項目 | 説明 |
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原作 | 漫画「ぼくらの」 |
原作者 | 鬼頭莫宏 |
放送 | 2007年4月~9月 |
話数 | 全24話 |
タイムライン
アニメ各話で何が起きたのかをまとめます。
- 1話:ゲームココペリ洞窟で契約
ココペリ「す――(すまない)」 - 2話:ジアースワクコエムシ登場
パイロットがワクに決まる
ウシロがワクを突き落とした? - 3話:秘密警察の事情聴取
自然学校中止
ワクの葬式
パイロットがコダマに決まる - 4話:強さコダマコダマ父をジアースの下敷きにする
コエムシ「お前らは戦いの後、必ず死ぬってことだよ」 - 5話:弱さカコ荒れる
カコはチズと「したいだけでしょ」
国防軍の田中と関登場
国防軍がジアースを見学
パイロットがカコに決まる - 6話:情欲カコカコ行方不明
国防軍の戦闘
水族館でカコが暴走しチズを襲う
カコが瓦礫の下敷きになって死亡
(パイロット死亡) - 7話:傷パイロットがチズに決まる
チズの回想
セクシャルプレデター畑飼登場
畑飼盗撮疑惑
チズの姉が畑飼の家へ
- 8話:復讐チズチズはジアースで畑飼を殺そうとする
ジアースの光点に気付く
チズは妊娠していた
誰か契約していない…
- 9話:家族ダイチパイロットがダイチに決まる
遊園地では戦えない
- 10話:仲間ナカマパイロットがナカマに決まる
身売りしていた母
コスチューム完成
カナがウシロの母の捜索を田中に依頼
- 11話:命モジパイロットがモジに決まる
孤児院で育ったナギとツバサ
田中宅で女子会
モジはナギに心臓を提供する
ジアースで心理戦
敵には心がある
- 12話:血のつながりマキパイロットがマキに決まる
養子のマキに弟ができる
田中と桂木の議論
コエムシ「てめぇらの地球じゃねぇけどな」 - 13話:地球パラレルワールドの事実が明らかになる
敵のコックピットを覗く
敵の地球消滅
パイロットがキリエに決まる
謎の男達登場
- 14話:迷い田中と穂走会会長
カンジの母は認知研の教授
子供達が認知研を訪れる
ウシロの母は田中
- 15話:自滅キリエ1榊原保登場
ウシロがキリエの家へ
キリエの母が手首を切る
「かあさん、羊羹切らないで手首切ってどうすんだよ」
敵が自滅する
- 16話:正体キリエ2国会
キリエの父が現れる
キリエがマチの正体に気付く
マチが契約していないパイロット
マチはコエムシの妹
パイロットがアンコに決まる
ジーアスレポート捏造扱い
- 17話:情愛アンコアンコの父の不倫報道
カンジが支配者をみる
パイロットがコモに決まる
- 18話:現実コモ古茂田議員(コモの父)の暗殺
田中美純の死
財界の長谷川豊治登場
- 19話:母田中美純の過去
ウシロの生い立ち
- 20話:宿命マチとコエムシの過去
ココペリの過去
パイロットがカンジに決まる
カンジの母が情報を流していた
- 21話:真相カンジジアースのプログラムを認知研にコピー
沖天楼付近に敵が現れる
急所を破壊しても倒せない
戦いに勝ち残っていも生命力を渡し続けなければならない
ウシロが帰る決意を固める
- 22話:道程ウシロ、カナ、マチで学園へ
ウシロの回想
夕陽ダッシュ
ウシロはパイロットになろうとする
- 23話:雪景色マチコエムシがカナに契約を迫る
マチがコエムシを銃殺
パイロットがマチに決まる
業火の中の戦闘
パイロットがウシロに決まる
- 24話:物語ウシロ30時間の死闘
ウシロが敵を倒し地球は生き残る
カナがダイチの妹と弟に真実を語る
ネタバレ
パラレルワールドの生き残りをかけた戦いで、パイロットは戦闘後に死にます。戦闘以外で命を落とすのはカコと田中。最後まで生き残るのはカナと関です。この2名以外は、コエムシも含め、全員死亡します。
ココペリの正体
