「スキーロッジ殺人事件(14,15巻)」のあらすじとネタバレです。スキーにやってきたコナン、蘭、園子はゲレンデで小学校時代の恩師と再会し、恩師の同僚たちと一緒に貸別荘で一泊することになります。
項目 | 内容 |
---|---|
漫画 | 14,15巻 |
サブタイトル | 奇妙な集まり 最後の客 ない!? 消えた凶器 涙で語る真実 |
アニメ | 84,85話 |
放送日 | 1997年12月8日 1997年12月15日 (月) |
あらすじ
コナン、毛利蘭、鈴木園子の三人はスキー旅行の最中に、ゲレンデで小学校時代の恩師・米原晃子(よねはら・あきこ)と再会。米原は教員の同僚と共にスキー旅行に訪れており、蘭達は彼らが宿泊する貸別荘へと誘われる。
米原達によれば、同僚の一人・杉山先生がまだ合流していないという。米原達はイタズラ好きの杉山が先に貸別荘へ向かっていると考え、吹雪の中、車で貸別荘へと向かう。無事に到着した一行だが、杉山先生の姿はなく、代わりに姿を現したのは森敦士(もり・あつし)という陰険な雰囲気の新聞記者だった。森は『今夜ここで何かが起きる』という情報を耳にし、貸別荘を訪れたようだった。
いっこうに杉山先生が姿をみせない中、スーツの交換作業をしていた米原と園子が何者かに襲われてしまう。犯人は窓から逃走したようだが、雪の上に残った足跡は貸別荘の玄関に続いていた…。
内容紹介
スキーに出掛けたコンナ君が貸別荘での事件に巻き込まれます。吹雪で閉ざされたスキーロッジということで、クローズドサークルになっています。このエピソードは毛利蘭が探偵役になるという珍しい回でもあります。
手掛かり
真相につながるヒント、伏線などをまとめます。
事実
- 米原先生は相変わらずロングヘアー
蘭や園子は米原先生に憧れていた - 教師達の中で誰がスキー旅行を計画したのかイマイチわからない
- 三年前に米原先生達が勤める杯戸小学校で女子生徒が自殺している
生徒の名前は望月美奈子(もちづき・みなこ)
状況証拠
- 貸別荘にツララができている
(貸別荘に到着したときコナンがみていたのはツララ) - 新聞記者の森は「今夜ここで何かが起こる」というタレコミを聞き貸別荘を訪れた
- 園子達が襲われたとき、中村実里(なかむら・みのり)先生はキッチンにはいなかった
勝手口から出てボンベを確認しに行ったため、いなかったと証言 - 貸別荘の管理人はしばらくヒーターを使っていなかった
(ツララができたのは、最近ヒーターを使ったからのはずなのに、管理人は使っていないと話している。誰かが最近ヒーターを使ったらしい) - 杉山先生の死体がインターホンに寄り掛かったため、チャイムが鳴って死体が発見された。このとき、全員にアリバイがある
- 手に書かれた『ミ・ナ・コ』という文字をみて下田耕平(しもだ・こうへい)先生が取り乱し、部屋に閉じこもってしまう
- 下田先生の部屋で携帯のアラームが鳴り、下田先生の死体が発見される
- 別荘の階段にコナンがいたため、下田先生が怒鳴ってから死体が発見されるまでの間、犯人は1階には降りていないはずである
犯人は2階にいた先生達に絞り込まれるが、下田先生の死体発見後、コナンが別荘2階を調べ、さらに先生達の身体検査もしたが凶器はみつからなかった
証拠
- 襲われた園子の手に口紅でミと書かれていた
- 襲われた米原先生の手に口紅でナと書かれていた
- 園子と米原先生が襲われた部屋にハンカチが落ちていた
(麻酔薬がしみ込んでいたと考えられる) - 園子達が襲われた部屋に縄が落ちていた
(園子を襲った凶器) - 園子達が襲われた部屋の窓から貸別荘の玄関にかけて足跡が残っていた
(犯人が逃走した際に残された足跡だと考えられる) - 園子達が襲われた事件の直後、中村実里(なかむら・みのり)先生のズボンの裾が濡れていた
- 杉山先生の死体は死後9時間以上経過している
- 絞殺された杉山先生の手に口紅でコと書かれていた
- 貸別荘の玄関の手すりにも雪が積もっているが、一部分だけ雪が少ない
(誰かが手すりに乗ったようである) - 玄関の柱に細い溝状の跡がある
- 玄関近くで手すりに引っ掛かった輪ゴムの結ばれたタコ糸がみつかる
- 下田先生の首に引っかき傷があった
- 下田先生の首には髪の毛が巻き付いていた
ネタバレ
犯人は米原晃子で、米原は自殺した望月美奈子の担任でした。自殺の前、美奈子は不正入試に関わっている二人の教師を見つけ出していました。このことを米原に相談しましたが、その直後に死んでしまいます。自殺ということになっていますが、米原は教師二人による殺人だと確信していました。
美奈子本人が生前に話していたため、二人のうち一人は杉山だということがわかっていましたが、もう一人は誰なのかわかっていませんでした。そこで米原は手の甲にミ・ナ・コという文字を残し、犯人をあぶり出そうとしていました。結果、下田がもう一人の犯人であることが判明します。
米原が襲われたとういうのは自作自演です。園子がみた米原は米原の衣装を身に着けた下田の死体でした。下田はとっくのとうに殺されており、死体は貸別荘のベッドの下に隠されていました。なお、米原が襲われたふりをしたのは、ミナコという文字を使って不正入試および望月美奈子殺害の犯人をあぶりだすためです。
杉山の死体がインターホンを押した仕掛けにはタコ糸と輪ゴムが使われていました。死体は輪ゴムとタコ糸で支えられており、輪ゴムが吹雪にさらされて切れると、死体が倒れる仕組みです。
下田殺害の凶器は米原先生の髪でした。先生の髪は地毛ではなく、カツラです。ロングヘアーにみえた先生ですが、実際はショートカットでした。このカツラには下田が首をひっかいた時に付着した血液が付着しているはずです。
結末
米原先生や園子を襲った犯人をとっ捕まえると息巻いていた蘭だが、真犯人は恩師の米原晃子だった。新一(コナン)の助けを借りて事件を解決した蘭だったが、最後は大粒の涙を流すことになってしまう。
考察と感想
中村実里先生が怪しかったですが、犯人ではありませんでした。コナン君が貸別荘の異変に気付いたのは、ツララでした。暖房をしばらく使っていないのにツララができているというのはおかしいので、誰かが最近貸別荘を訪れて暖房を使ったはずです。管理人ではないとすると、鍵を持っている教員が怪しいわけですが、既に別荘を訪れたなんて一言も話していません。むむむ、怪しいです。鍵を持っていたのは中村実里先生。この先生はズボンの裾が濡れているという怪しすぎる人物だったりもしてます。
真犯人はカツラという凶器を使って容疑から外れようとしていましたが、コナン君が階段に座り込んでいたので失敗してしまいます。もしもコナン君がいなかったとしたら、凶器がみつからないという理由で真犯人は容疑者から外れていました(別荘に凶器がないなら屋外にあるはず。しかし、どこか遠くに凶器を捨てる時間は誰にもなかった。つまり、第三者が凶器をもって逃げたと考えられる)。コナン君のファインプレーでした。
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