは、失踪した部長の江神二郎を追って新興宗教団体「人類協会」の聖地へ。そこで江神と再会するも、協会内で殺人事件が発生し、一行は軟禁される。外部との接触を阻まれた彼らは、事件の真相を究明するため奔走するが、さらなる殺人事件が…。
5
表紙
江神二郎の洞察
有栖川 有栖
東京創元社
英都大学に入学した有栖川有栖は、中井英夫の『虚無への供物』がきっかけで推理小説研究会(EMC)に入部。部長の江神二郎と出会い、様々な日常の謎に遭遇する。瑠璃荘でのノート紛失事件、焼けた線路の死体、桜川のオフィーリアなど、9つの短編を通して、アリスと江神の出会いから1年間の物語が描かれる。
6
表紙
46番目の密室
有栖川有栖
講談社
クリスマス、北軽井沢の別荘で推理作家・真壁聖一主催の集まりに火村英生と有栖川有栖が参加。真壁は「最後の密室ものを執筆中」と宣言するが、翌朝、密室状態の部屋で頭を暖炉に突っ込んだ状態で発見される。真壁は自らのトリックで殺されたのか。
7
表紙
ダリの繭
有栖川 有栖
KADOKAWA
宝石チェーン社長・堂条秀一が、ダリのような髭を蝋で固め、フロートカプセル内で死亡。衣服や靴は持ち去られ、凶器は不明。さらにダリ髭が剃られていた。犯罪学者・火村とアリスは、複雑に絡み合う謎に挑む。アリバイトリック、人間関係、そして被害者の内面にある秘密が、事件の真相を覆い隠す。
8
表紙
ロシア紅茶の謎
有栖川有栖
講談社
パーティーの最中、作詞家が毒物で中毒死。紅茶から青酸カリが検出されるも、毒物の混入方法が不明。犯罪臨床学者の火村英生と推理作家の有栖川有栖が、不可解な状況を解き明かす。表題作を含む、国名シリーズの短編集。
9
表紙
海のある奈良に死す
有栖川 有栖
KADOKAWA
推理作家・有栖川有栖は、珀友社で同業者の赤星学と再会。「海のある奈良へ」と言い残した赤星は、翌日、小浜で死体で発見される。最後に話した有栖川は、友人・火村英生と共に調査を開始。小浜と奈良を舞台に、複雑に絡み合った謎を解き明かす本格推理ミステリー。
10
表紙
スウェーデン館の謎
有栖川有栖
講談社
ミステリ作家・有栖川有栖は、取材で雪深い裏磐梯にあるスウェーデン館と呼ばれるログハウスに滞在。そこで殺人事件に遭遇する。被害者は館の宿泊客。雪に覆われた館で、足跡が限られた状況での密室殺人に、有栖は臨床犯罪学者の火村英生に協力を依頼。二人は、館に秘められた過去と、複雑に絡み合った人間関係の中から真相を追う。
11
表紙
ブラジル蝶の謎
有栖川有栖
講談社
大手サラ金社長の弟が、異国の蝶の標本が飾られた部屋で殺害される。犯罪臨床学者の火村英生と推理作家の有栖川有栖が、蝶の配置の意味と犯人を追う表題作を含む短編集。焼身死体、雪の足跡、密室消失など、6つの謎を名コンビが解き明かす。
12
表紙
英国庭園の謎
有栖川有栖
講談社
資産家・緑川隼人が英国庭園で宝探しゲーム中に死亡。参加者に配られた暗号は解読されず、宝のありかは不明。火村英生と有栖川有栖は、残された暗号と死の謎に挑む。庭園に隠された秘密と、富豪の死の真相とは?
13
表紙
朱色の研究
有栖川 有栖
KADOKAWA
臨床犯罪学者・火村英生は、過去のトラウマからオレンジ色を恐れる教え子、貴島朱美から2年前の未解決事件の再調査を依頼される。火村は推理作家の有栖川有栖と共に調査を始めるが、火村宛に新たな殺人予告が届き、予告通り第二の殺人が発生。火村とアリスは、奇抜なトリックと朱色のイメージが絡み合う事件の真相に迫る。
14
表紙
ペルシャ猫の謎
有栖川有栖
講談社
ある男が何者かに襲われ、意識不明となる。男の家で飼われていたペルシャ猫が、事件の重要な手がかりを握っている可能性が浮上する。火村英生と有栖川有栖は、猫の行動を観察し、事件の真相に迫っていく。猫が見たものは一体何だったのか?
