我孫子武丸の著作まとめ

我孫子武丸は1962年兵庫県生まれの推理作家。京都大学推理小説研究会を経て1989年『8の殺人』でデビュー。「新本格推理の担い手」と評され、本格ミステリからサスペンス、コミカルな作品まで幅広い作風を持つ。代表作『殺戮にいたる病』は巧みな叙述トリックでミステリー界に衝撃を与えた。また、大ヒットゲーム『かまいたちの夜』のシナリオを手掛けたことでも知られ、小説以外にもゲーム、漫画原作、脚本など多方面で活躍している。速水三兄妹シリーズや人形シリーズなどの人気シリーズも持つ。重厚な作品から青春小説まで、多彩なエンターテイメントを提供する作家である。

小説一覧

1
表紙
8の殺人
我孫子武丸
講談社
「8の字屋敷」と呼ばれる屋敷で、社長の長男がボウガンで殺害される。容疑者は使用人の息子だが、警部補の恭三は疑問を持つ。その後、第二の殺人が密室で発生。恭三は推理マニアの弟妹と真相究明に挑む。大胆なトリックとユーモアが特徴のミステリー。
2
表紙
0の殺人
我孫子 武丸
講談社
資産家の老婦人カツの喜寿を祝う席で、姪が毒殺される。容疑者は甥、弟、そしてカツ本人。しかし、第二の事件で甥が、第三の事件で弟が死亡。さらにカツも心臓麻痺で死亡し、強盗に刺される。関係者が全員死亡し、後に残るのは大きな謎だけ。
3
表紙
メビウスの殺人
我孫子武丸
講談社
大東京で金槌と絞殺による連続殺人発生。現場には謎の数字メモが残されていた。被害者には接点が見当たらず、捜査は難航。速水三兄妹は、被害者たちを結ぶ「失われた環」を探す。犯人は一人か、複数か?奇想天外なトリックと鮮やかな推理が展開される。
4
表紙
人形はこたつで推理する
我孫子 武丸
講談社
腹話術師・朝永嘉夫が操る人形、鞠小路鞠夫は名探偵。幼稚園で働く妹尾睦月は、鞠夫と朝永が話しているのを聞き、彼らと親しくなる。幼稚園で飼育しているウサギが相次いで奇妙な事件に巻き込まれ、鞠夫は事件の真相を解き明かす。人形探偵コンビが活躍するユーモアミステリー。
5
表紙
人形は遠足で推理する
我孫子 武丸
講談社
幼稚園の遠足バスが、拳銃を持った男に乗っ取られる。男は警察に追われる殺人犯で、バスはハイジャックされてしまう。そんな中、腹話術師の朝永嘉夫と人形の鞠夫、幼稚園教諭の妹尾睦月は、男が語る密室殺人の謎に巻き込まれる。鞠夫の推理が事件の真相を解き明かす。
6
表紙
人形は眠れない
我孫子武丸
講談社
幼稚園教諭の妹尾睦月の街で連続放火事件が発生。腹話術師の朝永とその人形・鞠夫が事件に挑む一方、睦月は結婚式の二次会で出会った好青年に関口から熱烈なアプローチを受ける。朝永に罪悪感を抱きつつデートを重ねる睦月。鞠夫の誕生秘話も明かされる、ひと夏の出来事を描く。
7
表紙
人形はライブハウスで推理する
我孫子武丸
講談社
幼稚園教諭の妹尾睦月の恋人、腹話術師の朝永嘉夫が操る人形・鞠小路鞠夫は名探偵。睦月の弟・葉月に殺人容疑がかかるが、今回も鞠夫が鮮やかに解決する。本格テイストの短編6本を収録した青春ユーモア・ミステリー。
8
表紙
ぼくの推理研究
石月 誠人
集英社
夏休み、退屈していた「ぼく」と大塚は、隣に引っ越してきた萩原さんの部屋に入り浸る。そこはテレビゲームに熱中できる天国のような場所だった。そんな中、「ぼく」たちは夏休みの自由研究として、身の回りで起こる様々な謎を推理する「推理研究」を始める。
9
表紙
死神になった少年
甲斐谷 忍
集英社
「ぼく」の友人の森本は、その日に誰が死ぬかわかると予言し、新聞の死亡欄に的中する。次に死ぬのは自分だと予言するが…。「ぼく」は森本の言葉を信じ、事件に巻き込まれていく。
10
表紙
少年たちの四季
我孫子 武丸
集英社
