推理アニメ

アニメ小市民シリーズ第2期【あらすじ・ネタバレ解説】

この記事は約12分で読めます。
記事内に広告が表示されます

小市民シリーズ 第2シーズン』のあらすじやネタバレなどをまとめています。アニメ第2期は2025年4月から放送が始まりました!第1シーズンが全10話でしたので、11話からのスタートになっています。第1期についてはアニメ小市民シリーズ第1期【あらすじ・ネタバレ解説】にまとめています。

スポンサーリンク

あらすじ

第1期最終話で互恵関係を解消した小鳩常悟朗と小佐内ゆきは、それぞれ別の人物と付き合い始めていた――小佐内は1学年下の新聞部部員・瓜野高彦と交際しているようだが…瓜野が所属する新聞部では、市内で発生する不審火事件がある種の話題になっていた。

主な登場人物

  • 小鳩常悟朗(こばと じょうごろう)
    小佐内ゆきとの互恵関係を解消し、仲丸十希子と付き合っている
  • 小佐内ゆき(おさない ゆき)
    小鳩常悟朗との互恵関係を解消し、瓜野高彦と付き合っている
  • 堂島健吾(どうじま けんご)
    新聞部の部長。瓜野の行動に対して的確なアドバイスを送るなど、高校生とは思えない先輩らしさ
  • 瓜野高彦(うりの たかひこ)
    小佐内さんと交際を始めた1学年下の生徒。新聞部所属。「学内新聞を変えたい」という熱意はあるが、経験不足で未熟な面もみられます。小佐内さんを先輩と知らずに告白したらしい
  • 氷谷優人(ひや ゆうと)
    瓜野の友達。瓜野に連続不審火事件を教えた人物。女子人気が高い
  • 仲丸十希子(なかまる ときこ)
    小鳩が付き合い始めた女の子。明るく話しやすい性格
  • 五日市公也(いつかいち きみや)
    瓜野と同級生の1年生で新聞部所属。彼の提案が学内新聞のコラム欄新設のきっかけになる
  • 門地譲治(もんち じょうじ)
    新聞部員。ぽっちゃり系
スポンサーリンク

秋期限定栗きんとん事件

連続放火事件が描かれるエピソードです。小鳩、小佐内、堂島以外に、瓜野や仲丸といったキャラが登場します。

10話 あたたかな冬 前編

園芸部が借りている畑でのボヤ騒ぎや西森のゴミ箱、小指の資材置き場、茜部の自転車置き場など、市内で不審火事件が相次ぐ。
瓜野は、味気ない記事ばかりの学内新聞「月報船戸」を変えたいと思っていた。新聞部部員の五日市の提案をきっかけにコラム欄が新設されることになり、瓜野は張り切るが、堂島部長からは事件に深入りしないよう釘を刺される。それでも瓜野は、夏休みの誘拐事件は既に鮮度が失われたということで、連続不審火事件をコラムのネタにしようと調査を始める。

事件は毎月第二金曜の深夜に発生しているという共通点があった。火の勢いが増していることから同一犯による連続放火事件の可能性が指摘される。瓜野は消防車の出動を見て何かを閃いたようだが――。

12話 あたたかな冬 後編

長良川沿いで車の炎上事件が発生。偶然その場に居合わせた小鳩常悟朗は、燃えている車が、小佐内ゆきの誘拐事件で使用されたライトバンであることに気付く。この車は数ヶ月前から河川敷に放置されていたらしかった。

一方、船戸高校新聞部では、瓜野高彦が校内新聞「月報船戸」のコラムに書いた連続不審火の次の発生現場予想が再び的中し、学内でちょっとした評判になっていた。しかし、その記事が問題視され、瓜野は生徒指導教師である新田高義に呼び出され、自ら放火したのではないかと疑われるような高圧的な指導を受けることになる。同席した新聞部部長の堂島健吾は、生徒指導教師の理不尽な態度に内心憤りを感じつつも、瓜野に次号で放火現場の予想方法を種明かしして決着をつけるよう指示する。

そんな中、瓜野の友人である氷谷優人は瓜野に放火ネタの記事を続けるようアドバイスし、小佐内さんはマロングラッセの作り方を語りながら、「あなたが私のシロップなのよ」「上辺が本性にすり替わる。手段はいつか目的になる」「おいたは、もうダメ。何もしないのが、一番いいと思うの」と意味深な言葉を投げかける。

