『レイトン教授と悪魔の箱』は、レベルファイブから2007年11月29日にニンテンドーDS向けに発売された〈レイトンシリーズ〉の第2弾!プレイヤーがナゾを解きながらストーリーを進めるアドベンチャーゲームで『ナゾトキ×映画級』がキャッチフレーズです。レイトン教授の恩師から届いた「悪魔の箱」に関する手紙をきっかけに、レイトン教授とルーク少年、そして前作に登場したアロマが、開けた者は必ず死ぬという謎の箱の真相を追う旅に出ます。
あらすじ・ストーリー
レイトン教授のもとに、恩師であるシュレーダー博士から「悪魔の箱」を手に入れたという手紙が届く。悪魔の箱には、箱は開けた者は必ず死ぬという恐ろしい噂があった。心配したレイトンとルークが博士のアパートを訪れると、博士は息絶えており、悪魔の箱は消えていた…。
現場に残されたモレントリー急行の使用済み切符を手がかりに、二人は箱の行方を追って列車に乗り込む。前作で出会ったアロマもこっそりついてきて、三人の旅が始まる。
モレントリー急行での最初の停車駅はドロップストーンという町だった。町は設立50周年記念で賑わっていたが「悪魔の箱」について尋ねると住民たちは口を閉ざしてしまう。のちに町の有力者であるアンダーソン伯爵も箱を探していることが分かり、彼の亡き母親ソフィアが箱を追っていたことも判明する。
モレントリー急行には秘密の行き先があり、そこへ行くには列車内で特定の条件を満たす必要があるらしい。
長いトンネルを通過中に眠気に襲われたレイトンたちは、目が覚めると車両が入れ替わっていることに気付く。この入れ替えられた車両こそが、幻の町「フォルセンス」へ行くための仕掛けだった。博士の切符のナゾを解くと「フォルセンス」の文字が浮かび上がり、三人は謎に包まれた町に到着する。駅には古い写真が飾られており、町全体が異様な雰囲気に包まれていた。フォルセンスの町はかつて金脈で栄えたらしい。吸血鬼が住むという噂の城もあった。
ネタバレ
調査を進めるレイトンたちは、シュレーダー博士殺害事件を追うチェルミー警部と再会。警部は車掌を犯人だと推理するが、レイトンは真犯人が近くにいると指摘する。
その正体は、アロマに変装していたレイトンのライバル、ドン・ポールだった。ドン・ポールは悪魔の箱を奪って逃走するが、箱らしきものを落としていく。そこに現れたのはモレントリー急行の社長パッポラッチで、彼は自身がフェルーゼン家の血筋であり、箱には財宝の在りかが示されていると主張する。
悪魔の箱を開けても死ななかったレイトンは、箱の真相に近づく。吸血鬼の噂される城へ向かう途中、閉鎖された坑道を見つけ、そこで原因不明の病が流行した記録を発見する。
城に到着したレイトンたちは、フェルーゼン家の長男アンソニーと対面する。アンソニーは記念館の写真と変わらない姿をしており、ルークは疑問を抱かずにはいられなかった。夜、アンソニーに襲われそうになりますが、城で出会ったカティアと共に脱出を試みるのだった。
結末
カティアはアンソニーの孫であり、アンソニーの若さは町の臭気による幻覚だった。
フォルセンスの金脈から発生する臭気には幻覚作用と暗示作用があり、住民たちは臭気によって50年前の町の姿を見せられていた。悪魔の箱にはこの鉱物が微量含まれており、「開けると死ぬ」という噂と臭気の暗示によって、開けた者が自ら命を絶っていた。
悪魔の箱は呪いの箱ではなく、アンソニーが愛するソフィアに思いを伝えるために託した箱だった。箱の中には、アンソニーを想い続けるソフィアからの手紙が入っていた。真実を知ったアンソニーはカティアとの再会を心から喜ぶ。そしてふたりはフォルセンスに残ることを選び、レイトンたちを見送るのだった。
登場人物・キャラクター
『レイトン教授と悪魔の箱』に登場するキャラクターを紹介します。
メインキャラ
- エルシャール・レイトン(CV: 大泉洋)
優秀な考古学者で、ナゾ解きの大家。シルクハットが トレードマーク - ルーク・トライトン(CV: 堀北真希)
レイトン教授の助手。頭が良く、動物と話せる能力を持つ - アロマ(CV: 能登麻美子)
前作『不思議な街』から登場。不思議の町の大富豪の娘で、レイトンたちと旅を共にする