15
表紙
暗い宿
有栖川 有栖
KADOKAWA
鉄道廃線跡を訪れたアリスは体調を崩し、『以呂波旅館』に泊まる。そこは廃業した旅館だったが、無理を言って泊めてもらう。夜中にスコップで土を掘るような音が聞こえ、不気味に感じる。後日、旅館の床下から白骨が発見される。
16
表紙
絶叫城殺人事件
有栖川有栖
新潮社
「NIGHT PROWLER」と書かれた紙片を口に押し込まれた若い女性が次々と殺害される。事件の陰には、ホラーゲームに登場するバーチャルな怪物が。表題作の他、「黒鳥亭」「壺中庵」「月宮殿」「雪華楼」「紅雨荘」を舞台にした、火村とアリスが挑む6つの短編を収録。
17
表紙
マレー鉄道の謎
有栖川有栖
講談社
火村とアリスは、旧友・大龍の招待でマレーシアのキャメロン・ハイランドへ。滞在中、彼らは密室殺人事件に遭遇する。被害者はトレーラーハウスのキャビネットで発見された男。容疑は大龍にかかる。火村は、残された時間で真相を解明し、友人を救えるのか。
18
表紙
スイス時計の謎
有栖川有栖
講談社
火村英生が、友人の村越が殺害された現場に呼ばれる。現場には、村越が参加予定だった高校の同窓会「リユニオン」のメンバーが身につけているスイス製の腕時計が消えていた。火村は、犯人が村越と格闘した際に腕時計のガラスが割れたため、村越の腕時計を奪ってリユニオンに参加したと推理し、メンバーを追い詰める。
19
表紙
白い兎が逃げる
有栖川 有栖
光文社
劇団女優・清水伶奈がストーカー被害に遭い、脚本家の亀井明月がボディガードを依頼される。ストーカーを注意したことで事態は収束したかに見えたが、事件は思わぬ方向へ。一方、火村英生は小学校のウサギ小屋で発見された死体と、駅でのアリバイ崩しに挑む。真亜子という女性と「白い兎」が事件の鍵を握る。
20
表紙
モロッコ水晶の謎
有栖川有栖
講談社
推理作家・有栖川は、とある社長邸のパーティーで毒殺事件に遭遇。邸内にいた十人の中に犯人がいる。一方、過去に人気を博した俳優が誘拐され、身代金が要求されるが、彼は誘拐前に殺されていた。「ABCキラー」では、クリスティの模倣犯を思わせる連続殺人事件が発生。火村英生が、難解な謎に論理で挑む。
21
表紙
乱鴉の島
有栖川有栖
新潮社
犯罪社会学者の火村英生と有栖川有栖は、手違いで烏島へ。そこは老詩人の別荘があり、謎めいた人々が集まっていた。島では死の気配が漂い、連続殺人が発生。火村は孤島に潜む「魔」に挑む。クローン技術をテーマに、現代社会を舞台にしたミステリー。
22
表紙
妃は船を沈める
有栖川 有栖
光文社
資産家・三松妃沙子の周囲で不幸な事件が続発。友人の夫が車で海に転落死、取り巻きは射殺される。彼女が持つ「猿の左手」は3つの願いを叶える代わりに災いをもたらすという。妃沙子に群がる男たちの欲望と、過去の出来事が複雑に絡み合い、事件は意外な真相へと向かう。火村英生が真相を解き明かす。
23
表紙
火村英生に捧げる犯罪
有栖川 有栖
文藝春秋
臨床犯罪学者・火村英生に、prof.Rを名乗る人物から犯罪予告が届く。相棒の作家・有栖川有栖は慇懃無礼な脅迫電話に悩まされる。過去の影におびえる男、真実を暴く鸚鵡など、火村と有栖が様々な事件に挑む短編集。
24
表紙
長い廊下がある家
有栖川有栖
光文社