小鳩は仲丸十希子とデートを重ねていた。映画を見たりスイーツ店に行ったり……小鳩は甘いものが嫌いなのに仲丸に合わせて和菓子が好きだと言ったり。小鳩の自宅にやってきた仲丸は、なぜ自分の告白を受け入れたのかを問いかけたりしていた…。

13話 とまどう春

瓜野は独自の調査で不審火の法則性を見つけ出し、予想記事を学内新聞に掲載するが、その独断専行ぶりが他の新聞部員・門地との間に軋轢を生み、口論になってしまう。部長の堂島健吾が仲裁に入り、瓜野はしぶしぶながらも自身が見つけ出した不審火の法則性について語り始める。実は不審火は消防分署の担当範囲を記したリストの逆順に起きていた。

燃えていた車が、かつて小佐内が誘拐された事件で使われたものだと気づいた小鳩は、小佐内が事件に関与している可能性を疑い、真相を探り始める。堂島に電話をかけ、小佐内の動向について情報を得ようとする。小佐内さんは、生徒指導教師・新田高義がこの春に他の学校へ異動することを知っていた。夏休みの誘拐事件について記事を書かないよう堂島に伝えていたり、さらに、新聞部員の門地とも連絡を取っているらしく、彼女が新聞部に関与しているのは間違いなさそうだった。

瓜野は新聞部内で孤立しつつも、不審火の追及を続け、部長の堂島から次期部長を託されることになる。小佐内はそんな瓜野に対し、事件の追及を止めるよう促すが、二人の間にある種の緊張感が走る(レシートシルード&レシートプレゼントからの「レシートを拾いなさい攻撃」)。

小鳩は思いがけないところで、仲丸十希子の浮気話を耳にする。吉口いわく、仲丸は三股らしい。しかし、小鳩は事件に集中しているらしく、仲丸の浮気話にも動揺した様子をみせなかった。そして、事件のあらましを掴んだ様子の小鳩は「情報操作で片が付く」と発言する。

14話 うたがわしき夏(前編)

新聞部部長となった瓜野は連続放火事件の犯人を追うため、消防分署の対応範囲に関する古い資料を根拠に推理を進め、新入部員たちを率いて夜間の張り込みを行なうことになる。
一方、小鳩は瓜野の推理の根拠となった消防分署のリストを調査していた。その結果、そのリストが6年前のものであり、翌年以降は同様の表記がなく、非常に限定的な情報であることを突き止める。小鳩はただ単に古いリストがたまたま瓜野の目のつくところにあっただけと語る。

火災が起こるであろう日の夜、張り込み中の瓜野は小佐内さんから電話をうける。電話の途中で電車の音が鳴り響き、会話が途切れるアクシデントも発生したが、小佐内さんは「充電が」といって一方的に電話をきった。その夜に電車の高架下で火災が発生。あたりには電車の通過音が鳴り響いていた。

小鳩は浮気が発覚した仲丸と何事もなかったかのようにデートし、ファミレスに立ち寄る。
小鳩は仲丸の言動や注文やファミレスの状況などから、『仲丸さんはトマトが嫌い』と推理するのだが…、その推理は的外れだった。そしてそして、二人の会話はどこか噛み合わない――。

小鳩と堂島に何かを頼まれたらしい新聞部の五日市は、月報船戸の印刷を引き受け、なにかを仕掛けたようにみえた…。

15話 うたがわしき夏(後編)

連続放火事件は、瓜野が考えた法則性に従ってエスカレートしていく。犯人を捕まえられず焦燥感を募らせる瓜野は、氷谷や小佐内から助言を受ける。氷谷は瓜野の活躍を喜んでいる様子。犯人しか知らない情報の提供者は氷谷らしく、その情報を使って瓜野および新聞部は、真犯人と模倣犯を見極めようとしているようだった。
一方、小佐内は台風の夜に瓜野の新聞部部室を訪れ、「3つ話がある」と伝えるのが、話したのは2つだけ。小佐内が部室に置き忘れた文庫本にはレシートが挟まっていた。そのレシートに書かれた時刻と場所(三界堂書店、北浦町)は小佐内が放火犯であると匂わせている――。

