推理ゲーム

メタルギアソリッドの時系列ストーリー【ネタバレ注意】

この記事は約11分で読めます。
記事内に広告が表示されます

〈メタルギア〉シリーズは、コナミデジタルエンタテインメントが手掛けるステルスゲームです。壮大なサーガは「スネーク」と呼ばれる複数の主人公が、1960年代の冷戦時代から2010年代に至る50年以上に渡って、複雑な物語を織りなしています。この記事では、主要な本編作品とスピンオフ作品(本編から派生した物語や異なる視点で描かれる作品)を含めた、メタルギアシリーズのストーリー上の時系列をまとめています。それぞれの作品について、位置づけやストーリーを紹介していますので、ネタバレを含む内容になっています。

スポンサーリンク

メタルギア時系列

1964年: MGS3/Δ

シリーズ全体の物語の起点となる作品で、冷戦下のスパイ活動を描いています。のちにBIGBOSSと呼ばれるようになる英雄ネイキッド・スネークが主人公で、スネークの最初の物語といえます。

  • ストーリー
    1964年、ネイキッド・スネークは「ヴァーチャスミッション」と「スネークイーター作戦」という二つのミッションを通じて、国家間の陰謀に巻き込まれ、師であるザ・ボスと対峙することになります。最終的にザ・ボスを倒し、世界を核戦争の危機から救いますが、深い傷を残すことになります。
  • 主な登場人物
    ネイキッド・スネーク(後のBIGBOSS)、ザ・ボス、オセロット、EVAなど

1970年: MGS Portable Ops

『メタルギアソリッド3』の6年後を描く作品で、PSPで初の正統続編としてリリースされました。テーマは「仲間」であり、捕虜を仲間に加えて部隊を編成するという新しいシステムが導入されました。

  • ストーリー
    BIGBOSSは、南米コロンビアのサンヒエロニモ半島でFOX部隊の反乱に巻き込まれ、自身の潔白を証明するために戦うことになります。そこで集めた仲間は、のちに「FOXHOUND」へと繋がる傭兵部隊の基礎を築くことになります。新型兵器「弾道メタルギア」の発射阻止が目的の一つでもありました
  • 主な登場人物
    ネイキッド・スネーク(BIGBOSS)、ロイ・キャンベル(後のFOXHOUND司令官)、ジーン、オセロットなど

1974年: MGS Peace Walker

『メタルギアソリッド3』から『メタルギアソリッドV: グラウンド・ゼロズ』までのミッシングリンクを描く作品で、BIGBOSSの「国境なき軍隊 (MSF)」創設の物語です。ナンバリングはされていませんが、小島秀夫監督作品として正史に位置づけられています。

  • ストーリー
    1974年、コスタリカを舞台に、BIGBOSS(スネーク)がMSF(国境なき軍隊)を率いて、新型核搭載歩行戦車「ピースウォーカー」を巡る陰謀を阻止するために活躍します。MSFは、いかなる国家や組織、イデオロギーにも属さない私設軍隊として設立され、スネークが総司令官、カズヒラ・ミラーが副司令官を務めました。プレイヤーは敵兵士や兵器を捕獲し、自身の傭兵組織とその基地「マザーベース」を構築・発展させることができます
  • 主な登場人物
    スネーク(BIGBOSS)、カズヒラ・ミラー、パス、ストレンジラブ博士など

1975年: MGS5グラウンド・ゼロズ

『メタルギアソリッドV: ファントム・ペイン』のプロローグにあたる作品で、「フォトリアルな映像」と「リアルな潜入シミュレータ」というコンセプトのもと、オープンワールドの萌芽が見られる作品となっています。

  • ストーリー
    『Peace Walker』の直接の続編として、1975年、BIGBOSSがキューバの米軍基地に潜入し、謎の武装組織「XOF」に拉致された仲間パスとチコを救出する任務に挑みます。この事件はBIGBOSSの仲間たちが悲劇に見舞われる重要な出来事となり、後の「ファントムペイン」へと繋がる伏線が描かれています
  • 主な登場人物
    BIGBOSS、カズヒラ・ミラー、パス、チコ、ヒューイ(Dr.エメリッヒ)など