大学生の日比野浩光は、限界集落の調査で山奥へ。道に迷い辿り着いた廃屋には、幽霊取材に来た男女がいた。そこは幽霊が出ると噂の、長い廊下がある家。翌朝、取材メンバーの一人が密室状態の廊下で死体となって発見される。火村英生が真相を解き明かす。
25
表紙
高原のフーダニット
有栖川有栖
徳間書店
臨床犯罪学者・火村英生に「双子の弟を殺した」と告白する男から電話が入る。翌日、告白通り死体が発見されるが、殺されたのは弟に加え、兄までもが撲殺されていた。火村と有栖川有栖は、透徹した論理で事件の真相に迫っていく。表題作に加え、推理作家・有栖川有栖が見る奇妙な夢を描いた「ミステリ夢十夜」など全3編を収録。
26
表紙
菩提樹荘の殺人
有栖川有栖
文藝春秋
アンチエイジングの旗手として人気だった53歳男性が菩提樹荘の庭で殺害された。彼はなぜかトランクスだけの裸で発見される。学生時代の火村英生が、若さゆえの犯罪や「若さ」をモチーフにした謎に立ち向かう連作短編集。
27
表紙
怪しい店
有栖川 有栖
KADOKAWA
誰にも言えない悩みをただ聞いてくれる「みみや」。その店主が殺され、火村英生と有栖川有栖が謎に挑む表題作。他に、骨董店で店主が殺された「古物の魔」、海辺の理髪店を舞台にした話など、様々な店を巡るミステリーを収録。火村と有栖のコンビが事件を解決する。
28
表紙
鍵の掛かった男
有栖川有栖
幻冬舎
大阪のホテルで男が首を吊って死んだ。警察は自殺と断定するが、ホテルの常連客である作家の景浦浪子は疑問を抱く。彼女は、同じく作家の有栖川有栖に調査を依頼。男は誰なのか、なぜ死んだのか。有栖は、男の過去を調べるうちに、驚愕の事実にたどり着く。
29
表紙
狩人の悪夢
有栖川 有栖
KADOKAWA
ミステリ作家有栖川有栖は、ホラー作家白布施正都に招待され、彼の家「夢守荘」へ。そこには「眠ると必ず悪夢を見る」部屋があった。アリスが宿泊した翌日、近くの家で首を矢で貫かれた女性の遺体が発見される。その家は、白布施の元アシスタント渡瀬信也が住んでいた家だった。
30
表紙
インド倶楽部の謎
有栖川有栖
講談社
神戸で開かれた「インド倶楽部」で、参加者が「アガスティアの葉」による前世リーディングを体験。数日後、メンバーが相次いで殺害される。臨床犯罪学者の火村英生と推理作家の有栖川有栖は、予言された死の謎を追う。前世の記憶、運命の予言、そして連続殺人。幻想と現実が交錯する中、二人は事件の真相に迫る。
31
表紙
カナダ金貨の謎
有栖川有栖
講談社
民家で男性が絞殺され、現場からカナダ金貨が消えた。火村英生と有栖川有栖は、犯人が計画した完全犯罪を論理で追い詰める。表題作に加え、船長が死んだ夜、エア・キャット、あるトリックの蹉跌、トロッコの行方を収録した国名シリーズ第10弾。
32
表紙
捜査線上の夕映え
有栖川 有栖
文藝春秋
大阪のマンションで男が鈍器で殺害された。容疑者が浮上するも、捜査は難航。火村英生は、事件の背後に潜む複雑な人間関係と過去の出来事に目を向ける。事件は意外な展開を見せ、関係者たちの秘密が明らかになるにつれ、事件の真相が浮かび上がる。夕映えのような切ない真実が、捜査線上に浮かび上がるエモーショナルミステリー。
33
表紙
日本扇の謎
有栖川有栖
講談社
舞鶴の海辺で記憶喪失の青年が発見される。唯一の手がかりは一本の扇。彼の身元判明後、京都市内で彼の周囲で密室殺人が発生。青年は再び姿を消し、疑念が向けられる。火村英生と有栖川有栖は、動機も犯行方法も不明な難事件に挑む。扇が示す真相とは?