同じ頃、小鳩と仲丸の関係には変化が訪れる。仲丸が小鳩を教室に呼び出し、別れ話を切り出した。仲丸は三股の噂が小鳩の耳に入ったことを知っていた。しかし、小鳩は仲丸の噂を耳にしても平然としていた。そのことが仲丸には理解できなかった様子。何を考えているか分からない小鳩君の態度に不気味さを感じたようだった。

16話 真夏の夜

再び火災が発生する。張り込みをしていた小鳩がすぐに現場に駆け付け、通報する。燃えた小屋にはポリタンクが置いてあった。引火すると危険と判断したらしい小鳩は、タンクを回収しようとする。しかし、小屋は南京錠で施錠されており、容易に扉を開けることはできなかった。そこに、ハンマーを持った小佐内が現れる。

小佐内が小屋を破壊し、それを小鳩がみていると、二人はちょっと面白くなってしまう。なんだかんだで無事にポリタンクは救出される。そこに瓜野が現れ、サイレンが聞こえたために撤収する小佐内を追いかける。

瓜野は公園に隠れていた小佐内をみつけ、謎解きを始める。瓜野によれば、連続放火犯は小佐内らしいが…。
瓜野の根拠はいくつかあった。まず、電話のときに聞こえた電車の音。そして、文庫本のレシート。いずれも、放火現場近くにいたということを示している。さらに瓜野は、新聞部の部室で放火があった日を土曜日ではなく、金曜日と訂正したのは、電池切れで時計を確認できず、公園にあった壊れた時計で時刻を確認したからだったと指摘する。
瓜野の切り札は、最初の放火で園芸部のハンマーが盗まれ、そのハンマーによる痕跡を、のちの犯行現場に残しているというもので、目の前の小佐内は間違いなくハンマーを持ち運んでいた。

だが、小佐内は犯人ではなかった。実は小佐内は瓜野や他の新聞部員と同じように、放火犯を追っていた。レシートは本屋で働いている友達に買ってもらったものであるし、ハンマーを持っていたのは、瓜野の調査資料をみて、瓜野がハンマーを気にかけていると気付けたからだった。そもそも、園芸部からなくなったのはハンマーではなく、金槌だった。

小佐内の言葉を言い逃れだと言い切る瓜野だったが、他の新聞部員から「真犯人が捕まった」という連絡を受け取り言葉を失う。さらに、小佐内に放火事件に関するこれまでの言動をかなり厳しく評価され、放心状態となってしまう。

17話 ふたたびの秋

瓜野が小佐内を犯人だと誤認し、その場を去った後、小鳩は小佐内に対し、事件の真相を語り始める。
小鳩は、連続放火事件が瓜野の提唱する「6年前の防災計画の逆順」で起きているという説に疑問を抱いていた。なぜなら、犯人がそのような古い限定的な情報を手に入れるのは不自然だから。

小鳩の推理は、犯人が月報船戸のコラムに掲載された瓜野の犯行予想をなぞって放火を続けていたというものだった。つまり、犯人は船戸高校の生徒の中にいることになる。小鳩は犯人を特定するため、新聞部の五日市公也に協力を依頼し、コラムに巧妙な罠を仕掛けた。それは、犯行現場の予想をクラスごとに書き換えて配布するという罠で、これにより、犯人が瓜野と同じ2年G組のクラスメイトである氷谷優人であることが判明する。

氷谷の動機は、日頃の鬱憤を晴らすためだった。瓜野の推理が当たったと勘違いして喜ぶ姿をみるのが楽しみだったのかもしれない。氷谷は瓜野に連続放火だと気づかせるために、最初の放火現場でハンマーの痕跡をわざと残すなど、瓜野の推理を誘導する行動もとっていた。また、8月の放火が早い時間帯に行われたのは、夏休みで塾のシフトが変わったためだったという推理も展開される 。

小佐内は事件解決のため、間接的に協力していた。彼女は新聞部の目が届かない現場を予想して張り込んでおり、小鳩と堂島が犯人を捕まえるために仕掛けた罠の場所と、小佐内が見張る場所が一致したことで、氷谷の逮捕に繋がった。