ゲストキャラ
悪魔の箱を追い求める人々
- アンドルー・シュレーダー(CV: 納谷六郎)
レイトンの師である考古学者。「悪魔の箱」の研究中に倒れる - ドン・ポール(CV: 稲葉実)
レイトンをライバル視する科学者。変装が得意。シュレーダー博士の元教え子 - チェルミー警部(CV: 斎藤志郎)
ロンドン警視庁の敏腕警部。シュレーダー博士の事件を追う - カティア(CV: 大後寿々花)
モレントリー急行で出会う少女。悪魔の箱を探しており、ソフィアに瓜二つ - フレデリック・フェルーゼン/パッポラッチ(CV: 後藤哲夫)
モレントリー急行の社長。悪魔の箱を探しており、アンソニーの弟
フォルセンスの住人
- アンソニー・フェルーゼン(CV: 大沢たかお / 山野史人)
フォルセンスの屋敷に住む青年。吸血鬼と噂されるが、その若さは幻覚によるもの - クロイ(CV: 平井善之)
アンソニーの屋敷の執事 - フェルーゼン伯爵
50年前にフォルセンスを発展させた領主。アンソニーとパッポラッチの父 - ソフィア(CV: 大後寿々花 / 田畑ゆり)
カティアの祖母で、アンソニーの元婚約者。故人
その他のキャラクター
- サム(CV: 安田顕)
モレントリー急行の車掌。パッポラッチの甥 - ローズ夫人(CV: Salyu)
モレントリー急行で出会う宝石をつけた夫人 - ハムちゃん(CV: 柳原哲也)
モレントリー急行のコックに飼われていたハムスター。ダイエットのためにレイトンたちと旅をする - ナゾーバ
レイトンの行く先々に現れる謎のおばあさん - バートン
チェルミー警部の助手 - アンダーソン伯爵
ドロップストーンの領主でカティアの父 - ヒゲマフラー
前作にも登場した謎の人物 - ボーロ
前作にも登場した探検家
感想・レビュー
本作は前作からシステム面が大きく改善されており、特にメモ機能の使いやすさやスライドパズルの操作性の向上などが個人的には嬉しかったです。本作は138のナゾに加え、特定の条件で出現する「レイトンからの挑戦状」に15のナゾが収録されており、ボリュームもあります。
ストーリーは「ナゾトキ×映画級」のキャッチフレーズにふさわしく、列車の旅や幻の町の探索といったワクワクする要素が多く、アニメーションムービーも非常に高品質でした。悪魔の箱やフォルセンスの真相も興味深く、住民たちの描写も丁寧で、世界観に引き込まれます。
一方で、ナゾの難易度が前作より上がったと感じるプレイヤーが多かったらしく、特に計算問題の増加やヒントの少なさを指摘する声もあるようです。また、ストーリー構成に関しては、終盤の展開がやや急足で、特にアンソニーやカティアといった重要なキャラクターとの交流が不足しているため、感情移入しづらいという意見も見られます。アンソニーの出番が終盤に集中している点や、カティアが物語の核心をなかなか話さない点などが、ストーリーへの没入感を妨げたという感想もあります。
ミニゲームやおまけ要素も充実しており、本編クリア後も長く楽しめるボリュームがあります。全体としては、システム面の進化や魅力的な世界観、感動的な結末など、シリーズのファンでなくても楽しめそうな作品だと思います。
トリビア
- 同時収録ソフト
本作には、前作と本作の間のストーリーを描く『レイトン教授とロンドンの休日』と『イナズマイレブン体験版』が同時収録されていた - テレビCM
テレビCMで出題されたナゾはゲーム本編には登場していない(答えは公式サイトで公開) - 誤植、誤問修正
公式サイトで一部のナゾの正解や声優表記の誤りが告知され、後に修正版が発売された - 攻略情報掲載禁止について
発売直後、公式サイトで攻略サイトの削除を求める警告文が掲載され、後にヒントに関するお願いに修正されるという騒動があった - Salyuの参加
主題歌「iris ~しあわせの箱~」を担当したSalyuは作中でローズ夫人の声優も務めている
前作
レイトンシリーズ第一弾は『不思議な街』です!あらすじやネタバレ、登場人物などは下記の記事にまとめています!
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