34
表紙
砂男
有栖川 有栖
文藝春秋
都市伝説「砂男」を調べていた学者が殺害され、遺体には砂が。火村英生とアリスは奇怪な事件に挑む。雑誌掲載のみだった幻の火村シリーズ。
35
表紙
闇の喇叭
有栖川 有栖
講談社
探偵行為が禁止された平世21年。少女・空閑純は、名探偵だった両親を持つが、母親は失踪。父と母の故郷へ移住する。そこで発見された身元不明の他殺体が、父娘を事件に巻き込む。探偵の存在意義が問われる中、純は事件解決に挑む。
36
表紙
真夜中の探偵
有栖川有栖
講談社
数年前に失踪した母親の行方を追う17歳の空閑純は、探偵行為で逮捕された父親との面会も叶わない中、ある人物との出会いをきっかけに探偵を志す。そんな折、ある人物の別荘で木箱に入った元探偵の溺死体が発見され、純は「水の棺」の謎に挑むことになる。探偵が禁止された世界で、純は母の行方を探し、探偵としての一歩を踏み出せるのか。
37
表紙
論理爆弾
有栖川有栖
講談社
探偵行為が禁止された平世22年の日本。17歳の空閑純は、失踪した母の足跡を追い、九州の深影村へ。そこで母の手がかりを見つけるも、隣村のテロで村は封鎖、殺人事件が発生する。純は探偵として事件に挑み、真相を追う。
38
表紙
濱地健三郎の霊なる事件簿
有栖川 有栖
KADOKAWA
心霊探偵・濱地健三郎は、鋭い推理力に加え幽霊を視る能力を持つ。彼の元には、奇妙な現象に悩む人々や、警視庁の刑事も訪れる。同じ時刻に別の場所にいる加害者、ホラー作家を訪れる幽霊、態度が豹変した恋人… 濱地は助手のユリエと共に、ミステリーと怪談が融合した不可思議な事件を解決していく。
39
表紙
濱地健三郎の幽たる事件簿
有栖川 有栖
KADOKAWA
年齢不詳の探偵・濱地健三郎は、幽霊を視る能力と鋭い推理力を持つ。新宿の事務所には、奇妙な現象に悩む依頼人や、警視庁の刑事も訪れる。助手の志摩ユリエは、濱地が見たモノの特徴を描き出す。郊外での猫探し、幽霊からの依頼など、様々な怪事件を解決していく。
40
表紙
濱地健三郎の呪える事件簿
有栖川 有栖
KADOKAWA
新宿に事務所を構える心霊探偵・濱地健三郎が、助手の志摩ユリエと共に怪事件に挑む連作短編集。コロナ禍を舞台に、「リモート怪異」「戸口で招くもの」など、 इस दुनिया से परेのものが関わる奇妙な依頼を解決していく。彼は幽霊が見える能力を持ち、論理的な推理で真相を解明する。
41
表紙
マジックミラー
有栖川有栖
講談社
琵琶湖畔で女性の死体が発見。夫と双子の弟には完璧なアリバイが。被害者の妹は推理作家の空知に調査を依頼。やがて第二の殺人が発生、兄弟のどちらかが被害者となるが、身元不明。空知は真相を追う。
42
表紙
山伏地蔵坊の放浪
有栖川 有栖
東京創元社
土曜の夜、バー「えいぷりる」に集う常連たちは、山伏の地蔵坊先生の体験談に耳を傾ける。先生は各地で奇妙な殺人事件に遭遇し、その真相を解き明かしてきたという。ローカル線での消失、崖の上の新興宗教、トリュフと真夏日の事件、雪の博士邸など、地蔵坊先生が語る七つの殺人譚。常連たちは真相を推理する。
43
表紙
幻想運河
有栖川 有栖
実業之日本社
アムステルダムに住むシナリオライター志望の恭司は、バラバラ殺人事件を夢に見る。ほどなくして、運河で日本人のバラバラ死体が発見され、恭司は事件に巻き込まれる。友人たちとソフトドラッグを愛好していたが、その中の音楽家が殺害され、謎を追うほど真相は遠ざかる。アムステルダムと大阪、二つの水の都を舞台に、詩的なミステリーが展開される。