ジアース(ロボット)による戦闘は常に続いており、ココペリは前の地球のパイロットでした。この事実は20話で明らかになります。
コエムシの正体
コエムシも別の地球のパイロットでした。最後の生き残りになれず、絶望しているところを取り仕切っていたぬいぐるみ(c.v.花沢さん)に救われました。コエムシは人でしたが、ぬいぐるみにされています。
コエムシの妹(未契約者)
コエムシの妹はマチ(町洋子)です。コエムシがパイロットだったとき、妹のマチは戦闘を見届けていました。ちょうど、ウシロとカナのような関係で、マチはパイロットの契約をしていませんでした。コエムシの妹であるマチは、ココペリの洞窟で、一度契約しましたが、解除されました。そのため未契約者となりました。しかしながら、最後はパイロットとなり、命を落としています。
キャラクター
登場キャラクターが、どのような悩みを抱え、どのような最後を迎えたのかなどをまとめます。
ワク
和久隆(わくたかし):阪口大助
サッカーのリーグチャンピオンになるが、父親は試合に現れなった。なお、父親は葬式で、仕事が忙しくあまりかまってやれなかったと話している。ワクはサッカーが好きなのか、目立ちたいだけなのか悩み、サッカーをやめる。ジアースに乗るのは、目立ちたいからではなく、隠されたヒーローになるためと語る。
隠されたヒーロー
どうやらワクには、溢れる感情を表現するために、雄叫びを上げるクセがあるようです。表現力がないというよりは、叫びたくなるほどの感情が彼を支配していたのだと思います。なにせ、世界を守るためにロボットに乗って戦うのですから、当然のことのように思えます。
ワクがサッカーをやめたのは、父が観戦にこなかったからです。サッカーで得た名声よりも、父に関心を持ってもらえなかったことの方が、ワクにとっては影響力が大きかったようです。父親が好きだったのですね。
コダマ
小高勝(こだかまさる):保志総一朗
父親を敬愛する。父親は横暴で暴力的であり、コダカも、動物を虐待するような傾向がある。ジアースの戦闘では、大勢の一般市民を巻き込んだが、殺す側の人間となったことに快楽を覚えている様子である。父親はジアースが吹き飛ばした山を買い取って、ゴルフ場を建設しようとしていたが、コダカの操縦するジアースの下敷きとなり、即死する。
選ばれた人物
コダカは、人間は支配する側と支配される側に分かれると信じ、その区別をつける方法の一つが死を与えることであると考えているようです。支配する人間がコダカの父親であり、その姿に憧れていました。動物虐待も、父親が奨励するような環境だったようです。
カコ
加古功(かこいさお):藤田圭宣
一般家庭に生まれた普通の男の子である。しかし、父親は行方不明のようで、姉には心底嫌われている様子である。これらが母親への暴力につながっているのかもしれない。暴力はジアースの戦闘で死ぬとわかる前から、行われていたと考えられる。コエムシに煽られて、チズの気を惹こうとするが、下心を見透かされ撃沈する。水族館では、チズに襲い掛かるが、反撃され階段から転落し、意識を失う。気絶している間に、国防軍との戦闘で水族館が大破し、瓦礫の下敷きになって死亡する。
俺なにしたよ
水族館で追い詰められたカコは次の台詞を吐きます。「俺、何したよ。馬鹿にされて、相手にされなくて、親父帰ってこねぇし、姉貴には嫌われて、お袋だって……。俺が死んだって誰も悲しまねぇよな」「俺、何のために生れてきたんだよ、ちきしょう」
ワクはサッカーのチャンピョンで、コダカは御曹司だったので、平均的ではない子供達でした。カコも家庭内暴力という問題を抱えているようですが、普通の子供だったように思います。死ぬとわかって大暴れしたり、死ぬ前にとりあえずやりたいと思ったり、逃げ出したり、自分さえよければどうでもいいという発言をしたり。こういった言動が全て、とてもリアルに感じられます。
チズ
本田千鶴(ほんだちずる):高梁碧
