「三つ子別荘殺人事件(13巻)」のあらすじとネタバレです。鈴木園子の姉・鈴木綾子と、綾子の婚約者が登場するエピソードです。
項目 | 内容 |
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漫画 | 13巻 |
サブタイトル | 目撃者は…!? 三つ子の容疑者 哀しき兄弟の絆 |
アニメ | 72話 |
放送日 | 1997年8月18日 (月) |
あらすじ
園子の別荘にやってきたコナンと蘭は、鈴木家のプライベートビーチで園子の姉の婚約者・富沢雄三(とみざわ・ゆうぞう)と知り合う。雄三は富沢財閥の御曹司で三男で、鈴木家と富沢家は交流が深く、別荘は隣同士だった。その日の夕方、雄三の父であり会長の富沢哲治(とみざわ・てつはる)は大ファンの野球チームを応援するため、鈴木家の別荘へとやって来る。富沢家のテレビは衛星放送の調子が悪く、テレビが映らないという。
ナイターが終わったのは夜の11時半頃で、富沢哲治はようやく帰宅した。その直後、鈴木家の別荘が停電。コナン達は窓越しに雄三らしき人物が父親・哲治の顔を殴っている姿を目撃する。哲治を殺害したのは雄三に間違いないと思われたが、雄三にはそっくりな三つ子の兄が二人もいた。
内容紹介
犯人の顔は確実に目撃されています。しかし三つ子だったので、誰が犯人かわからないという事件です。三つ子の中の一人が犯人なのは間違いなさそうですが、それぞれアリバイがあります。
手掛かり
真相につながるヒント、伏線などをまとめます。
事実
- 沖縄付近を台風が北上中
沖縄発の飛行機は遅れている - 被害者の自宅にも衛生放送の設備はあるが、調子が悪く映らない
状況証拠
- 被害者を殴る雄三にそっくりな人物が目撃されている
目撃証言から犯行時刻は夜11時30分頃と断定される - 被害者が身に着けていた腕時計がなくなっている
- 犯行があった頃、鈴木家の別荘で、夜11時30分から11時40分までの10分間、停電が起きている
アリバイ証言
- 富沢太一
犯行時刻は大阪のパチンコ屋にいた
夜11時34分頃に鈴木家の別荘に電話し、留守電を残している
電話ではナイターの話題を残している。ナイターを見ていない限り話せない内容で、犯行時刻に鈴木家の別荘にいたのなら知り得ないはず
ナイターはテレビではなくラジオで聞いていた(大阪だけラジオで生中継しているラジオ局があった) - 富沢達二
犯行時刻は沖縄にいた…というのは嘘で本当は東京の婚約者の家にいた - 富沢雄三
犯行時刻は現場近くのアトリエで、友人からの電話を受けた
(電話をしていたので犯行現場には向かえない)
ネタバレ
犯人は長男の富沢太一でした。太一は小説家として働いていましたが、裏で父親(被害者)が出版社に圧力をかけており、そのせいで仕事が激減していました。このことを知った太一は小説を書き続けるために、犯行に及んでいます。
太一は犯行があった夜11時半ごろ、大阪のパチンコ屋にいたはずですが、パチンコ店の営業は風営法により夜11時までのはずでした。つまり、そもそも営業していないので、パチンコ屋には入れないはずです。
大阪ではなく、園子の別荘近くに潜んでいたのなら、ナイターの結果はわからないはずですが、実は被害者の腕時計に盗聴器を仕込んで放送を聞いていました。腕時計がなくなっていたのは、盗聴器という証拠を隠蔽するためだったということになります。
犯人の太一は犯行時刻に犯行現場にいました。それにも関わらず留守電が入っていたのは、電話の時計がずれていたためです。留守電は夜11時34分と記録されていましたが、実際は別の時間でした。これを裏付ける根拠は、夜11時30分から40分までは停電していたという事実です。停電している場合、通話は可能ですが、録音はできません。
結末
コナンの麻酔銃で眠らされて名推理を披露した鈴木園子は帰りの車で、日焼けしていないことに落胆する。
考察
パチンコ店の営業は夜11時まで、固定電話は停電が起きると通話はできるが留守電の録音機能は使えなくなるというのが登場します。知らなかったーという感じでした。固定電話は最近影を薄めている気がしますが、パチンコ店の営業が夜11時までというのは、なかなかな知識だったと思ったりします(パチンコをやる人には常識なのかもしれません)。
盗聴器でした、というオチだけだとなんだか納得できない感じではあります。しかし、ナイターの生中継を見る方法はあるのか?と思っていたら、見るのではなく聞くだけでよかったというのが面白い所です。
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