M・W・クレイヴン『ワシントン・ポー シリーズ』の読む順番と作品の一覧です。1作目の『ストーンサークルの殺人』は2019年にゴールド・ダガー(優れた長編小説に与えられるイギリスの賞)を受賞しています。
順番
ワシントン・ポーシリーズの小説は現在5作品あります。どんどん面白くなっていくシリーズですので、刊行順に読んでいくのがオススメです。とりあえず味見したい方は、三作目の『キュレーターの殺人』を読むといいかもしれません。
ストーンサークルの殺人
イギリス、カンブリア州のストーンサークルで次々と焼死体が発見された。マスコミに「イモレーション・マン」と名付けられた犯人は死体を猟奇的に損壊しており、三番目の被害者にはなぜか、不祥事を起こして停職中のNCA(国家犯罪対策庁)の警察官「ワシントン・ポー」の名前と「5」の字が刻み付けられていた。身に覚えのないポーは上司の判断で停職を解かれ、捜査に合流することに。そして新たな死体が発見され……英国推理作家協会賞最優秀長篇賞ゴールドダガー受賞作。
早川書房
ブラックサマーの殺人
過去に手掛けた事件に冤罪疑惑が持ち上がり、刑事ポーは窮地に立たされるが……『ストーンサークルの殺人』に続くシリーズ第二作。
早川書房
キュレーターの殺人
『ストーンサークルの殺人』『ブラックサマーの殺人』の〈ワシントン・ポー〉シリーズ第三作!バラバラ死体に付いた謎の文字列の紙片。ポー刑事は事件の背後に潜む黒幕〈キュレーター〉と対峙する。
早川書房
グレイラットの殺人
売春宿で殺されたサミット関係者の男。テロを警戒する政府はポーに捜査を命じる。ポーは3年前の強盗殺人事件との関連を疑い……。
早川書房
感想
- 複雑な謎解き
複数の事件が絡みあうため、謎解き気分爽快です。登場人物が多くなったり、分厚かったりしますが、もちろんその分、複雑さが増しています - 予想外の結末
最初は淡々と、そして、最後に予想を裏切るような衝撃的結末が待っています - ポーの魅力
お馴染みとなった主人公のワシントン・ポーは人間味あふれるキャラです。同僚のティリーとの掛け合いもコミカルで面白いです
ボタニストの殺人
日本語翻訳が出版されている作品の中で、最新作は『ボタニストの殺人』です。
押し花を受け取った著名人が連続で殺される事件が起きた。捜査に挑むポーだったが、彼の同僚の病理学者が殺人容疑で逮捕され……。
早川書房
短編
『死者の指』という短編が公になっていますが、この短編を読むことができるのは『ミステリマガジン 2022年11月号』のみとなっています。読まないと長編の話がわからなくなるような作品ではありません。
リスト
順番 | タイトル | 評価 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | ストーンサークルの殺人 | – | |
2 | ブラックサマーの殺人 | – | |
3 | キュレーターの殺人 | – | |
4 | グレイラットの殺人 | – | |
5 | ボタニストの殺人(上) ボタニストの殺人(下) |
– |
感想
事件が面白いのはもちろんなんですが、登場人物のブラッドショーやポーが魅力的です。特に二人のやり取りが面白いと思います。あとは、全体的にカッコイイ女性が描かれている印象です。翻訳作品ですが、読みやすいです。ただ、日本語で読めるまでにちょっと時間がかかります。とはいえ今後が楽しみなシリーズの一つです。
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