チズも一般家庭の子供である。カコやキリエとは同じ中学の同じクラスだった。ほがらかな両親と姉の中で、意思が通らず、抑圧されている。これは、チズにとって、やんわりとした暴力といえる(威力が低いという意味ではない)。両親や姉の意向通り公立中学に入学するが、そこで、担任がチズの真意を見抜く。これをきっかけに、チズは担任の畑飼に好意を抱くようになり、体の関係にまで発展し、身ごもる。人の好さそうな畑飼だが、盗撮を疑われ、チズの姉に手を出していたことが明らかになる。
裏切り
畑飼はチズとの行為を撮影し、ネットに公開していました。それだけではなく、チズの姉とも親しい関係だったようです。二股で、チズとの関係は遊びだったと言える行動です。手痛い恋愛を通り越していたことは間違いないように思います。チズはジアースのパイロットとなり、畑飼をなぶり殺そうとします。しかし、止めに入った姉の姿によって復讐の決意が揺らぎ、畑飼殺害を諦めます。
ダイチ
矢村大一(やむらだいち):杉田智和
父親が失踪している。母親もおらず、長男のダイチは、妹二人と弟一人の面倒をみている。パイロットに決まり、兄弟姉妹で遊園地へ向かおうとするが、その当日、敵が現れてしまう。父が帰ってくると信じており、恨んではいない。
家族想い
死に瀕して、理想的なふるまいを示すダイチの姿に、感動してしまいます。カコとは正反対の存在でした。大人よりもむしろ、少年の方が、こうやって死んでいけるのかもしれないと思ったりもします。ワク、コダマ、カコなど、男子は父親の存在が性格や態度に影響していることが多いようです。
ナカマ
半井摩子(なからいまこ):井口裕香
母親が過去に体を売っていたという噂が学校で広まり、いじめられている。しかし、ふさぎ込む様子はなく、毅然と振舞っている。母はスナックで働いており、昔、体を売っていたのは事実であったが、ナカマを身ごもった後は、売春をやめている。
仲間
母が身売りをしていた事実に悲しんでいるようにみえます。その母と同じことをしようとしたのは、理解を深めるためだと考えられます。母親のことを憎んだりはしておらず、むしろ信じています。その母が、スナックの人々に愛されていることを知り、生きることへの後悔がなくなったようです。
モジ
門司邦彦(もじくにひこ):宮田幸季
孤児院で育ったため、両親や兄弟、その他の親類もいないようである。同じ孤児院で育ったツバサとナギが家族のようである。ツバサに恋心を抱き、ナギが余命いくばくと知り、心の奥底で喜びを感じる。友人の死を喜んだことに対して、罰が下ったと思い、ジアースの戦闘による死を受け入れる。戦闘後、ナギに心臓を提供する。
友人の死
心底、友人の死を喜んだのであれば、心臓は提供しなかったでしょうし、その前に、友人達を、女の子も含め、殺していたように思います。所有欲が強い人間であれば、こんな風に、みにくく振舞っていたと思います。一方、モジは、自分の心に卑しい部分があったことを認め、取り乱すことなく、死を受け入れています。人間味がありそうで、しかし、その潔さは聖職者のようです。
マキ
阿野万記(あのまき):比嘉久美子
養子である。しかし、里親の間に子供ができ、自分の存在を否定している。自分はいない方が親は幸せになれると思い込んでいるが、里親はマキこそが最初の子供だと断言している。
血縁
マキは、本当の子供かどうかに悩んでいるようでした。母親のおなかの中にいる本当の子供によって、自分がないがしろにされると思ったのかもしれません。
キリエ
切江洋介(きりえようすけ):浅沼晋太郎
父親は女を作って出て行っている。母親はリストラにあい、その上、次の職場もみつからず、気力を失っている。そんな母親が包丁で手首を切って自殺を図る。キリエは、母を追い込むよな社会なら守る価値はないと感じ、戦闘を放棄する。しかし、母の自殺未遂を知った父が帰宅したり、母が保の紹介で仕事を見つけたりして、人生が好転する。この様子を見ていたキリエは戦う決心をする。
アンコ
往住愛子(とこすみあいこ):牧野由依