中三の夏、僕は隣に引っ越してきたゲーム好きの萩原さんと仲良くなる。受験勉強をサボって萩原さんの部屋に入り浸る日々。しかしある日、マンションから若い女性が転落する。それは友人の父親の不倫相手だった。自殺か他殺か?少年時代の特別な季節を描いた青春ミステリー。
11
表紙
腐蝕の街 (双葉文庫 あ 21-1)
我孫子 武丸
双葉社
西暦2024年、溝口警部補は、かつて逮捕したシリアルキラー『ドク』こと菅野礼也の死刑執行後、類似の殺人事件が発生。現場には溝口への挑戦状が。ドクは死んだはずでは?溝口は不良少年シンバと共に、腐った欲望が渦巻く東京の夜を駆ける。
12
表紙
屍蝋の街
我孫子 武丸
双葉社
2025年、仮想都市ピットは無法地帯。現実世界の溝口とシンバは、ネットジャンキーに命を狙われる。連続殺人鬼「ドク」に脳をコントロールされた溝口は戦いに挑む。近未来クライム・ノベル。
13
表紙
ディプロトドンティア・マクロプス
我孫子武丸
講談社
京都で探偵事務所を開設したばかりの「私」は、大学教授の娘から失踪した父の捜索、そして美少女からカンガルーのマチルダ捜索の依頼を受ける。捜査開始後、暴漢に襲われ、巨大な陰謀に巻き込まれていく。
14
表紙
狩人は都を駆ける
我孫子武丸
文藝春秋
京都で探偵事務所を営む「私」に、ドーベルマン誘拐事件の解決依頼が舞い込む。しかし、それは奇妙な依頼の始まりに過ぎなかった。野良猫連続殺傷事件、ドッグショーの警備と、なぜか動物絡みの事件ばかりが続く。ユーモアとハードボイルドが入り混じる中、古都の風情を背景に「私」は事件に挑む。
15
表紙
警視庁特捜班ドットジェイピー
我孫子 武丸
光文社
相次ぐ不祥事でイメージアップを図るため警視庁初の戦隊『警視庁特捜班ドットジェイピー』が結成。集められたのは、性格に難はあるものの、格闘、射撃、コンピュータなどの達人にして美男美女揃いの5人の警官。一躍脚光を浴びる彼らだが、その知名度が災いして重大な事件に巻き込まれる。
16
表紙
特捜班危機一髪 警視庁特捜班ドットジェイピー
我孫子 武丸
光文社
警視庁イメージアップのため結成された戦隊ヒーロー“ドットジェイピー”。美男美女警官5人の行く手を阻むのは、都知事の陰謀か、色と欲か!?ドットジェイピーは誘拐事件を解決し脚光を浴びるが、都知事は人気失墜を企み、新メンバーと称した刺客を送り込む。
17
表紙
凛の弦音
我孫子 武丸
光文社
弓道一筋の高校一年生・篠崎凜は、恩師の家で起きた殺人事件を解決したことで「天才弓道美少女」として評判になる。その後も、身の回りで起こる様々な事件に巻き込まれながら、弓道や友情に悩み、葛藤しながらも真摯に向き合い成長していく。
18
表紙
残心 凛の弦音
我孫子 武丸
光文社
翠星学園高校二年生の篠崎凜は、弓道に打ち込んできたが、師匠の死から弓を射られなくなる。ライバルの波多野に心を開かれ立ち直るも、三年生となり進路に悩む。弓道とは何か、生きるとは何か。凜は悩みながらも成長し、人との繋がりを知り大人になろうとあがく。
19
表紙
探偵映画
我孫子 武丸
講談社
鬼才映画監督・大柳が新作撮影中に失踪。撮影済みの映像は予告編も流れ、結末を知るのは監督のみ。残されたスタッフは、監督不在の事実を隠しつつ、撮影済みのシーンから犯人を推理し映画を完成させようとする。しかし、出演者たちは自分が犯人役になることを望み始める。
20
表紙
殺戮にいたる病
我孫子武丸
講談社
東京で猟奇殺人が続発、犯人は蒲生稔。彼は愛を求め、凌辱の果てに惨殺を繰り返す。物語は冒頭から衝撃的なラストへ向かい、蒲生の行動と魂の軌跡を辿る。時代の悪夢と闇を抉る、恐るべき殺人者の物語。
21
表紙
小説たけまる増刊号
我孫子 武丸
