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香港九龍財宝殺人事件|あらすじ・ネタバレ解説【金田一少年の事件簿R】

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香港九龍財宝殺人事件(File.1〜4)』は『金田一少年の事件簿R』の最初のエピソードで、香港を舞台にしたスケールの大きな事件です。この記事ではあらすじとネタバレ、登場人物、感想などをまとめています。

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あらすじ

幼馴染みの七瀬美雪が、自分に瓜二つの行方不明の有名モデルの代役として、香港で開催される大規模なファッションイベントに招かれます。金田一一も美雪に付き添い香港を訪れますが、到着早々、美雪が何者かに誘拐されてしまいます。美雪の行方を必死に追うはじめたちの前で、やがて連続殺人事件が発生。事件の背景には、かつて存在した巨大なスラム街〈九龍城〉にまつわる財宝伝説や、20年前の悲劇が隠されていました。

File.1

不動高校2年の金田一一(はじめ)と幼馴染みの七瀬美雪は、ファッションイベント関係者の瀧川龍太に声をかけられる。瀧川によっれば、美雪似のモデルが行方不明になったため、香港で開催されるイベントに代役で出演してほしいとのこと。
即諾した美雪は、はじめと共に香港へ。偶然会った後輩の佐木竜太と行動を共にする。ところが、美雪が何者かに誘拐されてしまう……。

はじめは機転を利かせてスマホを車内に投げ込み、佐木のスマホアプリで追跡。九龍寨城公園でスマホを拾った少年から、警察に言えば美雪の命が危ないというメールを受け取る。その後、はじめは美雪に似た人物を見つけるが、それは行方不明のモデル、楊蘭(ヤン・ラン)だった。
ランの腰のあたりに彫られた龍のタトゥーは、かつて九龍城にあった巨大ダイヤモンド「ドラゴンアイ」の在処を示すものだという。美雪は人違いで誘拐されたと判明し、はじめはランに美雪の代役を頼む。パーティー会場となるホテルで関係者と合流するが、パーティー中にプロモーターの陳永福(チャン・ユングー)が毒殺されてしまう。

File.2

チャンが毒殺され、はじめは日本の剣持警部に連絡し、関係者の調査を依頼する。
キム・ロンドン(金龍東)の自宅に案内されたはじめたちは、上の階で撲殺されたシンの遺体を発見する。柳愛碧(リュウ・アイビー)によれば、ドラゴンアイは九龍城の龍の像の目の部分であり、九龍皇帝と呼ばれた王龍(ワン・ロン)が奪ってから行方不明だという。
剣持警部からの情報で、瀧川と李白龍(リー・パイロン)が香港出身で20年前に日本と台湾に行ったことが判明。李は自身が王龍の息子であり、キムの兄だと明かす。
王龍はドラゴンアイと引き換えに核爆弾「毒龍」を手に入れようとして殺害されたという。楊蘭は王龍の娘であり、タトゥーは爆弾の在処を示すものだった。爆弾のバッテリー寿命が迫る中、ランに不吉な影が…。
美雪から助けを求める連絡が入り、はじめはランのタトゥーと地図を重ね合わせ、大澳へ向かう。そして廃墟で赤いコート姿のアイビーが喉を引き裂いて絶命しているのを発見する。

File.3

廃墟でアイビーの死体を発見したはじめたちは、同じ廃墟で縛れていた美雪を保護する。はじめはアイビーが自殺ではなく殺害されたと推理し、毒龍の正体を暴くことを誓う。はじめは壁の数字が鏡文字の座標だと見破り、李は座標が示す山中の廃墟へ向かう。

はじめはホテルに戻り、事件を洗い直す中で、チャンが強制的にシンと席を替わった理由や、毒龍がチャンを殺害した方法に気付く。シンの遺体が発見された部屋を訪れたはじめは、佐木のメガネから形状記憶合金にヒントを得て、犯人がホテルから一歩も出ずにシンを殺害したトリックを見破る。
「謎は全て解けた!」と佐木に伝え、美雪と共にホテルのパーティー会場に関係者を集める。はじめは3人を殺害した真犯人、毒龍はこの中にいると言い放つ。

File.4

はじめはパーティー会場に集まった美雪、佐木、李、瀧川、佐久間、キムに対し、三人の被害者(チャン、シン、アイビー)を殺害した毒龍はこの中にいると告げる。

20年前に王龍は部下のチャン、シン、アイビーの裏切りで殺害され、その子供たちはキム、李、瀧川の3人だった。ランは王龍の娘であり、瀧川はランが妹だと気づき守ろうとしていた。アイビーは瀧川に父親殺害の共犯者だと告白するが、同時に王龍の妻と子供たちを逃がしたのもアイビーだった。

