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カラスの親指|あらすじ・感想・ネタバレ【道尾秀介】

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 道尾秀介さんの『カラスの親指 by rule of CROW’s thumb』は、一筋縄ではいかない人間模様と、巧妙に仕掛けられたトリックが魅力の作品です!この記事では、あらすじ、感想、高評価ポイント、低評価ポイント、ネタバレなどをまとめています。

項目 評価
【読みやすさ】
スラスラ読める!?
【万人受け】
誰が読んでも面白い!?
【キャラの魅力】
登場人物にひかれる!?
【テーマ】
社会問題などのテーマは?
【飽きさせない工夫】
一気読みできる!?
【ミステリーの面白さ】
トリックとか意外性は!?
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あらすじ

 武沢竹夫(通称タケ)は真面目なサラリーマンだったが、闇金に人生を狂わされ、今は詐欺師として日銭を稼いでいた。そんな彼の前に現れたのが、どこか憎めない詐欺師、入川鉄巳(通称テツ)。ひょんなことから、スリの少女・河合まひろ、その姉で美人のやひろ、そしてやひろの恋人である貫太郎という、ワケありな面々と共同生活を送ることになる。
 他人同士の奇妙な生活が始まる中、彼らは過去の清算のため、一世一代の詐欺計画を企てる。しかし、その計画の裏には、想像を絶する真実が隠されていた――。


小説の特徴

  • 緻密な伏線と驚愕の回収:物語全体に散りばめられた伏線が、ラストに向けて見事に回収されます!作者の巧妙な仕掛けに驚嘆間違いなし!?
  • 予測不能な展開:二転三転するストーリー!「次は何が起こるのか?」という期待感がすごい
  • 愛すべきキャラ:登場人物たちの人間味あふれる姿!
  • ラストはどうなる?:絶望的な状況から始まる物語のラストとは

こんな人にオススメ

  • どんでん返しのあるミステリーが読みたい!
  • 感動的な人間ドラマを読みたい!
  • 読後感の良い作品が好き!
  • 人生に迷っている…過去に嫌な記憶を抱えている…
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感想

 最初から最後まで騙された!という感じでミステリーとしてとても面白かったです。最後の最後に大どんでん返しがあって、いろいろな伏線に気付いたりもしました。ミステリーとしての面白さはもちろんですが、人生の再生と家族の絆を描いた感動的な物語としても楽しむことができました。
 伏線回収が見事で、読み終わった後には「やられた!」という爽快感と、じんわりとした感動が味わえる感じです。

高評価のポイント

  • 伏線回収の妙:伏線の張り方が巧妙で、すべてのピースがピタリとはまる感覚に快感を覚える
  • 感動的なストーリー:騙されたけれど…騙されてよかったと思えるいい話です!
  • キャラクター:キャラがいい味が出ていて、個性的な登場人物たちに引き付けられます!個人的にはテツが好き

低評価のポイント

  • 出来すぎ感:結末が「夢オチと同じ」に思えるかもしれません…非現実的な設定や展開、都合良すぎる、出来すぎている展開や結末に違和感を覚えるかも
  • 意外性の薄さ:壮大なトリックが仕掛けられていますが…既視感がないわけではないく、ミステリーに慣れていると意外性が弱く感じるかも…
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ネタバレ

 闇金への復讐劇は入川鉄巳(実は河合光輝)によって仕組まれた壮大な詐欺・マジックでした。つまり、入川は武沢の過去の罪を償わせ、まひろたちを自立させるために、劇団員を雇って芝居を演じさせていました。

  • 入川鉄巳の正体
    入川はまひろとやひろの実の父親。過去に詐欺で多くの人を不幸にしたことを悔い、娘たちをまっとうな道に戻すことを決意する
  • アルバトロス作戦の真相
    闇金との対決は、入川が雇った劇団員による茶番劇。武沢たちを追い詰めるはずだったヒグチも、実は入川の計画に協力していた
  • トサカの安否
    死んだと思われた猫のトサカも実は無事。入川の「誰も傷つけない」という強い意志の表れ
  • 入川の目的
    入川は武沢に過去の罪を償わせて救済し、まひろとやひろには新しい人生を歩ませて幸せになってもらうために、自らの命を賭けた「マジック」を仕掛けた

結末

 入川の死後、武沢は詐欺師を辞め、まひろとやひろは新たな生活を始めます。貫太郎も、自分の才能を活かせる仕事を見つけ、それぞれの道を歩み始めます。彼らは、入川が残した「マジック」によって、過去の傷を乗り越えたわけです。

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