4話
テストケースNo.8佐伯卓郎(さえき・たくろう)。堅物で有名なベテラン銀行員。真面目な性格ですが、預金はほとんどありません。どういうわけか、西麻布のやんちゃそうなバーに通っています。
このケースでは小田切が銀行員として潜入しています。融資をお願いする客として田村も銀行にやってきますが、実は危険人物の佐伯とは小学校の同級生でした。
銀行強盗
田村と佐伯が久しぶりの再会を果たしたあと、銀行強盗が発生します。覆面の男が拳銃片手に「金を出せ」と脅し、銀行員や客を人質にします。どうやら犯人は西麻布のバーと関係があるらしく、佐伯も共犯者のようでした。ただ、佐伯は強盗犯を裏切って警察に連絡している様子。佐伯の通報によって金庫にロックがかかり、強盗犯は金を手に入れることができず、銀行に留まることになります。
銀行には佐伯ととても親しくしていた岡本修二(おかもと・しゅうじ)の娘が強盗犯に呼び出されていました。九年ほど前、佐伯はネジ工場を営む岡本への融資を断り、岡本を自殺に追い込んだとされていました。
ネタバレ
佐伯は銀行強盗犯の立石悠馬(たていし・ゆうま)に脅迫されていました。佐伯は立石を殺害するために銀行強盗の話を持ち掛け、金庫内で正当防衛にみせかけて殺害しようとしていました。佐伯があえて通報したのは強盗犯を銀行に留まらせるためでした。
脅迫のネタには、岡本の自殺が関わっています。岡本は融資を絶たれたために自殺したと考えられていましたが、実は金を持ち逃げしようとした社員ともみ合いになり、殺してしまっていました。佐伯は岡本と共に死体を埋め、殺人を隠蔽しようとしましたが、罪の意識に耐え切れなくなった岡本は自殺してしまいます。
岡本は遺書を残しており、そこには「娘を殺人者の子供にしたくない」と書かれていました。佐伯は岡本の遺志を理解し、融資を断ったために自殺したという話をでっち上げました。
立石は元々ネジ工場で働いており、身元不明の死体発見が発見されたのをきっかけに、佐伯の犯行に気付きました。その後、金を要求し続け、最終的に銀行強盗に誘われます。金庫内で佐伯に殺されそうになった立石ですが、井沢の介入によって殺人は阻止され、銀行強盗犯として逮捕されます。
- 岡本の娘・岡本由梨(おかもと・ゆり)は両親の離婚で離ればなれになった母親から手紙を受け取っていたが、その手紙は佐伯が母親のふりをして書いていた
- SIT突入で未犯の存在がバレそうになるが、SITに扮した山内が潜入していた小田切や田村を助け出す
井沢の過去
井沢は公安時代に捜査した組織の報復で妻と娘を殺されていました。そして、その犯人を殺しそうになっています(1話冒頭のシーンは、犯人を殺しそうになった瞬間だったというわけです)。
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