1984年: MGS5ファントム・ペイン

シリーズ最大の謎である「なぜ英雄(BIGBOSS)が悪の道へ堕ちることになったのか?」というテーマを描く、オープンワールド形式の作品です。

  • ストーリー
    『グラウンド・ゼロズ』の事件から9年後の1984年、昏睡状態から目覚めた隻眼に義手の男「スネーク」が、ソ連のアフガニスタン侵攻下にあるアフガンに現れます。スネークは工作員オセロットに導かれ、かつての相棒カズヒラ・ミラーがソ連軍に囚われていることを知り、救出に向かいます。自分たちから全てを奪った組織「サイファー」への復讐を誓い、新たな傭兵集団「ダイアモンド・ドッグズ」を率いて世界を股にかけた戦いを繰り広げます。物語の終盤、プレイヤーが操作していたスネークは、本物のビッグボスではなく、彼の影武者として用意されたヴェノム・スネークだったことがわかります。ヴェノムの正体は『グラウンド・ゼロズ』の終盤でパスとチコを救出した際に、爆発からビッグボスを身を挺して守り、瀕死の重傷を負ったメディックでした。本物のビッグボスは、影武者であるヴェノム・スネークに伝説を演じさせ、その間に自身は姿を隠し、真のアウターヘブンを築くための準備を進めていました。ヴェノム・スネークは、本物のビッグボスから与えられた記憶と容姿によって、自分がビッグボスであると信じ込まされていました。この幻肢痛(ファントム・ペイン)のように、失われたものへの痛みや、与えられた偽りの記憶に苦悩しながらも、ヴェノム・スネークは伝説の英雄として戦い続けます
  • 主な登場人物
    BIGBOSS、リボルバー・オセロット、カズヒラ・ミラー、クワイエット、スカルフェイスなど

1995年: メタルギア

1987年にMSX2用ゲームとして発売された、シリーズの第1作目で、ステルスゲームというジャンルを確立した画期的な作品となりました。のちに伝説の英雄となるソリッド・スネークが初登場します。

  • ストーリー
    1995年、南アフリカの奥地に設立された武装要塞国家「アウターヘヴン」で、世界の脅威となる新兵器が開発されているとの情報が特殊部隊FOXHOUNDに入ります。FOXHOUNDの総司令官であるBIGBOSSは、新米隊員ソリッド・スネークをアウターヘヴンに送り込みます。スネークはそこで核搭載二足歩行戦車「メタルギア」の存在を知り、それを破壊するために奮闘しますが、最終的にアウターヘヴンの黒幕がBIGBOSS自身であることを知ることになります
  • 主な登場人物
    ソリッド・スネーク、BIGBOSSなど

1999年: メタルギア2

初代『メタルギア』の4年後を描く続編で、コナミが蓄積した技術を結集した作品と言われています。のちの『メタルギアソリッド』に繋がるシステムが多く採用されました。

  • ストーリー
    1990年代後半、世界は安定化に向かいつつありましたが、中東の小国ザンジバーランドに新たな軍事政権が樹立し、核武装を遂げ、世界に再び核の脅威が訪れます。また、深刻なエネルギー危機に直面していた世界で、高純度石油を精製する微生物「OILIX」を発明したマルフ博士がザンジバーランドに拉致されます。ソリッド・スネークはマルフ博士の奪還のため、ザンジバーランドに単独潜入します。このミッションで、スネークは再びBIGBOSSと対峙することになります
  • 主な登場人物
    ソリッド・スネーク、ホーリー・ホワイト、グレイ・フォックス、BIGBOSSなど

2005年: メタルギアソリッド

PlayStation向けに発売され、シリーズの名を広く知らしめた作品です。シリーズ初のフル3D作品であり、声優によるキャラクターの演技がストーリー性を高めました。

  • ストーリー
    21世紀初頭の2005年、アラスカのシャドーモセス島にある核兵器廃棄所で、特殊部隊FOXHOUNDが武装蜂起し、核兵器搭載二足歩行戦車「メタルギアREX」を奪取します。彼らは伝説の兵士BIGBOSSの遺体の引き渡しを要求し、応じなければ核を発射すると通告。退役していた伝説の英雄ソリッド・スネークは、この核ジャックテロ事件を鎮圧するため、再び戦場へ赴きます。スネークは自身のクローン兄弟であるリキッド・スネークと対峙し、遺伝子という運命に翻弄される物語が描かれます
  • 主な登場人物
    ソリッド・スネーク、リキッド・スネーク、オタコン(ハル・エメリッヒ)、メリル・シルバーバーグ、ロイ・キャンベル、グレイ・フォックスなど

2005-2007年: MGSモバイル

「メタルギアソリッド モバイル(METAL GEAR SOLID MOBILE:MGSM)」は2008年にコナミデジタルエンタテインメントから発売された携帯電話用のゲームアプリです。コナミのアプリ配信サイト『コナミネットDX』でダウンロード販売されていました。3Dステルスアクションゲームとして「メタルギアソリッド」シリーズのゲーム性を再現し、携帯電話のカメラ機能を利用してゲームを攻略する独自のギミックも盛り込まれていました。2016年にコナミネットDXのサービスが終了したため、現在は新規購入ができません。ストーリーは『メタルギアソリッド(1998年発売)』と『メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ』の間を描いています。