父親がニュースキャスターで有名人。その父の不倫が報じられ失脚する。母は酒に溺れ、家庭が崩壊しかける。
不倫
父の不倫を攻めるような素振りはみせず、むしろ、そのことをたたく世間に怒りを感じています。どうやら、父を尊敬しているようです。最後は失意の父を励まして、戦闘に臨みます。
コモ
古茂田孝美(こもだたかみ):能登麻美子
父親は議員。古茂田議員は、ジアースの真実を国民に知らせたため暗殺される。戦闘は暗殺の直後だった。
父の死
真実を知らせたにも関わらず殺された父を想い、ジアースの戦闘でビームを出します。
カンジ
吉川寛治(よしかわかんじ):野島健児
母親は認知研の教授・吉川光枝。父親は登場しない。ウシロとは小学生の頃からの付き合いで、友人である。母が情報を流していたことや、コモの父が暗殺されることを知っていたことなどを知り、母に憎しみを抱く。
研究一筋の母
母親のことを諦めている様子がうかがい知れます。カンジの母親に対する認識に間違いはなく、研究のために生きている女性だったようです。
マチ
町洋子(まちようこ):三瓶由布子
コエムシの妹。パイロット選びを手伝っていた。カナを無理矢理契約させようとする兄・コエムシを銃で撃って殺害する。
罪悪感
パイロットを選ぶことに罪悪感を抱いていた様子です。最後は、兄を殺し、自らパイロットとなって死亡しました。
ウシロ
宇白順(うしろじゅん):皆川純子
田中美純の息子。義理の父母・宇白家に預けられていた。カナが生まれて義母が死んだと思い込み、カナに暴力をふるっていた。のちに、実母の田中が死亡し、家族を失う。
妹
妹を守るためにウシロは戦います。
パイロットの強さ
パイロットの強さをランク付けしたいと思います。ワクは最初に二足歩行ができなかったため、ランキングが低くなっています。戦闘で苦戦したかどうかかが一つの基準になっていますが、相手の強さも影響しますので、相対的なランクとなります。
最強パイロットはキリエです。キリエは二度戦っており、初戦は相手が自滅して勝利しました。これは、単に運が良かったともいえますが、二戦目では、これまでのパイロットにはない俊敏な動きをみせ、他のパイロットを驚かせました。
順位 | 名前 |
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1 | キリエ |
2 | ウシロ |
3 | ココペリ |
4 | モジ |
5 | アンコ |
5 | コモ |
5 | カンジ |
8 | チズ |
9 | ダイチ |
9 | ナカマ |
9 | マチ |
12 | マキ |
13 | コダマ |
14 | ワク |
不明 | カコ |
原作漫画とアニメの違い
アニメではカナが生き残っていましたが、原作では、カナもパイロットになります。なので、漫画とアニメでは、結末に違いがあります。その他、戦う順番が異なっていたり、周辺キャラ(コモの父親やカンジの母親など)の設定が変わっていたりします。アニメには、堅気ではないお仕事のおじさんが登場していましたが、この人物は漫画には登場しません。
順番 | アニメ | 漫画 |
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1 | ワク | ワク |
2 | コダマ | コダマ |
3 | ダイチ | カコ |
4 | ナカマ | チズ |
5 | カコ | ダイチ |
6 | チズ | ナカマ |
7 | モジ | モジ |
8 | マキ | マキ |
9 | キリエ | キリエ |
10 | コモ | アンコ |
11 | アンコ | コモ |
12 | カンジ | カンジ |
13 | カナ | マチ |
14 | マチ | ウシロ |
15 | ウシロ | – |
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