ドラマ「探偵俱楽部」のあらすじ、真相、登場人物とキャスト、原作小説との違い、感想などをまとめています。放送日は2010年10月22日で、視聴率は12.2%でした。
あらすじ
凄腕の探偵・二階堂匠が在籍する探偵倶楽部はVIPのみを対象とする調査機関だった。そんな秘密の組織に、優れた記憶力をもつ漆原こずえが助手として招かれる。すぐさまこずえは二階堂に連れられて、何も知らされぬまま、郊外の高級邸宅に到着する。そこではマサキ・テクノロジーの社長である正木藤次郎の喜寿を祝うパーティーが行われていた。パーティーが始まってしばらくすると、藤次郎の別居中の妻が姿を現す。実は、二階堂の依頼人は藤次郎で、依頼内容は「滞りなく離婚を成立させること」だった。二階堂の仕事は終わり、パーティーも終了したのだが、翌朝、藤次郎が失踪。藤次郎の寝室は密室状態になっていた。不審に思った藤次郎の長女である正木涼子は探偵俱楽部に調査を依頼する。
登場人物とキャスト
主な登場人物とキャストをまとめます。
名前 | キャスト | 説明 |
---|---|---|
二階堂匠 | 谷原章介 | 探偵倶楽部の探偵 |
漆原こずえ | 松下奈緒 | 助手 |
黒川みちる | 矢沢心 | 元助手 |
正木藤次郎 | 黒部進 | 被害者。社長 |
正木高明 | 升毅 | 副社長。涼子の夫、娘婿 |
成田真一 | 葛山信吾 | 藤次郎の秘書 |
正木友弘 | 鈴木亮平 | 専務。藤次郎の長男 |
正木涼子 | 床嶋佳子 | 藤次郎の長女 |
正木文江 | 田島令子 | 藤二郎の妻 |
島津江里子 | 伊藤裕子 | 藤次郎の内縁の妻 |
草野麻子 | 宮地真緒 | 家政婦 |
飯島徳子 | 山口美也子 | 家政婦 |
ネタバレ
正木藤次郎殺害の犯人は正木高明で、口封じのために犯行に及んでいます。元凶は探偵倶楽部を1ヶ月前に辞めた黒川みちるで、彼女が藤次郎に高明の不倫などを伝えていました。なお、高明の不倫の相手は家政婦の草野麻子です。
秘密を知られてしまった高明はパーティーの最中に藤次郎を絞殺し、自殺に偽装します。その後、秘書の成田真一や島津江里子と共に何食わぬ顔で藤次郎の死体を発見します。これにより、成田と島津は藤次郎が自殺したと思い込むことになります。このとき、内縁の妻である島津は自殺だと保険金が入らないため、自殺を隠蔽しなければならなくなります。
三人は共謀して藤次郎の死を隠蔽しようとしますが、真犯人である高明が死体を移動させた結果、成田と島津には死体が消えたようにみえることになります。
二階堂は、正木藤次郎がコーヒーを飲んだ時に使ったはずのスプーンが綺麗だったことや、声が録音であったことなどから、パーティーのとき、既に藤次郎が死んでいたと推理します。また、家政婦の麻子がブランド品を身につけていたことなどから、麻子と高明の関係にも気づいています。麻子は高明の共犯者で、密室の工作などを手伝っていました。
結末
高明の車のトランクから藤次郎の差し歯が発見され、高明は逮捕されることになります。高明が真犯人なのは間違いありませんが、決定的な証拠となった差し歯をトランクに仕込んだのは、実は秘書の成田でした。成田は探偵倶楽部から報告書を受け取ったため、真相を知っていましたが、あえて公表せず、悪用しました。
二階堂達は正木涼子のもとを訪れ、新たな調査結果を提出します。その後、パーティーの席上で涼子が成田を告発。成田は証拠捏造の罪で逮捕されることになります。
ドラマと原作の違い
原作は東野圭吾氏の「探偵倶楽部」という短編集で、ドラマ化されたのは「偽装の夜」というエピソードです。事件の概要や真相はおおむね原作通りですが、登場人物の設定変更など、いくつか変更点があります。主な違いは以下の通りです。
- ドラマでは探偵に二階堂匠や漆原こずえなどの名前がついていたが、原作では無名。漆原こずえに関する設定はドラマオリジナルで、元助手の黒川みちるはそもそも原作に登場しない
- ドラマでは最後に成田が告発されるが、原作にこのようなシーンはない
- ドラマでは秘書の成田真一と被害者の内縁の妻である島津江里子に男女関係が追加されている。この設定は原作にはない
感想
自殺に偽装したあと、犯人自ら第一発見者になるというのは、比較的普通の展開ですが、その後、家族や身近な人間が自殺を隠蔽しようとするので話が複雑になり、面白くなっています。しかも、その死体が消えたりします。マジックみたいです。実は自殺じゃなかった、実は真犯人が死体を移動させていたなどなど、いろいろ隠されていて楽しめます。
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