  • ストーリー
    シャドー・モセス事件以降、リボルバー・オセロットによってメタルギアREXの技術情報が世界中に流出し、各国でREXの亜種が作られるようになりました。これを受けて、ソリッド・スネークとハル・エメリッヒ(オタコン)は反メタルギア財団フィランソロピーを設立し、メタルギア撲滅に向けて活動していました。そんな中、オタコンのもとに「リード博士」と名乗る人物からコンタクトがあります。リード博士は、とある組織でメタルギアの開発に携わっていましたが、大量破壊兵器を生み出した罪を悔い、施設やメタルギアに関する情報を提供する代わりに、施設からの脱出の手助けを要請。リード博士の身元が不明で、その発言内容に不審な点があるためオタコンは警戒しますが、提供された情報が正確であったことから、ソリッド・スネークが施設への潜入任務に赴きます。スネークは施設に潜入し、ノードにアクセスしてカードキーのランクを上げながらリード博士のもとへ向かいます
  • 主な登場人物
    ソリッド・スネーク、ハル・エメリッヒ(オタコン)、リード博士など

2007/2009年: メタルギアソリッド2

「ミーム(文化的遺伝子)」をテーマとし、インターネット社会におけるポスト真実や監視社会の問題を予見したかのような展開が特徴です。世界で700万本を売り上げたシリーズ屈指の人気作でもあります。

  • ストーリー
    本作はタンカー編(2007年)とプラント編(2009年)の2部構成です。タンカー編では、ソリッド・スネークが水陸両用型の新型メタルギアRAYの輸送情報を入手し、潜入調査を行いますが、オセロットの罠にはまり、タンカーと共に姿を消します。2年後のプラント編では、新人FOXHOUND隊員の雷電が、テロリスト集団「サンズ・オブ・リバティー」に占拠された巨大海上除染施設「ビッグ・シェル」へ潜入します。テロの首謀者は死んだはずのソリッド・スネークを名乗り、雷電は真実を求めて戦います
  • 主な登場人物
    ソリッド・スネーク、雷電(ジャック)、リボルバー・オセロット、ソリダス・スネーク、オタコン、オルガ・ゴルルコビッチなど

2014年: MGS4

「ソリッド・スネーク」を主人公にした物語の最終章であり、シリーズ本編の全ての謎が解明される作品です。加齢により老化した「オールド・スネーク」が最後の戦いに挑みます。

  • ストーリー
    2014年、世界は軍事サービスを行う民間軍事企業(PMC)が戦争をビジネスとして行う時代へと変貌していました。PMCを束ねるマザーカンパニー「OUTER HEAVEN」を統率する「リキッド・オセロット」が武装蜂起を企て、国連職員となったロイ・キャンベルは、急速な老化現象に苦しむ「オールド・スネーク」にリキッド暗殺の非公式任務を依頼します。スネークは自身の残された余命をこの任務に賭け、世界を巡る最後の戦いに身を投じます
  • 主な登場人物
    オールド・スネーク(ソリッド・スネーク)、リキッド・オセロット、オタコン、メリル・シルバーバーグ、雷電、BIGBOSSなど

2018年: MGライジングR

『メタルギアソリッド4』の4年後を描くスピンオフ作品です。本編とのストーリー的な繋がりを持ち、サイボーグ兵士の雷電が主人公を務める爽快なアクションゲームです。

  • ストーリー
    『メタルギアソリッド4』から4年後の2018年、民間軍事警備会社「マヴェリック・セキュリティ・コンサルティング」に所属するサイボーグ兵士雷電は、要人警護任務中に、別のPMC「デスペラード・エンフォースメント社」のサイボーグに襲撃されます。ンマニ首相を殺害され、自身も重傷を負った雷電は、新型ボディに換装し、デスペラード社が関与する陰謀を阻止するために戦います。雷電は「自由な情報発信が保証されてもなお剥奪され続ける真実」と対峙し、サイボーグとしての存在意義を問われます
  • 主な登場人物
    雷電(ジャック)、サムエル・ホドリゲス、ミストラル、モンスーン、サンダウナー、ドクトルなど
スポンサーリンク

発売順

  1. メタルギア (1987年7月13日)
  2. メタルギア2 ソリッド・スネーク (1990年7月20日)
  3. メタルギアソリッド (1998年9月3日)
  4. メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ (2001年11月29日)
  5. メタルギアソリッド3 スネークイーター (2004年12月16日)
  6. メタルギアソリッド: Portable Ops (2006年12月21日)
  7. メタルギアソリッド モバイル (2008年1月31日 – EZweb版)
  8. メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット (2008年6月12日)
  9. メタルギアソリッド Peace Walker (2010年4月29日)
  10. メタルギア ライジング リベンジェンス (2013年2月21日)
  11. メタルギアソリッドV: グラウンド・ゼロズ (2014年3月20日)
  12. メタルギアソリッドV: ファントム・ペイン (2015年9月2日)
タイトルとURLをコピーしました