44
表紙
ジュリエットの悲鳴
有栖川 有栖
KADOKAWA
人気絶頂のロックバンドの歌に、謎の女の悲鳴が紛れ込む。ヴォーカリストが語り出す悲劇の真相とは?夜汽車で過去を回想する男は、自身に迫る危機に気づく…。スタンダードなトリックからギャグまで、バラエティ豊かな短編とショートショートを収録したミステリ集。
45
表紙
幽霊刑事
有栖川有栖
講談社
巴東署の刑事・神崎達也は、上司に射殺され幽霊となる。殺された理由に心当たりがなく、成仏できない神崎は、霊媒体質の同期・早川篤にだけ姿が見え、声も聞こえる。神崎は早川に事件のあらましを話し、幽霊刑事と霊媒刑事のコンビで捜査を開始する。事件解決は、神崎が昇天することを意味していた。
46
表紙
作家小説
有栖川有栖
幻冬舎
ミステリよりもミステリアスな作家という職業の「謎」に、有栖川有栖が挑む連作小説集。怯える作家、書けない作家、壊れていく作家など、様々な境遇の作家たちの姿をミステリ、コメディ、ホラーの要素を交えながら描く。作家だらけの、少し不思議で怖い物語。
47
表紙
虹果て村の秘密
有栖川有栖
講談社
推理作家志望の12歳、秀介は、同級生の優希と虹果て村で夏休みを過ごす。村には「夜に虹が出たら人が死ぬ」という言い伝えがあり、その通りに密室殺人が発生。土砂崩れで村に閉じ込められた二人は、言い伝えと密室の謎に挑む。村の因習、高速道路建設問題も絡み、少年探偵コンビが真相を追う。
48
表紙
現代ミステリー短編集 動物園の暗号
有栖川 有栖
岩崎書店
動物園で飼育係が奇妙な暗号を残して殺害された。残された暗号を解読し、犯人を突き止める表題作の他、「やけた線路の上の死体」など、鉄道を舞台にした謎解きミステリー短編を収録。全4編からなる、謎解きの面白さを堪能できる短編集。
49
表紙
壁抜け男の謎
有栖川 有栖
KADOKAWA
富豪の屋敷から名画が盗まれた。しかし、屋敷内に作られた迷路の中に絵を残し、犯人だけが消失した。犯人は一体どのようにして壁を抜けたのか?有栖川有栖の魅力が満載の、傑作ミステリー短編集の一編。犯人当て、近未来、官能的な物語など、多彩な作品が楽しめる。
50
表紙
赤い月、廃駅の上に
有栖川 有栖
KADOKAWA
17歳の不登校の少年が旅の途中、廃駅で野宿する。そこに鉄道ライターが現れ、2人は赤い月を見ながら語り合う。深夜、ライターがトイレに行くと、少年は異様な光景を目撃する。それは来るはずのない列車が到着し、不気味な何かを乗せて去っていくというものだった。鉄道が異界への扉を開く、恐怖と切なさの入り混じる物語。
51
表紙
幻坂
有栖川 有栖
KADOKAWA
大阪の天王寺七坂を舞台にした怪談集。幼い頃死んだ友達を偲ぶ「清水坂」、恋人を死に追いやってしまった男の苦悩を描く「愛染坂」、芭蕉の最期を描く「枯野」など、七坂にちなむ7編と時代物2編を収録。切なくも少し怖い、しっとりと胸に染み入る物語が展開される。心霊探偵・濱地健三郎が登場する作品も。
52
表紙
こうして誰もいなくなった
有栖川 有栖
KADOKAWA
伊勢湾の孤島に招かれた10人の男女。仮想通貨で富を得た大富豪の招待だったが、突如「全員死刑」が宣告される。招待客は過去に罪を犯した者たちで、次々と過去の悪行が暴かれる。そして、島で恐るべき連続殺人事件が発生する。これは、アガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」を再解釈した作品。
53
表紙