はじめはチャン毒殺のトリックを解き明かす。犯人は毒を仕込んだ皿にチャンを座らせるため、皿をすり替えた。シンは犯人に買収され、指示通りに花の皿の席に座った。
そして、シン殺害のトリックは、ホテルとアパートの間に張った形状記憶合金のワイヤーを使ったロープウェイだった。
事件の核心に迫るはじめは、真犯人である楊蘭の正体を暴き、事件の全貌を明らかにする。ランの動機は父の復讐ではなく、母メイジンを自殺に追いやったことへの復讐だった。幼い頃の辛い経験を語るランに、キムは「一人ではなく、俺たち家族がいる」と語りかける。
美雪は丁重に匿われていたことが判明し、無事だった。美雪の好意でランはファッションショーに出演し、事件は終結する。

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登場人物

  • 金田一一(きんだいち はじめ)
    名探偵・金田一耕助の孫である不動高校の高校生。普段はだらしないが、事件が起きると明晰な推理力で解決に導く。美雪の幼馴染み
  • 七瀬美雪(ななせ みゆき)
    はじめの幼馴染みで、不動高校の生徒会長。真面目でしっかり者だが、ミーハーな一面もある。今回の事件では、自身に瓜二つのモデルの代役として香港へ招かれ、事件に巻き込まれる
  • 佐木竜太(さき りゅうた)
    不動高校の後輩で、映研部員。ビデオカメラでの撮影が趣味。偶然家族旅行で香港に来ており、はじめたちと合流する
  • 楊蘭(ヤン・ラン)
    香港の有名ファッションモデル。美雪に瓜二つで、今回の事件の発端となる行方不明の人物。背中に龍のタトゥーを持つ
  • 李白龍(リー・パイロン)
    台湾警察の刑事。香港での事件捜査に関わる。冷静沈着な人物
  • 金龍東(キム・ロンドン)
    香港に留学している韓国人。ホテルの給仕。事件関係者の一人
  • 王龍(ワン・ロン)
    故人。かつて九龍城を支配していたと言われる人物で〈九龍皇帝〉と呼ばれたが、20年前に殺害された
  • 陳永福(チャン・ユングー)
    被害者。ファッションイベントのプロモーター。王龍を裏切ったとされる人物の一人蝶が苦手
  • 新力(シン・リー)
    被害者。美雪にぶつかったおじさん。チャンと共に王龍を裏切ったとされる人物の一人
  • 柳愛碧(リュウ・アイビー)
    被害者。デザイナー。王龍を裏切ったとされる人物の一人。九龍城出身
  • 瀧川龍太(たきがわ りゅうた)
    ファッションイベント「東京ガーリーモード」の関係者。美雪にモデルの代役を依頼
  • 佐久間猛(さくま たけし)
    瀧川のアシスタント
  • 剣持警部(けんもちけいぶ)
    日本の警視庁捜査一課の警部。はじめの頼れる協力者。香港の事件でもはじめに情報を提供する
  • 明智健悟警視(あけち けんごけいし)
    日本の警視庁捜査一課の警視。はじめのライバル的存在だが、協力することもある
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ネタバレまとめ

  • 犯人は楊蘭(ヤン・ラン)
  • 動機は20年前に母メイジンを自殺に追いやったことへの復讐。被害者のチャン、シン、アイビーは王龍の部下であり、母の死に関わっていた
  • 王龍の子供たち
    瀧川龍太、李白龍、金龍東、そして楊蘭
  • チャン毒殺
    パーティーのスープ皿の柄を利用し、蝶が苦手なチャンが毒入りの花の皿を選ぶように仕向けた。シンは犯人に買収され、席順操作に協力した
  • シン殺害
    ホテルの衣装室とシンの自宅アパートの間に形状記憶合金のワイヤーを張り、ロープウェイのように遺体を移動させた
  • アイビー殺害
    自殺に見せかけた他殺。ランがホテルで眠らせたアイビーを廃墟に運び、喉を引き裂いて殺害した(殺害時に抵抗されて返り血を浴びてしまったため、やむを得ずヤンは美雪に成りすましている。はじめは、美雪が「はじめちゃん」ではなく、「はじめ」と呼ぶことに違和感を抱き、ヤンのなりすましに気付いている)

感想

形状記憶合金を使ったトリックや鏡文字の暗号など、金田一シリーズらしいトリックが印象的ですね。犯人の動機も、単なる財宝目的ではなく、過去の悲劇に根差した復讐となっており、金田一シリーズ特有の哀しい背景が描かれています。

主要キャラクターである美雪が事件に深く巻き込まれることで緊迫感が増しています。また、佐木竜太の登場や、剣持警部、明智警視といったお馴染みのキャラクターも登場していました。明智警視の登場シーンは少なかったので…残念がる声もありそうです。全体として、金田一少年の事件簿Rの始まりを飾るにふさわしい、見応えのある事件と言えるでしょう。

この事件は、漫画版やドラマ版でも描かれており、それぞれに異なる魅力があるようです。アニメ版は、原作の雰囲気を引き継ぎつつ、動く映像ならではの臨場感で事件を楽しませてくれます。

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