事件が解決した後、小鳩と小佐内は互いの空白の1年間ついて語り合います。小鳩は、仲丸さんとの交際が、自分の推理や考えを話す相手がいないことへの不満から終わったことを明かす。一方、小佐内は、瓜野との交際が「恋とはどんなものか知りたかった」という理由から始まったものの、結局瓜野を「他愛ない」と感じ、恋心が芽生えなかったことを告白する。

小佐内は、小鳩が自分の見込み通りの人間であるか確かめるように推理を促し、小鳩が見事な推理を披露したことで、再び彼と行動を共にしたいという気持ちを強くする。小鳩もまた、小佐内と話すことで「体温が上がる」と表現し、彼女との関係の重要性を再認識する。二人は、自分たちに必要なのは「小市民」という仮面ではなく、「たったひとり、わかってくれるひとがそばにいれば充分」であることに気づき、互恵関係を復活させる。

エピソードの終盤では小佐内が瓜野に仕掛けた復讐の真意が明かされる。小鳩は、小佐内が瓜野に自身が放火犯であると誤認させるために、電車の音、ハンマー、他校の制服など、様々な証拠を意図的に残したと推理。その復讐の動機は、瓜野が「勝手にキスしようとした」ことだった。
小佐内にとっての復讐とは、「相手に敗北感を植え付け、行動が愚かだったと痛感させ、自分の無力を心から信じるようにすること」であり、これは彼女にとって初めての「本当の復讐」であったと語られます。

事件解決後、季節は秋に移り、小鳩と小佐内は和風喫茶でスイーツを楽しみます。月報船戸の9月号の執筆者が五日市になっていたことから、瓜野が新聞部部長を辞任した可能性が示唆される。瓜野は、氷谷に騙され、小佐内さんに振られ、部下である五日市に批判記事を書かれるという散々な結末を迎える…。

最後に、小佐内は栗きんとんとマロングラッセの作り方を例に出し、マロングラッセがシロップを重ね着することで栗を甘くする(小市民になる)方法であるのに対し、栗きんとんは栗を裏ごしして不要なものを取り除くことで甘くする(アクを取り除く)方法だと説明する。これは、小鳩と小佐内がマロングラッセ方式では上手くいかず、栗きんとん方式が必要であるという示唆であり、二人が真に普通になるための課題を示唆しているようだった。

スポンサーリンク

冬期限定ボンボンショコラ事件

小鳩がひき逃げに遭うエピソードです。過去のひき逃げ事件が絡んできます。

18話 わたしたち本当に出会うべきだったのかな

大学入試を翌年に控えた12月――小佐内と河川敷を歩いていた小鳩は、ひき逃げ事故に遭い病院へ搬送される。無事だった小佐内を心配しながら、思い出すのは中学時代、同じようにひき逃げにあったクラスメイト・日坂祥太郎の事件だった。
小鳩と小佐内、この二人が出会うきっかけとなった過去の痛みが描かれ始める。

19話 小鳩くんと小佐内さん

クリスマスの深夜。ひき逃げに遭った小鳩が病室で目を覚ますと、小佐内からのボンボンショコラの小箱が置かれていた。同封のメッセージから、どうやら小佐内はひき逃げ犯を追っているようだった。小鳩は中学時代に図書室で車のブレーキ痕を調べたあの日を思い出す。

20話 乾いた花にどうぞ水を

小鳩は、小佐内からのショコラを一粒ずつ食べながらリハビリに励んでいた。
中学時代の二人による日坂事件の調査は、聞き込みや制服店での推理などを通じて、見落としていたある真実にたどり着く。

21話 黄金だと思っていた時代の終わり

小鳩が目を覚ますと、病室には小佐内が置いていったドライフラワーと封筒が…。

22話 報い

大晦日、小鳩の病室を訪れた小佐内の前に、ついにひき逃げ犯が現れる。ひき逃げ犯に追われ、エレベーターで屋上へと逃げ込む二人。そこで小鳩は、中学時代とこの冬のひき逃げをつなぐ重大な推理を展開する。

原作小説との比較

原作では、小鳩が仲丸さんを誘拐犯の仲間ではないかと疑ったり、小佐内さんが瓜野と付き合い始めてから半月ほどで年上の余裕を見せ始めたり、コラム欄新設の裏には編集後記のスペースを減らすという意図があったり、アニメとは細かな部分でちょっと違います。

タイトルとURLをコピーしました