赤い鳥は館に帰る
有栖川有栖
講談社
「赤い鳥は館に帰る」は有栖川有栖のエッセイ集。デビュー15年間のエッセイから著者が厳選。ミステリー、映画、日常、旅など多岐にわたるテーマを軽妙な語り口で綴る。作家の創作の裏側や、作品への想いが垣間見えるファン必携の一冊。ユーモアと知性が光るエッセイを通して、有栖川有栖の世界をより深く楽しめる。
54
表紙
謎は解ける方が魅力的
有栖川有栖
講談社
有栖川有栖の「ミステリEye」を通して、映画・日常・阪神タイガースなど多岐にわたるテーマを考察するエッセイ集。本格ミステリと漫才の関係から、熱狂的な阪神ファンとしての試合分析まで、有栖川有栖ならではの視点が満載。日常に潜むミステリー、そして解ける謎の魅力に迫る。
55
表紙
正しく時代に遅れるために
有栖川有栖
講談社
日常に潜むミステリー、人間関係の繋がり、そしてネット書店での意外な発見。有栖川有栖が日々の生活、映画、小説に隠された謎を独自の視点で解き明かすエッセイ集。日常の些細な出来事から、ミステリーの বীজ(たね)を見つけ出す、著者の鋭い観察眼とユーモアが光る作品。
56
表紙
鏡の向こうに落ちてみよう
有栖川有栖
講談社
「鏡の向こうに落ちてみよう」は、有栖川有栖のエッセイ集。ミステリ作家の思考回路を覗き見ることができる。台湾訪問で感じたミステリへの思い、日々の生活、映画、不思議な事件、阪神タイガースなど、デビュー20年目の作家が紡ぐ透明感あふれるエッセイが収録されている。日常をミステリ作家の目で見た、謎に満ちた世界へ誘う。
57
表紙
有栖川有栖の鉄道ミステリー旅
有栖川 有栖
光文社
ミステリー作家・有栖川有栖が、鉄道ミステリーの話題を交えながら、鉄道の旅の魅力を綴るエッセイ。幼少期の鉄道の記憶、学生時代の貧乏旅行、夫婦での鉄道旅行など、自身の鉄道遍歴を明かし、ミステリーと鉄道の親和性を語る。「この鉄ミスがすごい!ベスト60」も収録。
58
表紙
本格ミステリの王国
有栖川有栖
講談社
有栖川有栖デビュー20周年を記念した作品集。「蒼ざめた星」と「殺刃の家」という著者が秘蔵していた短編2作を初収録。“本格”ミステリの地平を見つめる作者の透徹した眼差しが光る。本格ミステリの魅力を凝縮した、ファン必携の一冊。
59
表紙
完全版 密室ミステリの迷宮
NoDATA
洋泉社
『完全版 密室ミステリの迷宮』は、有栖川有栖監修による密室ミステリに関する様々な話題を集めた書物です。国内外の密室ミステリ作品の紹介から、有栖川有栖と貴志祐介の対談、鍵メーカーへのインタビュー、漫画、架空対談など、密室に関する様々な角度からの情報が詰め込まれています。
60
表紙
ミステリ国の人々
有栖川有栖
日経BP
『ミステリ国の人々』は、有栖川有栖によるミステリ紹介エッセイ集。シャーロック・ホームズやルパンといった有名キャラクターから、明智小五郎の妻・文代のような意外な人物まで、古今東西のミステリ作品に登場する様々な人物に焦点を当て、作品の魅力を語る。読者にとって格好のミステリ入門書となっている。
61
表紙
論理仕掛けの奇談 有栖川有栖解説集
有栖川 有栖
KADOKAWA
有栖川有栖が国内外のミステリー名作を解説する、ファン必携のガイドブック。クリスティ、クイーンから、松本清張、綾辻行人、今村昌弘まで、幅広い作品を網羅。著者の愛がこもった解説は、作品の新たな魅力を発見させてくれる。単行本刊行後に新たに執筆した解説と、杉江松恋との読書対談も収録した増補版。優れたミステリ・ブックガイドとして最適。