Youtube ミステリーチャンネル【りさま屋】
推理アニメ

時計仕掛けの摩天楼|あらすじ・ネタバレ解説【名探偵コナン映画第一作】

この記事は約6分で読めます。
記事内に広告が表示されます

劇場版『名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』のあらすじ/ストーリー、犯人と動機、登場人物、みどころと評価などのまとめです。『時計じかけの摩天楼』は劇場版シリーズ第1作として、1997年4月19日に公開されました。キャッチコピーは「真実はいつもひとつ!」です。

スポンサーリンク

あらすじ

病院長の黒川大造が殺害される事件が発生するが、江戸川コナンの推理により事件は解決し、その後、有名な建築家である森谷帝二から工藤新一宛にパーティーの招待状が届く。コナンは新一の代理として毛利小五郎と蘭をパーティーに送り出すが……これが連続爆破事件の幕開けとなってしまう。プラスチック爆弾用の火薬が盗まれ、黒川邸を含む複数の邸宅が放火される事件が発生。犯人は新一に電話で接触し、次々と爆破予告を仕掛ける。

犯人からの予告はエスカレートし、東都環状線に5つの爆弾が仕掛けられたことが判明する。これらの爆弾は、列車が時速60km未満 になると爆発するか、日没までに解除されないと爆発するという仕掛けだった。警察は列車を高速で走行させることで爆発を回避しようとし、コナンは犯人のヒントと状況から爆弾が線路の間に仕掛けられていることを見抜く。そして、コナンの指示により、日没寸前に全ての爆弾が解除される。

ネタバレ

一連の事件の捜査を進める中で、放火された建物や爆弾が仕掛けられた橋が、全て森谷帝二が若い頃に設計した建築物であることが判明します。コナンは森谷が犯人であることに気づき、森谷邸に乗り込んで新一の声で彼を追い詰めます。

動機

森谷の動機は、若い頃に予算などの制約から完全な左右対称にできなかった建築物への不満と、自身の理想とするニュータウン計画を頓挫させた工藤新一への逆恨みでした。過去に新一は、ニュータウン計画を指揮していた西多摩市の市長を逮捕へと追い込む活躍をみせており、これがきっかけで森谷が関わっていたニュータウン計画は幻となってしまいました。
そんなわけで森谷は、自身の美学に反する過去の作品を抹消し、同時に新一に復讐しようとしていたわけです。

結末

森谷は逮捕されますが、最後の爆弾を米花シティービルに仕掛けたことを明かします。このビルには、新一との映画デートを楽しみにしていた蘭が閉じ込められていました。コナンは蘭のもとへ駆けつけますが、爆発でドアが塞がれてしまい、電話越しに爆弾の解体を指示することになります。蘭は爆弾を発見しますが、設計図にない赤と青のコードが残されており、究極の選択を迫られます。爆破まで残りわずかとなる中、蘭は『赤は新一とつながっているかもしれない』という理由で青のコードを切断します。結果、爆弾は解除され、爆発をまぬがれます。

スポンサーリンク

登場人物

レギュラー
初期の頃の作品ですので、キャラは限られています。赤井や安室などはもちろん、灰原哀も登場しません。白鳥任三郎はこの作品で初登場し、以降の劇場版シリーズのレギュラーとなっています。

  • 江戸川コナン(工藤新一)
    主人公。高校生探偵・工藤新一が薬で体が小さくなった姿。爆破事件の謎を追い、蘭を守るために奔走する
  • 毛利蘭
    ヒロイン。新一の幼馴染。新一の誕生日を祝う約束をしていたが…爆破事件に巻き込まれ、コナンと協力して爆弾解除に挑む
  • 毛利小五郎
    蘭の父親で元刑事の私立探偵。コナンの麻酔銃で眠らされ「眠りの小五郎」として事件を解決する。娘の蘭を深く心配する
  • 阿笠博士
    コナンの正体を知る数少ない人物。様々な発明でコナンをサポートし、今回の事件でも重要な役割を果たす
  • 少年探偵団(吉田歩美、小嶋元太、円谷光彦)
    コナンの同級生。事件に巻き込まれますが、彼らの言動がコナンの推理の助けになることもある
  • 鈴木園子
    蘭の親友。爆弾事件には直接関わらないが、蘭の誕生日プレゼント選びに付き添うなど、日常パートに登場する
  • 目暮警部
    警視庁の警部。連続爆破事件の捜査を指揮する
  • 白鳥任三郎(白鳥刑事)
    本作で初登場する警視庁の刑事。森谷帝二の建築に詳しく、容疑者の一人にもなる