集英社
「小説たけまる増刊号」は、我孫子武丸による「ひとり雑誌」形式の短編集。ミステリー、ホラー短編に加え、グラビア、評論、エッセイ、コラム、対談など、雑誌の体裁をパロディ化。収録作は「裏庭の死体」「バベルの塔の犯罪」「座右のめろでい」「患者」「猟奇小説家」など。ホラー作品には蛭子能収の挿絵が掲載されている。
22
表紙
たけまる文庫 怪の巻
我孫子 武丸
集英社
業界初の「ひとり雑誌」形式の短編集が「個人文庫」として登場。ホラー作品を集めた「怪の巻」には、猫を異常に恐れる男の話「猫恐怖症」、桜が頭蓋を食い破る「春爛漫」、小説の通りに起きる惨殺事件の謎「猟奇小説家」など、選りすぐりの9編を収録。
23
表紙
たけまる文庫 謎の巻
我孫子 武丸
集英社
話題の個人文庫、堂々の完結巻はミステリ短編を集めた「謎の巻」。ファンおなじみの速水三兄妹の活躍や、自分自身の行動調査を探偵に依頼した男など傑作8編を収録。ユーモアミステリーからホラーまで、バラエティーに富んだ内容で、読者を飽きさせない。
24
表紙
弥勒の掌
我孫子武丸
文藝春秋
妻を殺された刑事・蛯原と、失踪した妻を探す教師・辻。二人はそれぞれ事件を追ううち、新興宗教団体「救いの御手」の存在にたどり着く。教団の背後に蠢く陰謀と、複雑に絡み合う人間関係。やがて二人は驚愕の真相に近づいていく。
25
表紙
さよならのためだけに
我孫子武丸
徳間書店
新婚旅行から戻った水元憲明と月は、そりが合わず離婚を決意。しかし、少子化対策の国策会社PM社が、相性最高の二人を生涯結婚させようと妨害。PM社員である憲明と月は、別れるために共闘する羽目になる。
26
表紙
眠り姫とバンパイア
我孫子武丸
講談社
母親と二人暮らしの小学5年生・相原優希は、家庭教師の荻野歩実に、3年ぶりに父親が会いに来てくれたと打ち明ける。しかし、父親は既に亡くなっているはずだった。優希にしか見えない父親は本当にバンパイアなのか?家族に秘められた謎とは?
27
表紙
狼と兎のゲーム
我孫子武丸
講談社
小学5年生の心澄望は、警察官の父親から暴力を受けていた。夏休みのある日、父親のパソコンを壊したと怯える心澄望と智樹が家に戻ると、父親が弟の死体を始末しているのを目撃する。二人は父親から逃げるが、父親は警察官。警察に頼れない二人は、迫り来る怪物から逃げ切れるのか。
28
表紙
裁く眼
我孫子 武丸
文藝春秋
漫画家志望の袴田鉄雄は、法廷画家の代役として美人被告の裁判を描くことに。初日の絵が好評を得た直後、何者かに襲われる。鉄雄は姪の蘭花と、襲撃犯と絵に隠された秘密を探る。裁判の進行と並行し、意外な真相が明らかになる法廷サスペンス。
29
表紙
怪盗不思議紳士
我孫子 武丸
KADOKAWA
戦後間もない日本。孤児の瑞樹は探偵・九条響太郎の助手を務めることに。九条は怪盗不思議紳士と宿敵同士。ある日、不思議紳士の犯行と思われる強盗殺人事件が発生するが、調査中に九条が爆殺される。瑞樹は悲しみを乗り越え、真実を突き止める決意をする。
30
表紙
監禁探偵
我孫子 武丸
実業之日本社
亮太は、盗撮していた女性の部屋で彼女の死体を発見するが、少女アカネを自室に監禁しているため通報できない。アカネに助言された亮太は、事件の真相を追うことになる。アカネの推理力で事件は解決に向かうが、亮太の犯罪行為も明らかになる。
31
表紙
修羅の家
我孫子武丸
講談社
晴男はレイプ現場を優子に目撃され、彼女の家に連れていかれる。そこには同じ格好の者が十名ほど「家族」として生活。晴男も一員となるが、居住者は優子に虐待されていた。一方、北島は初恋相手の愛香と再会、彼女から「家族」での窮状を聞き救い出そうとするが、"悪魔"が立ちはだかる。