ゲスト
事件に関わるオリジナルキャラクターとして、犯人である建築家・森谷帝二が登場します。また、冒頭の殺人事件の犯人である家政婦の中沢真那美や、西多摩市OL交通事故死事件に関わる岡本元市長とその息子・浩平なども登場し、物語に深みを与えています。

  • 森谷帝二
    犯人。有名な建築家で、左右対称に異常なこだわりを持ち、自身の美学に反する建築物を爆破する
  • 坂口
    東都環状線の運行部長。列車への爆弾予告を受け、運行指示を出す

  • 東都環状線の司令室指令長。坂口の指示を受けて列車の運行を管理する
  • 黒川大造
    物語冒頭の殺人事件の被害者。黒川病院の院長
  • 黒川三奈
    黒川大造の後妻で、殺人事件の容疑者の一人
  • 黒川大介
    黒川大造の長男で、殺人事件の容疑者の一人
  • 中沢真那美
    冒頭の殺人事件の真犯人。家政婦として黒川家に潜入していた
  • 岡本
    西多摩市の前市長。過去に新一が関わった交通事故の当事者。この事件により森谷が関わっていたニュータウン計画がとん挫してしまう
  • 岡本浩平
    岡本前市長の息子。過去の交通事故で身代わりになろうとした
  • 電車の乗客
    2丁拳銃がゲスト声優として出演
スポンサーリンク

見どころと評価

最大のクライマックスは、米花シティービルでの爆弾解体シーンです。蘭が電話越しにコナンの指示で爆弾を解除していく緊迫した展開、最後に残された赤と青のコードの選択、そして蘭がコードを切る瞬間に画面が白黒になる演出など、巧みな演出が光ります。

「赤い糸」

最後に蘭が青いコードを選んだ理由として語る「だって赤い糸は新一とつながってるかもしれないでしょ!」というセリフは名言ですね!新一と蘭の強い絆と純粋な想いが描かれた感動的なシーンとして多くのファンに支持されていると思います。

伏線とトリック

序盤から様々な伏線が張られ、それが終盤で鮮やかに回収される構成が見どころです。犯人の異常な動機や、環状線の爆弾のトリックなど、推理要素もしっかりと描かれています。

オマージュ

『時計じかけの摩天楼』は、劇場版シリーズの1作目として高い完成度を誇り、原作者の青山剛昌さんや中川翔子さんなどからも名作として評価されています。また、タイトルや一部のシーンには、『時計じかけのオレンジ』や『新幹線大爆破』、『ダイ・ハード3』と いった有名映画へのオマージュも感じとれます。

その他情報

本作は過去に複数回テレビ放送されており、特に金曜ロードSHOW!ではデジタルリマスター版が放送されたこともあります。また、作品中にはコナンの誕生日や蘭のラッキーカラー、当時の携帯電話番号など、時代を感じさせる描写やキャラクターに関するトリビアも含まれています。映像ソフト(VHS, DVD, BD)や関連本(漫画、フィルムブック)も発売されています。

監督はこだま兼嗣さん、脚本は古内一成さnが担当し、興行収入は11億円を記録しました。この作品の成功が、以降の劇場版シリーズの制作に繋がっています。

音楽は大野克夫さんが担当しており、劇場版のために作られた楽曲や、テレビシリーズの楽曲のアレンジが使用されています。主題歌は杏子の「Happy Birthday」で、作品の感動的なラストを彩っています。サントラには、メイン・テーマの摩天楼ヴァージョンや蘭のテーマなどが収録されています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました